- 業種
- 科学機器の販売・保守業
- 事業内容
- 科学機器のメンテナンス・販売、中古分析機器の買取・販売 など
- 従業員数
- 28名(2024年4月現在)
- ホームページ
- https://www.addgiken.com/
日報に基づく請求書発行業務の効率化を図る

株式会社アド電子技研 導入事例
サービス業1~100名ERP・基幹業務・業務管理情報共有・会議システムモバイル・タブレット活用営業・業務プロセス効率化コスト削減・売り上げ向上紙文書の管理・活用
株式会社アド電子技研は、理科学機器などのメンテナンス業務を中心に全国で事業を展開。グループウェア『eValue V Air』と基幹業務システム『SMILE V 販売』を連携して活用することで、日報入力や請求書の発行業務の効率化を実現。電子帳簿保存法などの法制度に対応した業務基盤を短期間で構築している。
- 業務効率の向上
- 顧客対応の改善
2024年4月取材
株式会社アド電子技研
導入先の概要

導入の狙い
- 日報入力を効率化したい
- 請求書を案件単位でまとめて発行したい
- 電子帳簿保存法やインボイス制度に対応したい
- 新規事業に柔軟に対応できる業務基盤を整えたい
解決策
- クラウド版のグループウェアを有効活用
- 基幹業務システムとの連携で法制度に柔軟に対応
導入したメリット

導入システム
| 製品カテゴリー | 製品名・型番 | お問い合わせ |
|---|---|---|
| クラウドSaaS型グループウェア | eValue V Air(総合モジュール) | お問い合わせ |
| SMILEシリーズ | 販売管理システム「SMILE V 販売」 | お問い合わせ |
株式会社アド電子技研 導入事例(PDF:3,198KB)
導入事例詳細
理科学機器の保守業務を中心に中古機や輸入製品の販売にも注力

昭島市にあるアド電子技研本社。フィールドメンテナンスの際、技術者は依頼のあった企業に直行・直帰で対応するため、大阪、広島、福岡にも拠点を設けている
株式会社アド電子技研(以下、アド電子技研)は、1976年の創業以来、理科学機器のメンテナンス業務を中心に事業を展開。日立ハイテクサイエンス社製の分析機器(蛍光X線膜厚計・蛍光X線分析装置・熱分析装置)などの中古機(リユース品)の販売や、電子顕微鏡用消耗品などの販売も手がけている。さらに現在は、新規事業としてPoint Electronic社(ドイツ)、DELMIC社(オランダ)、Technoorg Linda社(ハンガリー)などと、日本国内における代理店契約を締結し、電子顕微鏡関連製品の輸入販売も開始している。
近年は、中古機の需要増加が見られる。新品の大型装置の中には1億5,000万円ほどと非常に高額な商品も多いため、中小企業ではなかなか手を出せないのが現状だ。そこで、大手企業が導入から10年以上使用するなどして、新商品に入れ替えるタイミングでアド電子技研が買い取り、新品同様の品質に近づけるよう綿密なメンテナンスを実施。購入を希望する中小企業へ割安な価格で提供するビジネスモデルを確立し、循環型社会の形成に貢献している。

取締役 M&S 事業部 兼 総務担当 山本 孝氏
「当社の強みは、創業時から理科学機器のメンテナンス業務に必要なスキルやメンタリティーを身につけ、人材育成に力を入れていることです。社員の7~8割は理科学機器のフィールドメンテナンスを行っている技術者が占めていることも、当社ならではの大きな特徴です」と語るのは、取締役 M&S 事業部 兼 総務担当の山本 孝氏だ。
大型の理科学機器は、運搬する費用だけで数百万円かかるものもある。しかし、技術者が機器を所有する企業へ直接訪問してメンテナンス業務を行えば、多額な輸送費を削減できるため、アド電子技研では、技術者は常に顧客先で業務を行っており、2週間以上も事務所に戻らないケースもあるという。
日報を基に請求書を発行するAccessベースのシステムを刷新
アド電子技研のメンテナンス業務は、日立ハイテクサイエンスなどの理科学機器を販売している企業から委託を受けて、技術者が全国各地のエンドユーザー企業を訪問して行われている。そのため、技術者は作業内容に加え、作業時間や交通費を日報に記載し、本社事務部門へ提出。これを本社の総務部門が確認をして請求書を作成し、委託元へ送付するフローとなっていた。
この請求書発行業務を行うため、同社では十数年前にAccessのデータベースで独自の業務システムを構築。技術者は出先で各自のPCから会社のサーバーにリモート接続し、1日の作業時間と交通費を入力していた。
ところが、このAccessを用いたシステムでは、1日単位で請求書が発行されてしまう仕組みだったため、1件のメンテナンス業務が3日かかった場合は請求書がどうしても3枚に分かれてしか発行できなかった。取引先から、「全ての作業が完了した時点で請求書を1枚にまとめて送ってほしい」という要望があっても、手書きで対応するなどしない限りは作成できなかったため、事情を説明したうえで、対応した日数分の枚数の請求書を提出させてもらっていたという。
「しかし事業規模が拡大するにつれ、もはやAccessのデータベースでは対処しきれず、現状の業務内容にそぐわない部分が目立ってきていました。もともとはメンテナンス業務の請負ビジネスに特化して作った仕組みだったので、輸入販売などの新規事業を始めた場合、柔軟に対応できないことも大きな課題でした」(山本氏)
クラウドSaaS型グループウェアを有効活用
そこで、従来の業務システムの課題を解消するために、ITベンダー数社に相談して提案を依頼。最終的に大塚商会から提案されたクラウドSaaS型グループウェア『eValue V Air』(総合モジュール)と基幹業務システム『SMILE V 販売』を選定するに至った。
『eValue V Air』のワークフローの機能を有効活用することで、日報の勤怠情報と交通費を組み合わせた請求書を案件単位で発行できる仕組みを低コストで構築できること。さらに、『SMILE V 販売』と連携させることで、電子帳簿保存法の改正やインボイス制度に対応した業務基盤が短期間で構築できることが導入の決め手となった。
「大塚商会さんの提案内容が、コスト面も含めて我々が思い描いていたものに一番近いものでした」(山本氏)

