職員とご利用者双方の介護の質を高める

管理者視点で段階的なICT導入を決断し介護報酬加算をもれなく獲得、職員含めた双方の介護の質向上に寄与

一般財団法人 サニーピア医療保健協会 導入事例

サービス業101~1,000名製品の導入・活用支援営業・業務プロセス効率化

一般財団法人 サニーピア医療保健協会は、介護現場の業務負荷を軽減するためICTを積極的に活用。2020年から、大塚商会を通じて介護記録・介護請求・見守りシステムを相次いで導入した。中でも見守りシステム『FURO-SHIKI』は、職員の負担軽減と入所者サービス向上に大きく寄与している。

  • 業務効率の向上
  • 経営の可視化

一般財団法人 サニーピア医療保健協会

導入先の概要

業種
介護・医療サービス
事業内容
クリニック、介護サービス、高齢者向け住宅の運営
職員数
143名(2024年4月時点)
ホームページ
https://www.sunny-pier.or.jp/

導入の狙い

  • 介護スタッフの業務負荷軽減
  • 業務システムの連携
  • 業務や経営状況の可視化

解決策

  • 介護記録システム、介護請求システム、見守りシステムを導入し、連携させる

導入したメリット

導入システム

製品カテゴリー製品名・型番お問い合わせ
見守りシステムFURO-SHIKIお問い合わせ
クラウド型ケア記録システムBlue Ocean Noteお問い合わせ
介護請求システム ワイズマン介護老人保健施設管理システムSPお問い合わせ

この事例を印刷、保存しますか?(無料)*内容は同じです

整形ずみPDFを入手

一般財団法人 サニーピア医療保健協会 導入事例(PDF:2,601KB)

導入事例詳細

神戸メリケンパーク隣接で商店街にも近い魅力的な介護施設

大きな窓が施設全体を囲むサニーピア医療保健協会の施設外観。医療と介護が連携した複合施設内は明るく開放的な空間が広がり、医療・介護の双方から地域の健康を支える

神戸市の一般財団法人 サニーピア医療保健協会(以下、サニーピア)は、クリニック、介護サービス、高齢者向け住宅の三つの事業を展開する介護・医療サービス事業者だ。1972年、財団法人神戸港湾医療保健協会として発足。神戸港で働く荷役(にやく)労働者のための医療施設として事業を開始。その後、港湾業務の機械化とともに役目は次第に失われ、より多くの患者を対象とする一般病院となった。1995年には、高齢化社会への対応として介護老人保健施設(老健)を併設。以後、介護・医療サービスを中心とする事業へと転換していく。

現在、クリニックでは人間ドックや健康診断、一般外来、ストレスチェックなどを提供。介護サービスとしては老健を運営するほか、訪問介護、訪問看護、居宅介護支援などを行っている。さらに高齢者向け住宅事業としては、サービス付き高齢者住宅(サ高住)「サニーピア」を運営。神戸市のJR元町駅から徒歩10分のところにある5階建ての施設に、1階がクリニック、2階がリハビリテーション、3~4階が老健、5階がサ高住と、全てのサービスが一つの建物に集約されている。

サニーピアクリニック 院長 兵庫医科大学 名誉教授 医学博士 日本医療情報学会 上級医療情報技師指導者 宮本 正喜氏

「メリケンパークなどの観光地や元町商店街に近い、神戸港が一望できる開放的な立地です。介護施設として一般的には選ばれない場所かもしれませんが、入所・通所される方々は散歩や買い物を楽しめる地域であり、交通の便が良いので郊外より行きやすいと感じているご家族もおられます。この立地は、当施設の大きな魅力の一つとなっています」と語るのは、サニーピアクリニック 院長で兵庫医科大学 名誉教授、日本医療情報学会 上級医療情報技師指導者の宮本 正喜氏だ。

風情ある街の暮らしや観光地の活気は、入所者や通所者の心をリフレッシュさせ、元気を呼び起こしてくれるメリットも期待できるようだ。

時間がかかる記録業務をはじめさまざまなICTを積極活用

介護職員のなり手が少なく、人材不足が喫緊の課題となっている今、業務負荷軽減を目的とする職場環境の改善は深刻な社会課題だ。宮本氏は、早くからこの課題の解決に向けて積極的に取り組んできた。

