事務作業の効率改善と社内のナレッジ共有を実現

木造建築用ねじのパイオニア企業が本業に注力できる業務基盤を整備して、コンサルタント事業で世界一を目指す

シネジック株式会社 導入事例

製造業1~100名製品の導入・活用支援営業・業務プロセス効率化

宮城県に本社を構えるシネジック株式会社は、木造建築用ねじのコンサルタント事業で世界一を目指している企業だ。煩雑な事務を極力自動で処理して本業に注力できる環境を作るため、『SMILE V 販売』を中核にしたITシステムで業務基盤を支えている。また、SFAシステムによるナレッジ共有も同時に実現している。

  • 業務効率の向上
  • 営業力強化
  • 多様な働き方

シネジック株式会社

導入先の概要

業種
建築資材製造業
事業内容
建築用ファスナー(木造建築用ねじ・ビス)の開発、販売、実験
従業員数
29名(2022年9月現在)
ホームページ
https://www.synegic.co.jp/

導入の狙い

  • 人手のかかる事務作業を極力自動化したい
  • 本業に注力できる業務基盤を整備したい
  • 基幹系システムと各種システムを連携させたい

解決策

  • 『SMILE V 販売』を中核に各システムと連携させ、事務作業を自動で処理する業務基盤を構築

導入したメリット

導入システム

製品カテゴリー製品名・型番お問い合わせ
基幹業務システムSMILE V 販売お問い合わせ
輸出入業務管理システムPORTNeTお問い合わせ
営業支援システム(SFA)SMILE V テンプレート 顧客創造日報お問い合わせ
データセンター2Uハウジングお問い合わせ
IT運用管理ソフトウェアSKYSEA Client Viewお問い合わせ
クラウド型勤怠管理システム勤革時お問い合わせ
法人向け無線LANたよれーる らくらくWi-Fiお問い合わせ

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シネジック株式会社 導入事例(PDF:3,419KB)

導入事例詳細

木造建築用ねじの強みを生かした企画開発と販売促進で事業を拡大

同社の木造建築用ねじは、住宅だけでなく国立競技場などの大規模な木造建築物にも使用されている

同社の木造建築用ねじは、住宅だけでなく国立競技場などの大規模な木造建築物にも使用されている

シネジック株式会社(以下、シネジック)は1987年の創業以来、木造建築用ねじ(ビス)の開発・販売に特化したビジネスを展開している企業だ。事業は創業時からファブレスで、自社では製品の企画・設計を行い、製造は台湾の協力工場に委託している。完成した製品の強度検査などを自社で実施してから、営業スタッフが製品の使い方や効能などを全国の建設会社や工務店に提案し、注文が入ると委託倉庫会社から製品を出荷して納品するビジネスモデルを確立している。

「日本では木造建築物にくぎを使用するケースが多いのですが、ここ数年はねじに切り替えるところが増えています。その理由は、ねじはコンパクトな電動ドライバーで簡単に木材を接合できるからです。また、失敗したらやり直せないくぎに対して、ねじは抜き取りが簡単なため、若手の職人さんでも不安なく扱っていただける点も好まれ、現場では使いやすいと好評です。さらに、強度はくぎの約10倍で、耐震性にも優れています」と語るのは、代表取締役社長の苅部 泰輝氏だ。

同社は国際基準のISOを取得した試験設備を社内に持ち、製品の強度実験にも力を入れている。実情に即したデータを測定することで、世界で通用する強度を持った安全なねじであると設計者に提案できるのは、同社の強みだ。

特に現在は、脱炭素社会やSDGsの観点から環境に配慮した大規模な木造建築物が世界中で注目され始めているため、苅部氏は今後、自社製品の需要が増えると期待を寄せている。この流れを捉え、同社はこれまで長年蓄積してきた提案力と経験を武器に、これからのシネジックの目標を明確にするべく、「2030年に木造建築物の接合部のコンサルタント事業で世界一になる」と3年前から明言している。従来の提案型営業をブラッシュアップし、社内でコンサルタント業務を行える人材の育成に、より力を入れていく計画だ。そのためにも、ITを活用して事務作業を自動で処理できるようにし、製品開発やコンサルタント業務に集中できる環境を整備することが必要不可欠だった。

