- 業種
- 食肉卸業
- 事業内容
- 鶏肉の製造・加工卸、銘柄鶏・地鶏の卸
- 従業員数
- 37名(2023年4月時点)
- ホームページ
- https://www.hinomal.com/
食肉卸業で業界に先駆けて販売管理システムを導入

株式会社ヒノマル 導入事例
卸売・小売業、飲食店1~100名ERP・基幹業務・業務管理電気代の削減コスト削減・売り上げ向上営業・業務プロセス効率化LED照明で節電対策
鶏肉の製造・加工卸業を行う株式会社ヒノマルは、1990年代から大塚商会の販売管理システム『SMILE 販売』シリーズを活用。食肉卸会社が販売管理システムを活用するのは非常に珍しいが、業界ならではの事情に対応する機能を追加して販売にまつわる業務の手間を省力化し、お客様本位の食肉供給環境を実現している。
- 業務効率の向上
- 生産性向上
2023年4月取材
株式会社ヒノマル
導入先の概要

導入の狙い
- 業務効率向上のため販売管理システムを活用したい
- 配送ルートの合理化によってコストを削減したい
解決策
- 『SMILE V 販売』の活用で受発注にまつわる業務の手間を最小限に抑え、スピーディーな食品加工や配送に注力できる環境を構築する
導入したメリット

導入システム
| 製品カテゴリー | 製品名・型番 | お問い合わせ |
|---|---|---|
| SMILEシリーズ | 販売管理システム「SMILE V 販売」 | お問い合わせ |
| 電話応対システム | 『SMILE V CTI』 | お問い合わせ |
| LED照明 | お問い合わせ |
株式会社ヒノマル 導入事例(PDF:3,105KB)
導入事例詳細
全国の地鶏、銘柄鶏や加工品をその日のうちに配送

代表取締役 会長 田村 隆博氏
京都市伏見区に本社を構える株式会社ヒノマル(以下、ヒノマル)は、鶏肉やその加工品の製造・卸などを行う食肉卸会社だ。創業者の田村 武氏は1962年、日本におけるブロイラー産業発祥の地である兵庫県但馬で、京阪神に鶏肉を卸す日の丸ブロイラー株式会社の経営に参画。営業担当として、生まれ故郷の但馬から京都に移り住んだ。
1971年、武氏は日の丸ブロイラー株式会社の全株式を買い取り、京都地区初の食鳥総合荷受会社として京都日の丸ブロイラー株式会社を設立。1994年に社名変更して現在の株式会社ヒノマルとし、1998年、現代表取締役 会長の田村 隆博氏が社長に就任した。

本社1階にある加工工場。徹底した衛生管理の下、新鮮な鶏肉を注文に合わせてスピーディーに切り分けたり加工したりして、短時間で配送へと送り出すことができる
現在ヒノマルは但馬産ブロイラーのほか、全国の地鶏、銘柄鶏を数多く取り扱い、切り身や串刺し、スモークチキンといった加工品、冷凍品、輸入品なども提供。卸先も近畿地区を中心に、全国の量販店、専門店、一般小売店、商社、外食チェーンなどに広がっている。
「北は秋田の比内地鶏から、南は鹿児島の赤鶏さつままで、自らの足で全国の地鶏、銘柄鶏の生産地とのネットワークを築いてきました。全国に広がった卸先の開拓も、地道な営業活動によるものです。同業他社に負けない加工や物流の体制が整っています」と、隆博会長は語る。
味や品質とともに、鮮度を何よりも重視するヒノマルはその言葉通り、全国の優良産地から届いた鶏肉を迅速に加工し、その日のうちに配送できる体制を整えている。近畿一円なら、注文を受けてから1時間半前後で届けられるのが大きな強みだ。
同業他社に先駆けて、販売管理システムを導入

代表取締役 社長 田村 冨美子氏
創業以来、「鶏肉一筋」で事業に取り組んできたヒノマルは、常に「先手を打つ経営」も心掛けてきた。特に現会長の隆博氏が社長に就任してからは、1998年にプライベートブランド商品の販売、2000年にインターネット通販を開始、2002年にはPR誌『ちきんとプレス』を創刊するなど、業界に先駆けた取り組みを幾つも行っている。
また、先進的な取り組みの一つとして隆博氏が積極的に推進したのが、業務のシステム活用だ。1996年ごろには大塚商会から『SMILE 会計』、続けて販売管理システム『SMILE 販売』を導入した。
「注文を受けてから、なるべく早くお客様の元に商品を届けられるよう常に心掛けています。電話やFAXで注文を受け、紙の受注票を起こし、加工や配送の現場に送る作業は時間もかかり、ミスが起こる可能性もあります。当時も今も、業界に特化した食肉卸向けの専用システムはありませんが、お客様本位の視点に立ち、スピーディーで確実な処理を行うためには、システムの導入が不可欠だと判断したのです」とシステム導入の経緯について当時を語るのは、2021年に隆博氏に代わって就任した代表取締役 社長の田村 冨美子氏だ。

