ワクチン接種の予約・受付システムをアジャイル開発

DXに積極的に取り組む自治体が、新型コロナワクチンの予約・受付をデジタル化し、スムーズな処理を実現

北海道石狩市 導入事例

官公庁・自治体101~1,000名情報共有・会議システムRPAAI・IoT営業・業務プロセス効率化業務データの活用

北海道石狩市は、新型コロナワクチン接種の予約・受付をスムーズに処理するため、業務アプリ作成システム『kintone』を使った『コロナワクチン管理システム』を導入した。刻々と変化する国の指示に合わせて柔軟にシステムを構築。短期間でシステムが完成し、スムーズなワクチン接種体制を作り上げた。

  • ワクチン接種対策
  • 自治体DX
  • 業務効率の向上

2021年9月取材

北海道石狩市

導入先の概要

業種
行政
事業内容
行政サービス
従業員数
457名(2020年4月現在)
ホームページ
https://www.city.ishikari.hokkaido.jp/

導入の狙い

  • ワクチン接種の予約・受付をデジタル化
  • 予測に基づくデータドリブンな行政サービスの実現

解決策

  • アジャイル開発が可能な業務アプリ作成システムで「管理システム」を短期間で構築
  • 庁内に蓄積された各種データをデータ分析AIツールで読み込み予測に活用

導入したメリット

導入システム

製品カテゴリー製品名・型番お問い合わせ
業務アプリ作成システムkintoneお問い合わせ
RPAツールWinActorお問い合わせ
 PC-
 スキャナー-
 プリンター-
 コールセンター-
データ分析ソフトウェアdotData(概念検証)お問い合わせ

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北海道石狩市 導入事例(PDF:3,827KB)

導入事例詳細

自治体DXに積極的に取り組む、北海道の港湾都市

北海道石狩市は、札幌市の北部に隣接する人口約5万8,000人の地方自治体である。2005年10月に旧・石狩市と厚田村、浜益村の1市2村が合併。西は日本海に面し、南北に長い現在の市域が形成された。市の南部に位置する「石狩湾新港」は、札幌市の中心部から約15キロメートルと近く、道内では比較的温暖で波も穏やかであることなどから、アジアの海運物流のハブとして重要な役割を果たしている。

菅原 太樹氏

総務部 行政管理課 情報化推進担当 主査 菅原 太樹氏

市内を流れる石狩川は、サケが遡上(そじょう)してくる川として知られ、その加工品や、サケをはじめとする具をみそ仕立てで煮る「石狩鍋」などが特産品となっている。日本海に面していることから、エビなどの海産物も豊富だ。

また同市は、自治体DX(デジタルトランスフォーメーション)にも積極的に取り組んでいる。「新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年度には、職員が自宅のPCから庁内サーバーにアクセスできるリモートデスクトップやWeb会議システムなどを整えました。現在、457名の職員のうち約200名が在宅勤務を行っています」と語るのは、総務部 行政管理課 情報化推進担当 主査の菅原 太樹氏である。

さらに、LINEを使って市民から道路の損傷などを報告してもらうサービスを2020年度に開始するなど、行政サービスのデジタル化に積極的に取り組んでいる。

Web上でワクチン接種の予約・受付ができるシステムを導入

石狩市特産のサケをぜいたくに使った「石狩鍋」。ふるさと納税の返礼品としても提供しており、非常に人気だ

石狩市は、市民への新型コロナワクチンの接種開始に先駆け、2021年3月に『ワクチン予約・受付システム』(後に『ワクチン管理システム』に改称)を導入した。市民がWebサイト上に表示された予約可能な日時、会場などを選ぶだけで、自動的に予約が完了するシステムである。

受付係の職員とやりとりする手間がなく、簡単な操作で確実に予約できるのが特長。人手がかからないので、職員の業務負荷も大幅に低減される。

同市はPCやスマートフォンが使えない市民のためにコールセンターも用意しているが、オペレーターは市民のリクエストを基に、このシステムを使って予約を代行するだけで済む。すいている日時や会場は目の前の画面に自動表示されるので、あちこちの情報を確認する手間がなく、スムーズに処理できる。その分、市民が待たされる時間も減るのが大きなメリットだ。

混乱を避けるためにデジタル化を決定

導入のきっかけは、2020年度に実施された特別定額給付金の手続きにおける苦労への反省であった。6万人近い市民の全てに給付金を支払うため、200~300名の職員が2カ月近くにわたって対応。多い日には1日1,000件以上もの申請が殺到し、処理がパンク寸前に陥ることもあった。

「申請の受付から処理に至るまで、全て紙で行っていたのが問題でした。同じ体制でワクチン接種の予約を処理するとなると、また混乱するのは明らかだったので、何とかデジタル化したいと考えました」と菅原氏は振り返る。

そこで石狩市は、予約・受付システムの導入を決定。保健福祉部に2021年1月に新設された「新型コロナウイルス感染症対策課」と、菅原氏が所属する情報化推進担当が導入プロジェクトを担当することになった。

