加藤学園暁秀初等学校　加藤 祐也

iPadを活用して授業での二つの悩みを解消

加藤学園暁秀初等学校では、児童の個人活動を中心に授業を組み立てています。しかし、児童一人ひとりの成果や内容の理解度が把握しきれないというのが悩みでした。また、教材の準備にとにかく時間がかかります。そんな日々の悩みと学校でのiPad導入が重なり、ICTを活用しはじめました。

iPad導入後は、児童の活動や作品などを写真や動画の形で残すことからはじめていきました。そんな中、2020年2月の緊急事態宣言によって約3カ月の休校期間を経験することになります。これを機にオンライン授業でさまざまなソフトを使った実践を行ったことも、現在の本格的なICT活用につながっています。

授業準備の手間も大幅軽減！ 子どもたちの笑顔に見るICTの可能性

さらに、「スクールタクト」を使えば、児童の学習進度に合わせて教材数を増やしたり減らしたりできるので、一人ひとりの力に合わせた学習を行うことが可能になります。これにより、授業中にすぐに問題を解き終わってしまって遊んでしまうといった児童もいなくなりました。

また、画面を通して児童の活動の様子を一覧で把握することができます。困っている子を瞬時に見つけて個別に指導ができ、効率よく授業を進めることができるようになりました。「スクールタクトをやるよ！」と伝えた際、喜んでiPadを取りにくる児童を見ると、ICTに助けられているなと実感します。

「Zoom」や「YouTube」によるオンライン学校説明会

全体の学校説明は「Zoom」を使って中継、また「YouTube Live」を使って児童が学んでいる様子を生配信で参観していただきました。参観ツアーを3パターン作り、希望するツアーを保護者の方が選んで参加します。例年の学校説明会と限りなく近い状態で学校説明会を行うことができたのは大変嬉しかったです。

ICTを活用して学校と家庭とをつなぐ学びを作りたい

「学校での学習と家庭での学習をつなげたい」と考えています。例えば、学校では学びあいを中心に学習を進めていき、友達の意見や考え、板書内容をiPadに保存します。そして家に帰ってから、その日の授業をノートにまとめ、できあがったノートをクラスで共有する。そんな家庭学習を行えたらと思っています。

さらに、「学校外で発見したひし形や台形などの形を写真に撮ってクラスの算数アルバムに入れていく」といった学びも実現できたら面白いかもしれません。学校では学校という環境を生かした学習を、家庭では家庭の環境を生かした学習をする。ICTをうまく活用しながらそんな学びを実現していきたいと思います。

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加藤 祐也（かとう ゆうや）