製造・営業現場のDXを積極的に推進

自社オーダーの生産管理システムを『生産革新 Fu-jin』に刷新。各拠点の在庫データなどをリアルタイムに可視化

株式会社呉英製作所 導入事例

製造業1~100名製品の導入・活用支援営業・業務プロセス効率化

切削工具を製造する株式会社呉英製作所は、長年使ってきた自社オーダー開発の生産管理システムの保守管理が困難になったため、『生産革新 Fu-jin SMILE V 2nd Edition』に刷新。電子帳簿保存法の改正に合わせて『eValue V 2nd Edition ドキュメント管理』を導入するなど、多様なソリューションを活用している。

  • 業務効率の向上
  • 社内の情報共有
  • ペーパーレス

2024年12月取材

株式会社呉英製作所

導入先の概要

業種
製造業
事業内容
切断、穴開け、研磨用ダイヤモンド、CBN工具、電動工具の製造販売
従業員数
58名(2024年12月時点)
ホームページ
https://www.goei-dia.co.jp/

導入の狙い

  • 保守管理が困難になった生産管理システムを刷新したい
  • 情報共有やデータ活用を強化したい
  • 電子帳簿保存法の改正へ対応したい

解決策

  • 大塚商会が提供するシステム『生産革新 Fu-jin SMILE V 2nd Edition』『eValue V 2nd Edition ドキュメント管理』など、多様なソリューションの導入とともに、業務の流れを見直し、業務の効率化を図る

導入したメリット

導入システム

製品カテゴリー製品名・型番お問い合わせ
製販一気通貫型生産管理システム生産革新 Fu-jin SMILE V 2nd Editionお問い合わせ
文書管理システムeValue V 2nd Edition ドキュメント管理お問い合わせ
グループウェアサイボウズ Officeお問い合わせ
業務システム構築クラウドサービスkintoneお問い合わせ
ほか

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株式会社呉英製作所 導入事例(PDF:3,324KB)

導入事例詳細

ダイヤモンド工具の製造販売を主力とする「100年企業」

呉英製作所では、コンクリート、石材など、さまざまな素材を切削できるダイヤモンド工具(写真)を製造するほか、一般消費者やネイリスト向けの爪やすりなども取り扱っている

広島県東広島市に本社を置く株式会社呉英製作所(以下、呉英製作所)は、切削(せっさく)や穴開け用の工具を製造するメーカーだ。創業は1919年、100年以上の歴史を誇る老舗である。創業者は全国トップの製造量を誇る“やすりの街”として知られる呉市仁方で腕を磨いた、やすり職人であった。独立後、研削砥石の製造も始め、やすりと砥石で事業を広げた。

取り扱い製品が大きく変わったのは2代目のとき。1972年にダイヤモンド工具の製造販売を開始し、これが今日に続く同社の主力製品となった。ダイヤモンド工具とは文字どおり、刃先にダイヤモンドの粒子を埋め込んだ切削工具のことだ。コンクリートやアスファルト、石材、レンガ、タイル、瓦といった硬度の高い材料を切断するのに適しており、土木・建築の現場などで利用されている。

会長 小谷 典臣氏

「私の父である2代目社長は新しいものが好きだったので、『ダイヤモンドを道具にする』という当時としては斬新なアイデアを、いち早く採り入れたのでしょう。先見の明があったと思います」と語るのは、会長の小谷 典臣氏である。

挑戦的な社風は受け継がれ、今では主力のダイヤモンド工具以外にも、環境に配慮して粉じんの飛散や騒音を抑えた水循環式無振動ドリル「水すまし」や一般消費者向け商品の爪やすり、かかとやすりをはじめとする「シルキー」シリーズを販売するなど、多彩な製品ラインアップを展開している。

代表取締役社長 小谷 克宏氏

現在、競合するメーカーは増えたが、同社が優れているのはエンドユーザーの声にしっかりと耳を傾け、要望を反映した製品作りを行っている点だ。代表取締役社長の小谷 克宏氏は次のように説明する。

「販売自体は代理店や販売店を経由していますが、営業担当者は月に2回、エンドユーザー様の元に直接赴き、お困りごとなどを伺っています。その声を開発担当者にフィードバックし、製品に改良を重ねているのです」

保守サポートに課題を抱えた生産管理システムを刷新したい

前述のとおり呉英製作所は、「100年企業」でありながら進取の気性に富んだ会社だ。「やすりと研削砥石の会社からダイヤモンド工具の会社に生まれ変わらせた2代目社長は、コンピューターやFAXを早期に導入するなど一歩先を行く取り組みを好む人でした。そのため弊社は、約40年も前にオフコンによる生産管理を始めています」(小谷会長)

20年ほど前には通信手段をFAXからオンラインに転換して、自社オーダーによる生産管理システムも開発している。またグループウェアのNotesを導入し、営業担当者による日報の作成や営業情報の共有などに用いていた。これらの取り組みも、業界においては非常に先進的であった。

大塚商会との取引が始まったのは、Notesのライセンスが更新時期を迎え、別のグループウェアへの変更を検討し始めた頃だ。大塚商会は「Notesでできることは、そのまま移行させたい」という呉英製作所の要望をくみ取り、サイボウズのグループウェアである『サイボウズ Office』を紹介。さらに、さまざまな業務アプリが構築できる『kintone』の導入も併せて提案した。『kintone』の採用を勧めたのは、社内情報を共有するためのアプリを自由に作れるためだった。

