20年以上にわたり『PowerSteel』で業務効率化を図る

鋼材卸業向け販売管理システムを自社の業務に合わせてカスタマイズ、社内申請・承認の電子化も実現

株式会社前堀 導入事例

卸売・小売業、飲食店1~100名製品の導入・活用支援営業・業務プロセス効率化

株式会社前堀は、大塚商会の『SMILE』シリーズを20年以上にわたって活用。同シリーズの鋼材卸業向け販売管理システムを自社の業務に合わせてカスタマイズするなど、同業他社も注目する高度なシステム運用を実践している。2022年にはグループウェアも導入し、社内申請・承認の電子化を実現した。

  • 業務効率の向上
  • データ利活用
  • コスト削減

株式会社前堀

導入先の概要

業種
鋼材卸売業
事業内容
銑鉄、鉄鋼一次・二次製品、カラートタン、各種線材などの卸売り
従業員数
34名(2024年7月時点)
ホームページ
https://www.maebori.co.jp/

導入の狙い

  • 仕入れ・販売データを即時に把握したい
  • 与信管理能力を強化したい
  • 社内申請・承認を合理化したい
  • 電子請求書の発行を行いたい

解決策

  • 独自のカスタマイズを鋼材卸業向け販売管理システム『PowerSteel』に施して運用
  • グループウェアと電子請求書発行システムを導入

導入したメリット

導入システム

製品カテゴリー製品名・型番お問い合わせ
鋼材卸業向け販売管理システムPowerSteel Vお問い合わせ
基幹業務システムSMILE V 会計お問い合わせ
統合型グループウェアeValue Vお問い合わせ
クラウド型コールシステムSMILE V CTIお問い合わせ
電子請求書発行システム楽楽明細お問い合わせ

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株式会社前堀 導入事例(PDF:4,261KB)

導入事例詳細

ジャストインタイムの納品で、顧客の信頼に応える鋼材卸企業

平成元年に創業100年を迎えた、株式会社前堀。鋼材業界の隆盛と苦難の時代を乗り越え、地域の卸先企業に密着した営業方針を貫いて、創業200年目へと突き進んでいる

株式会社前堀(以下、前堀)は、1888年に北海道小樽で創業し、130年以上の歴史を誇る鋼材卸売会社だ。小樽市にある本社・営業所のほか、札幌支店、旭川支店、室蘭営業所と四つの拠点を構え、銑鉄(せんてつ)、鉄鋼一次・二次製品、カラートタン、各種線材などの製品を、鉄工所、板金店、鋼材の二次加工業者などに卸している。主な取引先となるのは、地元小樽を中心とした鉄工所や鋼材二次加工業者だ。

代表取締役社長 佐藤 優氏

「卸先企業様は、後継者不足などで廃業が相次いでしまっている現状がありますが、営業力を発揮して新規顧客の獲得に努めています。当社は、ほぼ北海道内のユーザー様相手に卸売りを展開しておりますので、将来の人口減による販売量減少を考えると、エリア拡大もしくは取扱商品の拡大も想定しなければなりません。また、鋼材の需要も徐々に縮小しているので、建築資材の卸売りや、鋼材の二次加工にも事業の幅を広げています」と語るのは、代表取締役社長の佐藤 優氏だ。

取締役 総務 経理 統括部長 庄司 和幸氏

同社の特色は、四つの拠点全てに倉庫を構え、定番品の鋼材を常時1カ月分ほどストックしていることだ。注文が入れば、自社配送サービスの強みを生かし、すぐさま商品を届ける物流体制を敷いている。「在庫を持つリスクや在庫管理の負担はありますが、『必要な鋼材を、必要な時に、必要な量だけ』お届けするジャストインタイムにこだわることで、お客様の信頼に応えています」と説明するのは、取締役 総務 経理 統括部長の庄司 和幸氏だ。

トラックドライバーの時間外労働に上限規制が設けられたいわゆる「2024年問題」によって、同業他社は配送サービスの確保に不安を抱える状況だが、自前の車両とドライバーを抱えている前堀には、ほとんど影響がない。

「ドライバーは商品知識や取引先ごとの希望や発注の傾向を熟知しているので、営業の役割も果たしてくれます。お客様と常に顔を合わせ、タイムリーに注文を受けられることも、当社の大きな強みになっています」と庄司氏は語る。

約20年にわたって『SMILE』シリーズを活用

前堀は、早くから業務のIT化を推進してきた。2002年には、販売や会計の基幹業務システム『SMILE』シリーズを大塚商会から導入。バージョンアップしながら、20年以上にわたって活用を続けている。

「以前のオフコンは1980年代に導入したもので、売上伝票の発行など事務処理的な機能しか備わっていませんでした。事務を効率化するだけでなく、仕入れや販売状況といった、経営判断や営業活動に役立つデータが『見える化』するシステムに刷新できないかと考えていたのです」(庄司氏)

そんなとき仕入れ先企業から紹介されたのが、大塚商会だった。大塚商会は、当時最新鋭の会計システムだった『SMILE BS 会計』と鋼材卸業向け販売管理システム『PowerSteel』を提案。デモを体験してみたところ、「豊富な機能がそろっていて、使い勝手も良い」と感じたことから、採用を決定した。

出荷日と請求日が別々に入力できる機能を追加

PowerSteelは、パイプや丸棒、平鋼などの鋼種形状に合わせた計算や在庫管理ができる、優れた販売管理システムである。当時、鋼材卸売業に特化した販売管理システムを扱うベンダーはほとんどなかったことは大塚商会選定の決め手になった。同時に『SMILE BS 会計』を導入したが、同じ大塚商会のシステムならシームレスなデータ連携が可能だからだ。