同市は複数のベンダーに予約・受付システムの開発を打診。その中で選定したのが大塚商会のソリューションであった。大塚商会は、業務アプリ作成システム『kintone』を使ったシステムを石狩市に提案した。

『kintone』の操作画面。ワクチン接種の予約状況やスケジュールが一目で分かるため、スピーディーかつ確実な対応が可能になった

国からの指示が変わっても、柔軟に機能を追加・変更できる

大塚商会が『kintone』を使ったシステムを提案したのは、短期間でもスピーディーに構築できる点を重視したからであった。開発プロジェクトは2021年1月下旬にスタートしたが、国からは3月ごろに接種開始というスケジュールが示されており、時間がなかった。

急いでシステムを構築するため、新型コロナウイルス感染症対策課、情報化推進担当、大塚商会の3者が週1回のペースで緊密に打ち合わせをしながら開発を進めていった。

アジャイル開発が可能な『kintone』は、開発途中でも比較的簡単に機能の追加や変更ができるのも大きなメリットだ。接種に関する国からの指示は刻一刻と変化したが、この特長のおかげで柔軟に対応することができた。

川村 和史氏

保健福祉部 新型コロナウイルス感染症対策課
主査 川村 和史氏

「例えば、当初は2回の接種を同時に予約させてはいけないというのが国の方針でしたが、途中から同時でも構わないという方針に変更されました。変更が出るたびに修正を加えるという煩雑な作業だったものの、予定どおり3月末までにはシステムを完成させることができました」と振り返るのは、新型コロナウイルス感染症対策課 主査の川村 和史氏である。

大塚商会は『コロナワクチン予約・受付システム』と、市の健康管理システム内にある接種管理台帳(予防接種対象者の管理台帳)のデータを統合させるため、RPAツール『WinActor』の導入も提案した。

接種が完了すると、そのデータがWinActorによって接種管理台帳に自動入力され、逆に台帳側のデータも予約・受付システムに取り込めるようになる。これによって予約・受付だけでなく、市民の接種状況も管理できるようになったことから、システムの名称を『ワクチン管理システム』に変更した。

市民が予約を行うWebサイトは『kintone』のプラグイン機能である『FormBridge』で作成。また、インターネット経由で予約を受け付けるに当たり、個人情報漏えいなどセキュリティ面の対策のため、接種券番号と生年月日だけを入力すれば予約できるようにした。

川村氏は「個人情報を入力しない仕組みにすれば、そもそも情報が漏れる心配はありません。綿密な打ち合わせを通じて理想的なサービスのデザインが作り上げられたのも、大塚商会さんのおかげです」と評価する。

接種会場で使用する機器や、コールセンターもワンストップ対応

『ワクチン管理システム』の導入によって、予約はスムーズに進んだ。大塚商会は、電話での予約に対応するコールセンターの業務を受託したほか、会場で接種券を読み取るスキャナーや、レシート発行用のプリンターなども納入。このようにシステム開発だけでなく、トータルなサポートができることも石狩市が大塚商会を選定した理由だったようだ。

川村氏は「おかげで会場での業務も少人数で効率良く回せるようになり、初動の段階では道内平均よりもかなり速いペースで接種を進めることができました」と語る。

さらに同市は、小さな子どものいる市民向けに無料の託児サービスも開始。市民図書館の一室を利用して接種中に託児ができるようするなど、システムとサービス両面でワクチン接種を推し進めている。

ワクチン接種会場の様子。接種までの各ステップで2次元バーコードを読み込むことで、接種ステータスが「見える化」した。なお、会場のPCやモニター、プリンター、スキャナーも大塚商会から導入している

予測に基づく業務の実現を目指す

また同市は今回の『ワクチン管理システム』とは別に、2021年6月にデータ分析ソフトウェア『dotData』による概念検証を実施している。庁内に蓄積されたさまざまなデータを読み込ませ、予測に基づく予算管理や行政サービスの提供を実現していく考えだ。

菅原氏は「まだどのような活用法があるのか検討中ですが、例えばコロナワクチン接種会場への入場者数を予測して混雑を防ぐなど、さまざまな用途があるのではないかと期待しています」と語る。

一方、川村氏は大塚商会について「サービスのデザインの仕方やシステムの利用法など、いろいろと勉強させてもらいました。ぜひこれからも、行政サービスの改善に役立つ力強い支援をお願いしたいですね」と期待を込めて語った。

AIを含むデジタル技術をフル活用して、石狩市はさらなるDXをこれからも実現し続けるだろう。

大塚商会担当者からのコメント

「これからも行政業務のデジタル化を支援します」

石狩市様からは、『kintone』を使った『ワクチン管理システム』以外にも、さまざまな業務や行政サービスのデジタル化を進めたいというご要望をいただいています。今後も有益な利用法を積極的に提案していきます。

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