対応力の高さを評価して大塚商会を選定
1996年といえば、PCやインターネットがようやく普及し始め、ビジネスのIT化が始まろうとしていた時代であった。そんな時代に、ヒノマルは、いわば業界の先駆けとして販売管理のシステム化に挑んだのである。
システムの導入に当たって『SMILE 販売』シリーズを選んだのは、大塚商会の対応力の高さが決め手になったという。
「価格面では、もっと安い製品もありました。しかし、提案のきめ細かさや、どんな疑問にも分かりやすく的確に答えてくれる点など、頼もしさでは大塚商会さん以外にありませんでした」と語るのは、同社に長年勤め、システム検討時にも関わった管理部の西尾欣次氏だ。導入当初はまさに「付きっきり」で操作方法を懇切丁寧に説明してくれる大塚商会のサポートはありがたかったと、西尾氏は当時を振り返る。
食肉卸特有の課題を解決するため、変動相場制にはカスタマイズで対応

管理部 西尾 欣次氏
ヒノマルは『SMILE 販売』シリーズの導入にあたって、食肉卸業界の特殊な管理を実現するために、変動相場制に対応できるカスタマイズをリクエストした。鶏肉の仕入れ単価は、生産量や販売量の変化によって刻一刻と変動する。他の商品でも相場は変動するが、食肉の場合は、ほぼ毎日単価が変わるのが業界特有の厄介な点だ。
「売価は市場で決まったその日の単価に、重量をかけて金額を算出しなければなりません。市場が休みとなる翌日を除き、毎日この作業があります。計算ミスや工数削減のためにも、単価を入れると自動で売価を算出する仕組みは、販売管理システムに要求する当然の仕組みだったと思います」と西尾氏は当時を説明する。
この問題を解決するため大塚商会はカスタマイズを施し、その日の単価を入力すると、それに基づいて販売価格が自動計算される機能を追加した。
「導入から30年近くたちますが、当社には導入当初からこの仕組みがあるため、売価の算出はシステムで行えています。手計算の手間や計算ミスなどの不安もなくなり、非常に助かっています」と西尾氏は評価する。
配送コストの削減にも『SMILE V 販売』を活用
ほかにも、ヒノマルは『SMILE V 販売』に自由帳票設計業務機能を使って、「コース別配送実績表」というものを作成している。これは、商品を配送するコース別に、納品先と納品する鶏肉の種類や重量を『SMILE V 販売』から一覧で出力できるようにしたものだ。毎日、配送を担うドライバーへ紙に出力した「コース別配送実績表」を渡し、ドライバーは商品を納品するとそこに納品時間などを記録していく。配送を終えると、ドライバーは配送実績としてシートをヒノマルに提出。ヒノマルは、これを基に配送費を算出していく。
複数の配送費がいくらかかったのかを分析するための実績表としても活用しており、「より輸送費のかからないコースを検討して配送をまとめることで、コスト削減効果が得られています」と西尾氏はその活用と効果を語る。
このようにヒノマルは、業界特有の業務プロセスや販売管理に特化した販売管理システムがない中でも、『SMILE V 販売』の充実した基本機能とカスタマイズによって、四半世紀以上もシステム管理を続けてきた。2019年10月以降に導入された消費税における軽減税率は食肉も対象となったが、既にシステムで売価管理を行ってきたヒノマルは、『SMILE V 販売』で問題なく対応を継続できている。
『SMILE V 販売』以外にも、さまざまなソリューションを導入

営業部 販売管理課 お客様支援 係長 吉本 康司氏
「得意先別や商品別など、いろいろな切り口で前月比、前年比の販売実績を比較できるので、営業戦略作りにとても役立っています」と評価するのは、営業部 販売管理課 お客様支援 係長の吉本 康司氏だ。
『SMILE V 販売』は売り上げ・仕入れなどの実績を任意の要素を組み合わせて、独自の分析を行うことができる。吉本氏をはじめとする営業担当者にとっては、『SMILE V 販売』に蓄積される販売実績などを基に分析結果を確認したり、報告書を作成したりできるのも非常にありがたいという。

『SMILE V 販売』を活用して、業界特有の販売管理を実現。配送日報なども『SMILE V 販売』の自由帳票機能を使って独自の業務効率化につなげている
ヒノマルは大塚商会を通じて『SMILE V 販売』以外にもさまざまなシステムやソリューションを導入している。顧客から電話がかかってくると、その顧客情報やどういった商品を注文しているかなどがPC画面に自動表示される電話対応システム『SMILE V CTI』もその一つだ。本社と但馬支店をつなぐVPN、本社社屋内のLED照明の設置なども大塚商会に依頼している。
「当社は今、鶏肉の加工販売にも力を入れています。基本的な販売単位は『kg』ですが、串などの場合は『本』、丸ごとの一羽の場合は『羽』などさまざまな単位で管理したい商品も出てきているため、できればシステムでもこのような単位にも対応した管理ができるようになると、さらに使いやすくなります」と西尾氏は期待する。
社長の田村 冨美子氏は、今後の展望について「これからも最新システムやソリューションの活用によって業務効率化とサービス向上に努めていきたいです。大塚商会さんには、これからも事業に有効な情報の提供や引き続きの支援を期待しています」と語った。
大塚商会担当者からのコメント
「株式会社ヒノマル様のシステム活用に対するご要望にお応えできるよう努めます」
株式会社ヒノマル様は『SMILE 販売』シリーズで業務効率を高めて、食肉卸業本来の業務に集中できる環境を整えています。同業界のシステム活用における参考事例となるこのお取り組みを、これからも全力でご支援します。

- 印刷して上司への説明に
- 印刷して稟議書に添付して
- 印刷して会議資料に
株式会社ヒノマル 導入事例(PDF:3,105KB)
- * 本事例中に記載の肩書や数値、社名、固有名詞などは取材時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。
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