法人全体のシステム統合化・効率化により医療・介護・福祉業務へ、注力できる環境を整え地域社会へのさらなる貢献を図る

「法人全体で統一した基幹業務システムが本稼働。職員と業務のかかわり方の課題が浮き彫りになりオペレーションを見直し、RPAの期待以上の効果も実感」

社会福祉法人 信愛報恩会 導入事例

サービス業101~1,000名ERP・基幹業務・業務管理RPA営業・業務プロセス効率化ITの運用・保守の負荷軽減

電子カルテ導入に引き続き、大きく3種使われていた勤怠管理・人事給与システムを一本化。オペレーションの見直しと同時に、大規模なシステム化を長期化させずに推し進め生産性向上を実現。法人本来の医療・介護・福祉業務に人力を注ぐ体制を整えた。

社会福祉法人 信愛報恩会

導入先の概要

業種
医療・介護
事業内容
病院(無料低額診療事業)、訪問看護、訪問介護、居宅介護支援、地域包括支援、特別養護老人ホーム、グループホーム、看護小規模多機能、通所介護、サービス付き高齢者向け住宅、有料老人ホームなど
職員数
800名(2019年5月現在)
ホームページ
http://shin-ai.or.jp/

導入の狙い

  • 各種システムを法人全体で統一したい
  • 人事給与、勤怠管理業務のオペレーションを見直したい
  • 手作業による負荷が大きい業務をRPAで自動化したい

解決策

新たな人事給与、勤怠管理システムを法人全体で導入するとともに、RPAツールによる業務の自動化を推進

導入したメリット

  • 約1週間要した勤怠管理から給与計算、明細発行までの業務が1日半程度に短縮された
  • 定量かつ定期的なマニュアル業務を大幅にシステム化できた
  • 業務効率の向上により医療・介護サービスにより注力できるようになった
  • 常務理事 鐙 勉氏

    「社会福祉法人は財務の透明性、システムのガバナンスの強化などが求められますが、 今回の取り組みはそのニーズに応える意義深いものになりました」

  • 理事 事務局長 分須 隆幸氏

    「大塚商会さんはシステム導入後も組織的なサポートがしっかりしており、さまざまな相談に対応していただけることは非常にありがたいと思っています」

  • 事務長 石尾 勝氏

    「『勤次郎Enterprise』と『SMILE BS 2nd Edition 人事給与』を連携したことにより、 勤怠業務が完了した時点で、給与関連の業務もほぼ終わってしまう仕組みが整いました」

  • 理事長秘書 兼 情報管理室室長 北川 美歩氏

    「自前でRPA開発を進める際、まだ分からないことも多いので、大塚商会さんのRPAのサポートが手厚く変更されたことは大変ありがたいと思っています」

導入製品情報

製品カテゴリー製品名・型番お問い合わせ
ワイズマン
医療ソリューション
電子カルテシステムERお問い合わせ
医療・介護連携サービスMeLL+お問い合わせ
基幹業務システムSMILE BS 2nd Edition 人事給与お問い合わせ
就業ソリューション勤次郎Enterpriseお問い合わせ
ソリューションたよれーる給与業務支援サービスお問い合わせ
RPAたよれーる WinActor-

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社会福祉法人 信愛報恩会 導入事例(PDF:2,005KB)

導入事例詳細

電子カルテなどフロント業務のIT化に続いて、バックオフィス業務のシステム統一を図る

社会福祉法人 信愛報恩会(以下、信愛報恩会)は、キリスト教社会福祉運動興隆の一つとして、当時は不治の病と考えられていた結核患者の救済事業を推進するため1909年に創立され、2019年には創立110周年を迎えた。

「信愛報恩会は明治末期に一人のキリスト者が結核患者、その中でも社会的弱者といわれる方々を愛と奉仕の精神でケアする活動を始めたことを起源としています。私たちはその精神を現在も引き継ぎ、病院を持つ社会福祉法人として『地域包括ケアシステム』の体制を整えています」と常務理事 鐙 勉氏は信愛報恩会の事業の起源や特徴について説明する。