その後、2022年には販売管理システムを『PowerSteel V』に、会計システムを『SMILE V 会計』に刷新している。

前堀のシステム活用で特徴的なのは、大塚商会に依頼して代々の『PowerSteel』シリーズに独自のカスタマイズを施してきたことだ。例えば、売上伝票上の出荷日と請求日を別々に入力できる機能を搭載したのも、同社独自のカスタマイズである。自社配送を行っている前堀は、出荷前日に商品をトラックに積み込むこともある。出庫日が月末の締め日だった場合、売上伝票に記載される納品日が1日前になってしまい、取引先への請求が1カ月前倒しで行われてしまう可能性があった。そうしたトラブルを避けるため、「締め日にかかる納品については出庫伝票を仮発行し、後日請求伝票を発行する」というルールを決めていたが、うっかり処理を忘れて請求漏れとなるケースが頻繁に発生してしまっていた。この課題を解決するため、カスタマイズを施して、出荷日と請求日が別々に入力できるようにしたのである。

同業他社も注目する、与信管理機能のカスタマイズ

『PowerSteel』の入力画面。前堀の事業に最適な独自のカスタマイズにより、『PowerSteel』は20年以上の利用にも耐える販売管理システムとして、不可欠な存在になっている

商品の原価と単価を部門別に登録できるようにしたのも、同社独自のカスタマイズである。前堀は道内4拠点の倉庫に商品を保管しているが、鋼材を商社から仕入れる際の運賃は拠点ごとに違うため、商品単価も拠点ごとに変えている。そのため、部門別に原価と単価が入力できるようにすることは必須だった。

もう一つ、独自のカスタマイズを施したのが『PowerSteel』に備わっている与信管理機能を強化するカスタマイズである。与信額が指定された枠を超えた顧客については、売り上げデータを入力できなくなる仕組みを追加したのだ。これによって、与信額を大幅に上回る注文は営業担当者の裁量では受け付けられなくなり、不良債権を抱え込むリスクを未然に防げるようになった。顧客への与信をシステムで管理する事例は少なく、このカスタマイズは業界内でも話題になった

「大阪の同業他社が、わざわざ北海道の当社まで出向いてシステムを見学したこともありました。この機能でシステムにはじかれるとせっかくの取引ができなくなるので、営業担当者がお客様の与信状況をこまめにチェックするようになるなど、現場の与信管理意識が高まったのも大きな効果です」と庄司氏は評価する。

前堀は、要望に応じてさまざまなカスタマイズを施してくれた大塚商会の対応力も高く評価しているようだ。「20年以上のお付き合いなので、当社の業務における課題や改善できそうな点は良く理解してもらっています。トラブルへの対応も迅速で、最先端の情報提供やそれらを解決する適切なソリューションをタイムリーに提案してもらえるのが、非常にありがたいです」(佐藤氏)。同社において『PowerSteel』はなくてはならない存在になっていると、庄司氏も評価する。

ワークフローの導入で、承認までの時間が大幅に短縮

本社社屋に併設されている倉庫。棒鋼、型鋼、鋼板、鋼管など形状や大きさがさまざまな取扱商品が保管されている。天井にはトラックへの荷積みのためのクレーンがある

大塚商会は継続的に、業務効率化を目的とした多岐にわたる提案をしてきた。前堀はその提案を受け、2022年には電話による注文や問い合わせなどの対応履歴が記録できるクラウド型コールシステム『SMILE CTI』と統合型グループウェアの『eValue』を導入。『eValue』については、社内申請・承認を電子化するワークフロー機能を活用しているという。

「各拠点からは、新規取引先や与信の増枠などの申請が毎月10件ほど届きます。以前は、紙の申請書類を郵送してもらっていたので、内容を確認し手続きを完了させるまで日数がかかりましたが、ワークフローなら瞬時に確認できます。承認までの時間が大幅に短縮されました」と庄司氏。郵送費がかからず、紙も不要なのでコスト削減にもつながっているそうだ。

「商品」ではなく「未来」を買っている

商品を出荷するトラック。ドライバーは取引先で顧客対応を行うため、商品知識やニーズの把握に長けており、ドライバーから営業職に上がっていくことも多い

さらに2023年には、大塚商会を通じて電子請求書発行システム『楽楽明細』を導入した。同社が顧客に送付する請求書は月500~600件に上り、その郵送費や紙、印刷のコストは小さくなかった。『楽楽明細』を導入したことで、連携させた『PowerSteel』の販売データをもとに電子請求書が発行できるようになり、業務効率化とともに、大幅なコスト削減が実現した。現在、電子請求書を送っている得意先は半分ほどだが、「いずれ、全てを紙から電子に切り替えたい」と庄司氏は語る。

前堀は、今後も大塚商会の支援を受けながら、業務のIT化を積極的に推し進めていく方針だ。庄司氏は、「大塚商会からは、『商品』ではなく『未来』を買っていると思っています。当社や社員のより良い未来を実現するため、これからも長いお付き合いをお願いしたいですね」と期待を込めて語った。

大塚商会担当者からのコメント

「生成AIなど、常に新しいソリューションを提案します」

株式会社前堀様は20年以上にわたり『PowerSteel』を業務の中心に据えて、業務効率化を進めておられます。常に新しいソリューションを求めておられますので、しっかり情報収集を重ねてご期待に応えられるようにしていきます。

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  • 印刷して上司への説明に
  • 印刷して稟議書に添付して
  • 印刷して会議資料に

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  • * 本事例中に記載の肩書や数値、社名、固有名詞などは取材時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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