「職員の負担を減らし、少人数でも業務を回せるようにするにはICTが欠かせません。医療・介護業界は他の業界に比べてICTの活用が遅れていますが、少しでも早く採り入れることで現場の負担を減らしたいと思いました。職員が働きやすくなれば、その分、必ず入所・通所される方へのサービスの質が高まるからです」(宮本氏)

そんなサニーピアのICT活用が一気に進んだのは、2020年のこと。介護記録システムの切り替え時期で、介護請求システムと併せて刷新したことが大きな契機となった。

職員の職場環境改善を管理者目線で見極めてICT導入

副施設長 支援相談員 介護支援専門員 社会福祉士 潮崎 早苗氏

ICT刷新をリードしたのは、副施設長 支援相談員 介護支援専門員で社会福祉士の潮崎 早苗氏である。2019年に副施設長となった潮崎氏は、ICT導入に先駆けて「ノーリフトケア」を掲げ、介護ロボットの導入を推し進めた。「そのとき職員の非常に喜んだ姿が見られ、それは経営側も非常にうれしく、ICT導入の出発点になりました」と潮崎氏は振り返る。

手応えを感じた潮崎氏は、職員の身体的負担に加え業務負荷も減らしていくため、前職での使用経験を踏まえて介護請求システムをより使い勝手の良いワイズマン『介護老人保健施設管理システムSP』へ変更することを決断。さらに、切り替え時期が迫っていた介護記録システムも、ワイズマンのシステムとデータ連携する『Blue Ocean Note』へ刷新することを決めた。サニーピアは、これらを大塚商会から導入した。

『Blue Ocean Note』はPCでもタブレットでも記録が可能。見やすい画面、簡単な操作など、ユーザーフレンドリーを徹底追求した介護記録システムだ

「導入以前から、二つのシステムを連携させて二重入力の手間を省略できれば、業務負荷の大幅な軽減につながると考えていました。複数のベンダーに照会したところ、『介護老人保健施設管理システムSP』と介護記録システムをデータ連携させるソリューションを提案してくださったのは、大塚商会だけでした」と潮崎氏は振り返る。

介護記録システムを『Blue Ocean Note』にしたのも、『ワイズマンシステムSP ケア記録』と同じく使い勝手のよいシステムだったからである。「以前の介護記録システムに比べると入力項目がシンプルなので、入力作業を効率化できると思いました」(潮崎氏)

「介護請求システム」と「介護記録システム」を同時に刷新

介護請求システム『介護老人保健施設管理システムSP』は、使い勝手の良さに加えて、請求情報の集計結果を基にさまざまなデータ分析ができることが特徴だ。また、『Blue Ocean Note』はユーザーフレンドリーを徹底追求した介護記録システムだ。

介護老人保健施設 サニーピア ユニット型介護課長 社会福祉主事 介護福祉士 大古殿 幸憲氏

「ご入所者さんの排泄量や食事量などを一括で入力でき、情報を職員全員で共有できるのが大きなメリットです。そのため、今では職員の勤務交代時に必ず行っていた申し送りが不要になりました」と語るのは、介護老人保健施設 サニーピア ユニット型介護課長 社会福祉主事で介護福祉士の大古殿 幸憲氏だ。

サニーピアは介護記録システムを刷新したタイミングで2021年度の介護報酬改定による加算を受けることができている。報酬改定まで視野に入れながらシステム刷新に取り組んだ点に、経営者側の視点から戦略的な姿勢が感じられる。

一方、『Blue Ocean Note』を導入するまでは、「申し送り」に毎回15分から30分程度の時間を費やしていた導入後は、全ての記録がPCやタブレットで、いつでもどこからでも確認できるので、より勤務時間を入所者のケアに充てられるようになった。職員の業務負荷を軽減し、ご入所者へのサービスを改善するとという狙いどおりの効果が表れている。

見守りシステム導入で必要な対応の見極めが可能に

サニーピアのICT活用は、年を追うごとに積極化している。2022年には同じく大塚商会から、見守りシステム『FUROSHIKI』を導入した。『FURO-SHIKI』は、居室のベッドに設置されたシートセンサーや居室内の様子を確認できるカメラから、ご入所者の状態や様子を遠隔で確認できるシステムだ。ご入所者が気になる動きをしたり、転倒やベッドからの転落があっても、カメラの映像で確認してすぐに駆けつけることができる。このシステムの導入によって、サニーピアで老健を担当する介護スタッフの業務効率は大幅に改善されたという。