総務部 課長代理 小谷 智仁氏

「営業担当者がエンドユーザー様から伺ってきたお困りごとを、すぐに開発担当者と共有できるアプリを作りたいと考えていました。『kintone』を使えば、それが簡単に実現できると考え、導入を決定しました」と、総務部 課長代理の小谷 智仁氏は当時を振り返りながら説明する。

生産管理システムの刷新を決断

サイボウズ製品群の導入から3年後の2022年、呉英製作所は長年使っていた自社オーダーの生産管理システムから、パッケージ製品への置き換えを決定。旧システムは20年近くにわたって使い続けてきたが、保守管理を担うベンダーの担当者が高齢になったうえに引き継ぐ者もいないため、システムがいつ止まってしまうか分からない状況になったのだ。

「システムが止まれば生産そのものが止まってしまいます。長年使用しながらさまざまな機能を追加し、非常に使い勝手の良いシステムになっていたのですが、背に腹は代えられないという思いで刷新を決断しました」と小谷会長は明かす。

使い慣れているシステムから、業務プロセスの変更を余儀なくされるパッケージに変えるというのは、現場から抵抗が出ることもある。しかし、「パッケージに合わせて業務を標準化するのが今のやり方だ」とする小谷会長の信念もあり、刷新プロジェクトが動き出した。

時代の変化を先取りしながら新しい技術を積極的に採り入れていく呉英製作所の本領が、ここでも発揮された。

生産管理システムだけでなく、多様なソリューションを導入

複数のベンダーからの提案を検討し、呉英製作所が最終的に選んだのは、大塚商会が提供する製販一気通貫型生産管理システム『生産革新 Fu-jin SMILE V 2nd Edition』(以下、『Fu-jin』)であった。選定の決め手について小谷会長は、「営業担当の方による製品説明が一番しっかりしていて、内容が腹落ちしたことだ」と語る。さらに、「『kintone』の導入実績もあり、安心して任せられるという信頼感が大きかったですね」と話すのは小谷課長代理である。

実は、2022年より数年前にも大塚商会からは生産管理システム刷新の提案があったが、その当時は不採用であった。しかし、その後も途切れることなく信頼関係の構築が継続されていたのも要因の一つである。

『Fu-jin』導入のプロジェクトは2022年6月に始動。品目マスターや工数マスターなどの膨大なデータ移行を行い、2024年1月にシステムが本稼働した。

もう一つ、『Fu-jin』の導入とほぼ同時に進められたのが電子帳簿保存法の改正への対応である。大塚商会から文書管理システム『eValue V 2nd Edition ドキュメント管理』を導入し、各種書類が電子保存できる環境を整えた。さらに、現在は図面などの管理にも活用している。

サイバーセキュリティを強化するため、セキュリティソリューション『SubGate』『Cloud Edge』『ワンコイン・ビジネスセキュリティサービス2』も大塚商会から導入している。「情報漏えいやランサムウェアによる攻撃が年々増えているという報道などは他人事ではないと思い、導入に踏み切りました」と小谷社長は説明する。

データの加工・共有が容易になり、ペーパーレス化も進む

『生産革新 Fu-jin SMILE V 2nd Edition』の導入によってCSVデータによるデータ活用が可能になり、データ分析も行っていく方針だ

『Fu-jin』の導入効果は想像以上に大きかったようだ。特に同社が高く評価しているのは、データの加工や共有が容易になったことである。

従来の生産管理システムは、データを紙でしか出力できなかったので、加工する際にはスプレッドシートに再入力する二度手間を要しました。その点、『Fu-jin』はデータをCSVで吐き出してくれるので、加工がとても簡単です。見たいデータを自由なフォーマットで加工・出力できる自由帳票機能が利用できるのも便利ですね。月初での営業会議用の資料作成時間を30%削減することもできました」と小谷課長代理は話す。

紙出力の必要がなくなったので、ペーパーレス化が進んだことも大きな成果だという。かつては役員会議や営業会議で紙の資料を見ていたが、今では『Fu-jin』の画面上で売り上げデータなどが確認できるようになり、紙の資料は大幅に減少した。

CSVによるデータは、仕入れシステムや会計システムなどにそのまま取り込めるため、システム間の情報連携も強化された。小谷社長は「弊社には本社のほか、東京、大阪、福岡と4拠点の倉庫がありますが、情報連携によって各拠点の営業データや在庫データがリアルタイムに可視化できるようになりました。また、棚卸しでの在庫の数量比較において、確認に要する時間を50%削減することができました」と評価する。

今後は、まだ使いこなし切れていない『Fu-jin』の機能をもっと活用していきたい考えだ。小谷会長は「『Fu-jin』にはRPAなどと連携して生産現場の作業を効率化する機能もあると聞いています。使える機能はどんどん使ってDXを積極的に推進していきたいですね」と抱負を語った。また、小谷社長は営業活動のAI活用にも、今後の期待を高めている。

大塚商会担当者からのコメント

「豊富な機能の活用法についてご提案します」

株式会社呉英製作所様からは、使いこなせていない『Fu-jin』の機能をもっと活用していきたいというご要望をいただいています。生産や営業現場の効率化をご支援するため、今後、積極的に活用法をご提案します。

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  • 印刷して稟議書に添付して
  • 印刷して会議資料に

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  • * 本事例中に記載の肩書や数値、社名、固有名詞などは取材時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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