信愛病院の電子カルテ導入をはじめ、介護施設や訪問看護ステーションなどでも、介護記録システムなどフロント業務を支援するシステム環境を整えている

時代と共に移り変わるさまざまな社会ニーズへ対応するため、信愛報恩会では、医療事業、介護事業、福祉事業など合わせて約20事業を運営する。それぞれの事業において自主性・独立性を尊重した運営がなされているため、業務の効率性という点では、法人全体としては課題となっていた。また、医療・介護・福祉事業を複合的に運営する社会福祉法人としてのガバナンスへの要求も年々高まっている。

「それぞれの事業所のシステムは、個別に選定されベンダーも異なっていました。こうした状況では業務を効率化してサービスの質向上につなげていくことが難しいと判断したため、各事業所が連携して活用できるよう法人全体で統一したシステムに刷新することにしました」と理事 事務局長 分須 隆幸氏はシステム刷新に着手した経緯について語る。

信愛報恩会はその第一段として電子カルテなどのフロント業務のIT化を行い、電子カルテシステム『ER』、医療・介護連携サービス『MeLL+』などを、大塚商会を通じて信愛病院に導入した。これらのシステムは2016年から稼働し、フロント業務の効率向上や地域包括ケアシステムの基盤強化を実現している。そして信愛報恩会が次に目指したのが、法人全体における人事給与、勤怠管理といったバックオフィス業務のシステム統一だ。

カスタマイズ可能なことと、信頼性の高いシームレスな連携をポイントにシステムを選定

人事給与、勤怠管理システムの統一化により、大幅な業務効率化を実現

事務長 石尾 勝氏は、まず法人全体の人事給与、勤怠管理システムの活用状況とオペレーションの検証から始めた。その結果、幾つかの課題が明らかになった。約20事業を擁する信愛報恩会は事業所によって就業規程に違いが見られたり、管理(システム)も大きく3種類存在し、その一つはまだ手書き・捺印という状況だった。また勤怠管理や給与計算のオペレーションにも課題があった。

「勤怠作業を締める際に何度かチェックを行い、そのデータを給与担当者に渡した後、給与計算業務でも再度チェックが行われていました。このような重複した業務を一本化しなければいけないと感じました」(石尾氏)

こうした検証を経て、石尾氏の中で今回の人事給与、勤怠管理システムの統一化は、単なるシステムの入れ替えではなく、これまでのオペレーションを変革して統一し、その統一されたオペレーションを核となって支えることのできるシステムを導入するべきということが明らかになった。そして新たなシステムの選定では、それまで利用していた3種類のどれかに統合するのが効率的と思われがちだが、自分たちが慣れているシステムを推す声によって選択しづらくなる状況を避けるため、あえて別のシステムを検討したという。

法人全体のシステム統一を見据えて、各事業所を3カ月というスピードで導入

信愛報恩会では複数のベンダーからの提案を受け、比較検討した。その結果、電子カルテなどの導入・サポートで実績があった大塚商会の勤怠管理『勤次郎』、人事給与『SMILE BS 2nd Edition 人事給与』、『たよれーる給与業務支援サービス』が採用された。

「事業によって就業規定に違いがあり、法人全体でシステムを統一するためにはカスタマイズできることが重要でした。『SMILE BS 2nd Edition 人事給与』であればそれが可能だということは大きな評価ポイントでした。また、重複した業務を行わないためにも勤怠管理システムと人事給与システムがシームレスに連携できることも要件の一つでしたが、その観点からも『勤次郎』と『SMILE BS 2nd Edition 人事給与』の連携実績を評価しました」(石尾氏)

また今回は法人全体のシステム統一であるため、その導入スピードも重要なポイントだった。

「信愛病院の入れ替えだけで1年ほど必要だというベンダーが多く、それでは全事業所の入れ替えに5年以上かかってしまいます。そこで各事業所を3カ月で導入するというタイトなスケジュールを想定しましたが、それに対応できたのは大塚商会さんだけでした」(石尾氏)

訪問開発サービスを活用して短期間でRPAの仕組みを構築

人事給与システムと連携することによって大幅な業務負担削減を実現する勤怠管理システム『勤次郎』

一方、経理部門は会計システムにデータを流し込むために占有処理が必要で、職員の作業の手を止めるか誰かが残業をして業務時間外に処理を行わざるを得ない課題を抱えていた。信愛報恩会ではこうした処理にRPA(Robotic Process Automation)が活用できないか検討していた。RPAはソフトウェアロボットを活用して、異なるシステム間のデータ入力などを自動化する仕組みだ。