ワークフローの申請フォームで業務内容に即したシステムを構築

『eValue V Air』のPCで行う日報入力画面。日付や時間を選択していく形式で作られており、文字入力は必要最小限になっているため、日報作成時間が大幅に短縮された
新しいシステムの構築作業は大塚商会に依頼。月に1~2回のペースで2カ月ほど本社で打ち合わせを行い、修正や検証作業を重ねながら理想的なシステムへ仕上げていった。
「当社の業務は形態が特殊なので、大塚商会のSEさんはかなり苦労されたと思います。そのため、本稼働日を事前に決めてプレッシャーをかけるのではなく、じっくりと時間をかけて納得できるシステムが完成した時点で、キックオフしましょうという感じで構築作業を進めていただきました」(山本氏)
具体的には、『eValue V Air』のワークフローの申請フォームにメンテナンス業務の技術者が作業時間や交通費を入力すると、そのデータが『SMILE V 販売』に取り込まれ、SMILE側で案件単位の請求書を発行できる仕組みになっている。その際、時間的なロスが生じないように、上長による承認作業はあえて行っていない。総務部門の担当者が入力ミスなどを一括チェックして対応している。
申請フォームに交通費を入力する際には、出発地と目的地から運行ルートや運賃を確認できる『乗換案内』のWebサービスを活用。申請フォームから『乗換案内』を立ち上げて情報を入力して「OK」ボタンを押すと、交通費のデータが自動的に反映される工夫を施している。
電子帳簿保存法の改正やインボイス制度に対応
さらに、申請フォームに入力した情報やSMILEで作成した請求書は、『eValue V Air』のドキュメント管理のフォルダーに自動的に保存することで、電子帳簿保存法の改正やインボイス制度で求められているデータ保存に対応した業務基盤を整えた。
「今回のシステム設計をメインで担当された方に、導入した後も定期的に情報交換の場を設けて継続的にサポートしていただいています。当社の業務内容や働き方の特性を理解して、法制度にも準拠した対応をしてくださるので、とても頼りになります」(山本氏)
スマートフォンを利用することで入力作業が1/3に短縮
新システムは、従来のAccessの仕組みとの2週間程の並行運用を経て、2021年4月から本稼働させた。その際、一度だけ社内研修を実施したが、もともと使いやすいシステムなので、特に混乱が生じることなくスムーズな移行を実現している。
「毎月1回行っている全員ミーティングのときに、Accessを管理していた担当者に、以前の仕組みとの入力方法の相違点などをレクチャーしてもらいました。その時点で社員の8割程度が『eValue V Air』の日報入力方法をおおむね理解してくれました。運用を開始した当初は多少、入力ミスなどがありましたが、誰もがすぐに操作に慣れて使いこなしています」(山本氏)
『eValue V Air』と『SMILE V 販売』を連携した仕組みを構築したことで、従来の作業日単位から案件単位で請求書を発行できるようになり、取引先からも好評だという。
とりわけ、旧システムとの一番大きな違いは、『eValue V Air』はクラウドのサービスなので、いつでもどこでもインターネット環境があればアクセスでき、すぐに起動して利用できるようになったことだ。

スマートフォンからの日報入力画面。PCを開かずに日報を入力できるようになったため、移動が多い技術者の業務効率が飛躍的に改善した
「以前は、必ずPCを起動してVPN接続してから、本社のAccessを立ち上げて作業していました。交通費を入力するために専用のアプリを別途立ち上げて確認する必要もあったので、どんなに早くても入力作業が完了するまでに15分くらいかかっていました。現在は、移動中の電車の中でも、スマートフォンを使って5分もあれば入力作業が完了します。メンテナンス業務の技術者が毎日欠かさず行う作業なので、その導入効果はとても大きいです」(山本氏)
スケジューラーやコミュニケーション機能も有効活用
その一方で、『eValue V Air』のスケジューラーやコミュニケーション機能も有効活用している。スケジューラーは、本社の総務部門が一括して入力し、誰が、いつ、どこの会社で業務を行っているかひと目で分かるようになっている。コミュニケーション機能では、掲示板に年末調整の書類をアップロードしておいて社員にダウンロードしてもらうなど、社内の伝達事項の周知に役立てている。
今回のシステム構築で、電子帳簿保存法の改正やインボイス制度に柔軟に対応できる環境が整ったことも大きな成果だという。今後は、新規事業の輸入販売の拡充を円滑に行うために、『SMILE V 販売』に『外貨管理業務オプション』を導入することも検討している。今回の業務改善を機に、アド電子技研のDXが大きく進展しつつある。
大塚商会担当者からのコメント
「株式会社アド電子技研様の業務内容や法制度に準拠した最適な業務基盤を構築します」
株式会社アド電子技研様はクラウドSaaS型グループウェア『eValue V Air』と基幹業務システム『SMILE V 販売』を連携して活用し、独自の業務フローを構築されました。これからもより効率的なシステム構築をご提案いたします。

- 印刷して上司への説明に
- 印刷して稟議書に添付して
- 印刷して会議資料に
株式会社アド電子技研 導入事例(PDF:3,198KB)
- * 本事例中に記載の肩書や数値、社名、固有名詞などは取材時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。
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