- 業種
- 食品販売
- 事業内容
- 京漬物・佃煮の製造・販売
- 従業員数
- 110名(2023年3月現在)
- ホームページ
- https://www.doishibazuke.co.jp/
人手をかけずにできる業務の省力化・自動化を実現

株式会社土井志ば漬本舗 導入事例
卸売・小売業、飲食店101~1,000名モバイル・タブレット活用ERP・基幹業務・業務管理文書管理・電子契約・ペーパーレス紙文書の管理・活用営業・業務プロセス効率化
「京つけもの」の老舗である株式会社土井志ば漬本舗は、30年以上前からIT活用で業務の省力化に取り組んできた。2018年には業務改善プラットフォーム『kintone』を導入。店舗から商品発注をタブレット端末で行えるアプリを開発し、掲示板機能で本社と店舗のコミュニケーションを強化するなどの業務改革を進めている。
- 業務効率の向上
- 長時間労働の是正
- テレワーク対策
2023年3月取材
株式会社土井志ば漬本舗
導入先の概要

導入の狙い
- 人手がかかる業務の省力化
- 店舗・製造現場のタブレット活用
- 社内コミュニケーションの強化
- 売り上げデータの「見える化」
解決策
- 大塚商会が提案するソリューションを広く活用して、全社的な業務改革を推進する
導入したメリット

導入システム
| 製品カテゴリー | 製品名・型番 | お問い合わせ |
|---|---|---|
| SMILEシリーズ | 販売管理システム「SMILE V 販売」 | お問い合わせ |
| 会計システム「SMILE V 会計」 | お問い合わせ | |
| 人事給与システム「SMILE V 人事給与」 | お問い合わせ | |
| 業務改善プラットフォーム | 『kintone』 | お問い合わせ |
株式会社土井志ば漬本舗 導入事例(PDF:4,649KB)
導入事例詳細
100年以上の歴史を誇る、「京つけもの」の老舗企業

専務取締役 土井 崇裕氏
株式会社土井志ば漬本舗(以下、土井志ば漬本舗)は122年の歴史を持つ「京つけもの」の老舗企業だ。創業は1901(明治34)年、京都大原で農業を営んでいた創業者が、名刹(めいさつ)「三千院」で知られる地元が観光地として発展することを見越して食料品販売店を開業。食料品や酒類を販売する傍ら、自らの畑で栽培したシソの葉を使って製造した、地元に古くから伝わる自家製のしば漬も販売するようになった。
「地元の伝統の味を全国に広めたい」という「志(こころざし)」を込めて、商品を「志ば漬」と命名。「今でも原料の紫蘇は自社栽培を行っており、収穫した種を次の年にまくことで伝統の品種を守り続けています」と語るのは、専務取締役の土井 崇裕氏だ。
京都に5カ所ある直営店のほか、関東以西の主要都市の百貨店にも店舗を展開。お取り寄せに対応できるよう、オンライン販売も行っている。中元・歳暮などの贈答シーズンは、1日500件以上もの注文が入ることもあるという。
老舗企業だが、時代の変化に合わせて新しい発想や技術を積極的に採り入れているのも同社の特長だ。「かつて、遠方に流通する商品は瓶詰めしていましたが、しば漬本来の色や鮮度を損なわないように真空パックを採用するなど、時代に先駆ける取り組みをいくつも行ってきました。伝統を守りつつ、変えるべきところは柔軟に変えてきたことが、100年以上の歴史に結び付いているのだと思います」と土井氏は語る。
オフコンベースの業務システムを『SMILE』にリプレース
同社は業務のIT活用にも早くから取り組んできた。1999年6月には、それまで使用していたオフコンベースの販売管理システムを大塚商会が提供するクライアント・サーバー型のシステム『SMILE Ver.5 販売/人事給与』にリプレースしている。
「従来のシステムは自分たちでプログラミングして使っていたのですが、できることと言えば売り上げの集計や伝票発行、給与計算ぐらいで、蓄積されたデータの活用は全くできませんでした。細かな売り上げはもちろん、商品ごとの販売実績なども分析したいと考え、『SMILE』に入れ替えました」(土井氏)
『SMILE』を提案した大塚商会とは、FAXや複合機などの導入で付き合いがあった。「システムまで取り扱っていると当時は知らなかったのですが、求めていたデータ分析機能を備えている点やオフコンを入れ替えるのに比べてコストをかけずに済むことを評価して『SMILE』を採用しました」と土井氏は語る。

京都北部の山間、自然豊かな日本の原風景の中に位置する土井志ば漬本舗本店。この大原地区では800年以上前からしば漬が食されてきた

本店の裏手の自社農園で栽培される同社のシソ。大原で育つシソは葉の表面が縮れ、ギザギザがしっかり刻まれているのが特徴
カスタマイズによって省力化を図る

総務部 係長 白木 和人氏
その後、『SMILE』シリーズはバージョンアップしていくが、土井志ば漬本舗もその歴史に合わせ、更新時期を迎えるたびに新バージョンに刷新した。
「バージョンアップされるたびに新しい機能がどんどん追加され、使い勝手が良くなりました。しかも、こちらの要望に合わせて柔軟にカスタマイズしてもらえるのも助かっています」と語るのは、総務部 係長の白木 和人氏である。
例えば、通販サービスで注文を受けた商品の発送手配には宅配業者の発送システムを使用しているが、以前は、この発送システムと販売情報を管理する『SMILE』が連携していなかったため、同じ情報をそれぞれに二重入力しなければならなかった。そこで同社は『SMILEBS』シリーズにリプレースした際、宅配業者の発送システムとデータ連携するようにカスタマイズしてもらった。その後も、インターネット通販のデータ入力を省力化するため、楽天市場やヤフーショッピングなどのECサイト上に入力された注文データが、そのまま『SMILE』に取り込めるようにした。
「人手をかけずに済むところは、なるべくシステム化したいというのが当社の考え方です。大塚商会さんのおかげで業務の効率化が進み、とてもありがたいと思っています」(白木氏)