本業に注力できる環境づくりにSMILEシリーズを継続して活用

代表取締役社長 苅部 泰輝氏

代表取締役社長 苅部 泰輝氏

苅部氏が入社した1999年当時、シネジックはオフコンを使っていたが、更新のタイミングがきたこともあり、Windowsをベースにした環境への移行を決断。2000年にはオフコンベースの販売管理システムを基幹業務システム『SMILEαV5』へ刷新し、以降はバージョンアップを重ねながらSMILEシリーズを長年活用してきた。

2020年1月には、『SMILE V 販売』へバージョンアップ。同時に輸出入業務管理システム『PORTNeT』やSFAシステム『顧客創造日報』も追加導入し、『SMILE V 販売』との連携も図った。充実した基本機能にカスタマイズを加えることで、自社独自のファブレスな事業形態に柔軟に対応できることが、長年SMILEを使い続ける理由となっている。

「台湾の工場の輸出入管理はExcelで行っていましたが、そのデータを『SMILE』に手入力していたので作業負担が大きく、転記ミスも起こりやすい状態でした。そこで『PORTNeT』を新たに導入し、『SMILE』とシームレスに連携して効率よく運用できる環境を整えることができました」(苅部氏)

一方、SFAシステムは過去にほかの製品も利用してみたが、最終的には『顧客創造日報』に行き着いた。『SMILE V テンプレート 顧客創造日報を活用することで、SMILE V 販売の得意先などのマスターデータを使うことができ、入力の手間が省けることが大きな利点だった。

「極力人の手を動かさずに必要なデータをアウトプットできる仕組みや情報を共有できる環境を整えたいと考えてきました。大塚商会さんは当社の目的を踏まえた提案をしてくれるので、これまで、他のITベンダーや製品に切り替える必要性は全く感じていません」(苅部氏)

輸出入管理業務とシームレスに連携。日報共有で全社のナレッジを高める

『顧客創造日報』は商談分類、進捗(しんちょく)度、受注確認などをキーワードから選択できるため、入力負荷を抑えて日報を作成できる

『顧客創造日報』は商談分類、進捗(しんちょく)度、受注確認などをキーワードから選択できるため、入力負荷を抑えて日報を作成できる

新システム構築のポイントとなっているのは、『SMILE V 販売』と輸出入業務管理システム『PORTNeT』とのシームレスな連携をしたことだ。具体的には、『PORTNeT』の発注データを『SMILE V 販売』の仕入れデータとして自動で取り込み、マスターデータを共有することでスムーズな処理を実現。これにより手動で行っていた際に生じていた発注データの転記ミスを未然に防げるようになった。

もう一つのポイントは、『SMILE V 販売』と連携しているSFAシステム『顧客創造日報』を活用することで、全社員の情報共有が円滑に行えるようになった点だ。

「木造建築物の接合部のコンサルタント事業で世界一になるためには、全社員が社内で起きていることを全て知っておく必要があります。そのため、個々の社員が日々の活動で得た情報を日報に記録し、全社員が必ず目を通すように周知徹底を図っています。それによって、全社員のナレッジレベルを高めていくことが大きな目的です」(苅部氏)

同社は基幹業務システム以外のIT環境も、全て大塚商会を通して整備した。ITを採り入れられる業務には極力システムを導入するという考えの下、以前から導入していた複合機やCADソフト以外にも、クラウド型勤怠管理システム『勤革時』や法人向け無線LAN『たよれーる らくらくWi-Fi』を新たに導入し、勤怠管理業務やテレワーク環境の効率改善を図った。またサーバーは、大塚商会のデータセンターの『2Uハウジング』を利用することで運用管理の負担を軽減。さらに、IT運用管理ソフトウェア『SKYSEA Client View』を導入することで端末のセキュリティ対策も強化した。