理事長秘書 兼 情報管理室室長 北川 美歩氏が大塚商会に相談したところRPA『WinActor』を紹介され、デモンストレーションを実機にて確認し、課題解決に使えると確信できたため導入を決定した。

「どれだけ機能的に優れたRPAツールでも、使いこなすことが困難であれば有効に活用することは難しいと思っていましたが、『WinActor』の機能や操作性を確認したところ、慣れれば自分でも使えそうな印象を持ちました。また同行したスタッフからも『これなら自分でもできそうだ』という意見もあり、少し勉強すれば使いこなすことは可能だという手応えを感じました」(北川氏)

欠かせないパートナーとなったRPAに期待以上の効果

実際の業務で使用する仕組みを初めから自分たちだけで開発することは厳しいと思っていた北川氏だが、エンジニアがヒアリングをしながら一緒に構築していく訪問開発サービスを利用したことで、初日の3時間程度で改善したかった業務の仕組みが出来上がったという。

「本当に短時間で会計システムにデータを流し込む自動化プログラムを作成することができました。また『WinActor』の操作方法に関する研修を3名のスタッフが受けたので、その後はそのメンバーを中心に、作成したRPAプログラムをベースに運用やメンテナンスを行っています」(北川氏)

導入時の訪問開発サービスでは、そのほか『SMILE BS 2nd Edition 人事給与』に健康診断の実施状況を入力する仕組みや、交通費の精算時に申告された金額が間違いないかをWebで調べる仕組みなども開発され、業務の自動化が行われている。その後も大塚商会のサポートを受けながら、法人内の担当スタッフが精度を上げて実務に適用している。

専門職の職場だからこそ、バックオフィスの人力も現場に注げる社会福祉法人に

信愛報恩会では、今回のバックオフィス業務システムの刷新によって大幅な効率化を実現している。信愛病院では、以前は月々の勤怠情報をまとめる作業に4~5日、給与の処理に1日、給与明細の発行に1日を要していたが、勤怠管理業務は1日半、給与計算は40分、明細配布作業は0時間となった。また勤怠管理から給与計算がシームレスに連携され、自動化されたことで人為的なミスのリスクが削減されたことも大きなメリットとなっている。

またRPAツールの活用も大きな成果につながっている。今では、毎月800枚ほど処理していた伝票が、複雑で時間がかかっていた伝票を中心にRPAによって処理され、500枚ほどの処理で済んでいるという。今後も業務の実態を調査して、自動化できる業務があればRPAの適用を進めていく方針だ。

「私はRPAを自分のパートナーだと思っています。パートナーのRPAと一緒に仕事をしていくことで、業務範囲を広げながら質の向上も目指せます。こうしたパートナーを活用することで、より安心した医療・介護サービスが提供していけるのではないかと考えています」(北川氏)

システム統合による効率化をさらに推進し、社会福祉法人の使命を果たしていく

信愛報恩会では、限られた人、物、予算の中で、いかに社会貢献できるかという使命を振り返り、人材不足と言われる業界にありながらもシステム導入によって創造できた時間やマンパワーを、医療・介護・福祉という信愛報恩会の専門分野にどのように還元するかを考えられるようになってきた。

アクティビティやボランティア、患者様家族のためのイベント開催などを事務職員が中心となって行う信愛報恩会は、システム導入の本来のゴールはその姿にあると見据えている。RPAのさらなる活用をはじめ、見守りシステムやお掃除ロボットの導入も検討しているが、本来あるべき姿をぶれずに追求する検討であることを忘れていない。

「今回のシステム導入の成果で、事務スタッフがコア業務である医療・介護サービスに注力できるようになりました。今後もこうした効率化の成果を社会に還元し、医療・介護・福祉業務の質を上げて社会福祉法人の使命を果たしていきたいと考えています」(分須氏)

業務効率向上ツールとして高い効果をもたらす『たよれーるWinActor』

大塚商会担当者からのコメント

「患者様やご利用者の満足」と「職員の皆様の笑顔」のためのIT活用をお手伝い

医療・介護・福祉分野のIT活用において、リーディング法人である信愛報恩会様の先進的なお取り組みに関わることができ、日々刺激を受けています。変化が激しい業界の動きを先取りする仕組みをご提供し続けてまいります。

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  • 印刷して稟議書に添付して
  • 印刷して会議資料に

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  • * 本事例中に記載の肩書や数値、社名、固有名詞などは取材時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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