現場のデジタル化を目指して『kintone』を導入
このように、土井志ば漬本舗の業務のIT化は少しずつ進んできたが、土井氏は「店舗や製造などの現場でも、もっとデジタルを活用してもらいたい」と考えていた。
同社は通販のほか、各直営店や百貨店内の店舗で商品を販売しているが、各店舗から本社工場への商品の発注はFAXで行っていた。現場の店員は発注書を手書きして送信するという手間があり、本社社員も全店舗から送られてくる発注書の内容をシステムに入力するという煩雑な作業を強いられている状況だった。商品を製造する工場の社員たちも、出荷指示書のやりとりなどを紙とFAXで行っていた。
こうした面倒な手書きと送信の作業を何とか省力化できないかと考え、土井氏は大塚商会に相談。大塚商会は、サイボウズの業務改善プラットフォーム『kintone』を利用し、タブレット端末で商品発注ができるアプリケーション(以下、アプリ)の開発を提案した。
タブレット端末の現場での活用を促したい

店舗ではタブレットを使って販売情報や商品発注を行う。店舗で入力したデータはそのまま『SMILE V 販売』に反映される。日報の提出も可能だ
『kintone』はシステム開発の知識がなくても、さまざまな業務を効率化するアプリを簡単に開発できるプラットフォームだ。土井氏は開発したアプリがタブレット端末で使用できる点を評価して、導入を決定した。現場業務のデジタル化を進めるには、タブレット端末の活用を浸透させ、社員の意識を変えることが不可欠だと考えていたからである。
「『業務は紙を使ってやるもの』という固定観念を拭い去らなければ、どんなに良いシステムを入れても現場の働き方は変わりません。『タブレット端末でやらざるを得ない』という環境を作ることで、意識改革を促したかったのです」(土井氏)
最初は少なからず抵抗があったというが、紙に書くよりもタブレット端末に入力する方がはるかに簡単であることや、発注業務だけでなく、社員同士のコミュニケーションにも活用できることなどのメリットが少しずつ理解され、狙いどおり現場の社員たちの意識は変わっていったという。
業務の効率化とともにペーパーレス化も進む
『kintone』を導入した効果は絶大であった。店舗から本社工場への商品発注はタブレット端末でできるようになり、手書きとFAX送信で行っていた紙の発注業務は効率が大幅に改善された。タブレットから入力した情報は、そのまま『SMILE』に反映されるので、本社側の社員の業務負荷も大幅に軽減された。
「当社の繁忙期は京都観光のお客様が増える秋から、お歳暮の季節に向かう10~12月頃ですが、その間は店舗からの発注と通販の注文が集中して、販売管理を行う本社の社員は大忙しでした。かつてはこの時期、21時くらいまでは残業せざるを得ない日々でしたが、『kintone』で作った商品発注アプリを導入し、店舗からの発注が自動処理されるようになった今は、繁忙期期でも残業はほとんどなくなりました」(白木氏)
また、店舗の社員が手書きしていた日報も『kintone』で開発したアプリを使い、タブレット端末に入力して送信するだけで完了するようになった。作業負担が減っただけでなく、店舗や製造現場のペーパーレスが進んだことにも効果が出ている。
『楽楽精算』『スマレジ』も活用へ

店舗の注文状況は『kintone』を通して本社に情報が集約される。顧客情報も一元管理されているため、注文から発送までこれ一つで管理可能だ
このほか、『kintone』に標準搭載されている掲示板の機能を使って、社員同士が活発にコミュニケーションを交わすようになったことに、土井氏は手応えを感じている。
「例えば、ある店舗でお客様から商品に関するクレームを受けた場合など、写真付きでメッセージを配信して全ての店舗に共有することもできます。自発的にいろんな使い方を試すようになっており、現場のデジタル化が着実に進んでいることを感じます」(土井氏)
同社は2023年4月にクラウド経費精算システムの『楽楽精算』の利用を開始するほか、クラウドPOSレジの『スマレジ』も間もなく導入予定だ。
土井氏は「これからもタブレット端末で利用できるシステムを積極導入して、現場のデジタル化をさらに進めていきます」と抱負を語った。
大塚商会担当者からのコメント
「これからも業務の自動化をご支援します」
株式会社土井志ば漬本舗様からは、「人手をかける必要のない業務はできる限り自動化したい」というご要望をいただいております。これからも、できる限りの提案をしていきます。

- 印刷して上司への説明に
- 印刷して稟議書に添付して
- 印刷して会議資料に
株式会社土井志ば漬本舗 導入事例(PDF:4,649KB)
- * 本事例中に記載の肩書や数値、社名、固有名詞などは取材時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。
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