出張先でも円滑に業務が行える環境づくりを推進

特にモバイルデバイスからでも日報入力などを効率よく行える環境が整ったことは大きな成果だという。これにより、社員間の円滑なコミュニケーションと、時間や場所に縛られない働き方改革を実現している。

「当社では、受発注や輸出入業務を担当するメンバー以外は出張していることが多く、あまり社内にいません。北海道から沖縄まで飛び回って、お客様対応に尽力しています。そのため、出張先でも社内にいるときと同じように仕事ができる環境を整備することは、とても重要です。今後も場所を選ばない働き方に必要な投資は継続して行っていきます」(苅部氏)

受発注業務などの作業時間を削減し、コンサルタント業務の時間を捻出

『SMILE V 販売』の自動集計機能などにより、残業時間だけでなく会議時間の短縮にもつながっている

今回の導入を経て、同社はITを有効活用することで受発注業務などの作業時間を削減し、シネジックの強みである製品開発やコンサルタント業務に注力できる時間を捻出できるようになった。

「コンサルタント事業で世界一になるためには、どうすればより良い木造建築物ができるのか、個々の社員が『たくさん考えること』と『ほかの人と話をすること』が重要だと考えています。今回、その貴重な時間を捻出できる業務基盤の整備が大きく進展しました」(苅部氏)

例えば、伝票を紙ベースで管理していた頃は、委託している倉庫の出荷伝票と出荷指示書の内容が正確に合っているかを内勤スタッフが業務時間の終了後も手作業で照合を行っていた。しかし現在は、一連の業務がシステム上で自動処理されるため、以前のように数字のチェック作業に追われる必要はなくなっている

また、以前はFAXで送られてきた注文書を印刷し、SMILEシリーズに手入力していたが、現在はFAXで送られてきた注文書を自動でPDF化し、PC上で効率よく管理できるようになった。未処理の注文書が一目で分かるようになり、非常に便利になったという。同時にペーパーレス化も実現し、複合機に紙を補充する手間も省けるようになった。

「SMILEシリーズを軸に、さまざまなシステムが連携して業務を行える環境が整っています。内勤スタッフの事務作業は飛躍的に軽減され、残業期間は多いときでも月に10時間弱で、夜7時前にはほぼ全ての社員が退社できています」(苅部氏)

今後はWeb上で業務が完結するプラットフォームを構築

シネジックのIT戦略は、まだ緒に就いたばかりだ。今後は、AIを活用してさまざまなデータを分析し、市場のニーズを先取りした製品開発に磨きをかける。さらに、Web上でグローバルなコンサルタント業務が完結する、シネジック独自のメタバース(仮想空間)のようなプラットフォームを構築することが最終的なゴールだという。

「これまで誰もやったことがないことに挑戦したいという思いが常にあります。例えば、Web上でお客様がこういう木造建築物を建てたい、こういう設計を行いたいと情報を入力すると、それに応じた最適な提案をAIによって自動で提示できるような構想を実現したいと考えています。まだグランドデザインの段階ですが、2025年度中をめどに実現できるよう、プロジェクトが進んでいます。そのためには、最先端の仕組みを構築しなければならないので、大塚商会さんの提案力とサポート力に期待しています」(苅部氏)

現状、木造建築物の接合部に関するコンサルタント事業の競合は、世界でも30社程度だという。その中で世界一になることは決して夢物語ではない。シネジックの今後の展開に大いに注目したい。

大塚商会担当者からのコメント

「自社の強みである本業に注力できる環境づくりをご支援します」

シネジック株式会社様はコンサルタント業務に注力するために事務作業をできるだけ軽減して効率向上を図りたいという意志をお持ちです。大塚商会は、さらにITを使った最新ソリューションで生産性向上を継続してご支援します。

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  • 印刷して上司への説明に
  • 印刷して稟議書に添付して
  • 印刷して会議資料に

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  • * 本事例中に記載の肩書や数値、社名、固有名詞などは取材時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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