「以前は目を離せないご入居者さんには職員が付きっきりになることもありました。しかし、その環境では、他の方へのケアが重なった場合、手が回らなくなってしまいます。『FURO-SHIKI導入後は、離れた場所にいてもスマートフォンから状態が確認できるので、職員は優先で必要なケアを判断できるようになりました」と大古殿氏はその効果を語る

居室での事故件数が減少、職員の離職防止に期待

特に職員数が少ない夜勤では、全ご入所者の状態を一つの画面で確認できる『FURO-SHIKI』が非常に役立っている。「転倒が多い方や、行動の傾向が分からないショートステイの方については、居室の映像を常に表示しておいて、何かあればすぐに駆けつけられるようにしています。『FURO-SHIKIのおかげで、職員が少ない夜勤帯に、様子が分からずひたすら駆け回るような対応はなくなり、身体的・精神的負担が圧倒的に軽減されました」と大古殿氏は評価する。

サニーピアによるICT活用の効果は、定量的にも表れている。「居室での事故件数を調べたところ、見守りシステム『FURO-SHIKI』導入する前の2020年度は38件でしたが、導入後の2022年度は20件に減っています。『FURO-SHIKI』活用による効果を職員も管理者も実感しています」と潮崎氏。

宮本氏は、「『FURO-SHIKI』がないと、仕事にならないと言う職員もいます。潮崎さんが推し進めてくれた職員の職場改善のための介護ロボットやICTの活用は、職員も実感をもって受け止めています。職員の採用や離職予防にもつながっていくと期待しています」と展望を語った。

認知症の症状をもつご入居者などの傍らに寄り添いながら、他の居室のご入所者さんの様子をスマホで確認できる見守りシステム『FURO-SHIKI』は記録システムとも連携可能

夜勤時の『FURO-SHIKI』使用風景。通常、カメラの映像は必要な時にのみ確認しているが、職員が少ない夜勤時は注意が必要な居室の様子をいつでも見られるように表示している

大塚商会担当者からのコメント

「請求・記録・見守りシステムの導入を経て、さらに効果を感じていただけるICTをご提案していきます」

一般財団法人 サニーピア医療保健協会様の管理者・経営者視点からICT導入は、職員とご利用者双方の介護の質の向上に寄与しているだけでなく、効果が数字にも表れています。これからも、積極的にご支援いたします。

この事例を印刷、保存しますか?(無料)*内容は同じです

  • 印刷して上司への説明に
  • 印刷して稟議書に添付して
  • 印刷して会議資料に

整形ずみPDFを入手

一般財団法人 サニーピア医療保健協会 導入事例(PDF:2,601KB)

  • * 本事例中に記載の肩書や数値、社名、固有名詞などは取材時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

大塚商会は、オフィスIT全般について、幅広く対応します

大塚商会は、お客様のビジネスチャンスの獲得やコスト削減・生産性向上・競争力強化といった課題や要望に対するソリューションをワンストップでご提供しています。
また、販売したコンピューター・サーバー・通信機器・複合機などのあらゆるオフィス機器、ネットワーク設備、ソフトウェアの保守サービスを、当社が行う「自営保守」の原則があります。そして、多くのスタッフや専用回線を持つたよれーるコンタクトセンター、全国に展開するサポート拠点、社内に数多く在籍する公的資格・メーカー認定資格者が、お客様を強力にサポートしています。

大塚商会の企業情報

大塚商会のサポートは、さまざまなメーカー・機器にも対応!

お客様のお手間を取らせず、一つの窓口でいつでも対応します。

導入後も支持される安心のアフターフォローとは?

オフィスのIT全般の導入について、お気軽にご相談ください。

最適なソフトを教えてほしい」「費用はいくらくらい?」などのご相談も承っておりますので、気になることはお気軽にご相談ください。

*メールでの連絡をご希望の方も、お問い合わせボタンをご利用ください。

ページID:00269403

ナビゲーションメニュー