作業効率改善とトレーサビリティ強化を目指す

『生産革新Blendjin』の導入でプラスチック原料の配合レシピを徹底管理。単価改訂の一括更新も実現

永興物産株式会社 導入事例

製造業101~1,000名製品の導入・活用支援営業・業務プロセス効率化

プラスチック原料の製造・販売と着色加工を行う永興物産株式会社は、生産管理システムを『生産革新Blendjin』に刷新。製品の配合レシピ管理や製品原料の単価の登録・一斉変更が可能になり、手計算の手間を一気に解消。配合レシピの検索が容易になり、トレーサビリティ確立に向けても効果を得ている。

  • 業務効率の向上
  • トレーサビリティ強化

永興物産株式会社

導入先の概要

業種
プラスチック原料販売・着色加工
事業内容
合成樹脂原料の販売、合成樹脂原料の着色加工、合成樹脂原料の再生加工 など
従業員数
140名(2023年8月時点)
ホームページ
https://eikoubussan.jp/

導入の狙い

  • 受注・売上時など、製品原料の単価チェックの負荷を軽減したい
  • 製品原料の単価改定時のデータ更新を容易に行いたい
  • 納入した製品のトレーサビリティを強化したい

解決策

  • 生産管理システムを『生産革新 Blendjin』に刷新し、業務の効率化と生産性向上、品質向上を目指す

導入したメリット

導入システム

製品カテゴリー製品名・型番お問い合わせ
配合型生産管理システム生産革新 Blendjinお問い合わせ
基幹業務システムSMILE V 2nd Edition 販売お問い合わせ
セキュリティソリューションSubGateお問い合わせ
FortiGateお問い合わせ
Cloud Edgeお問い合わせ
SKYSEAお問い合わせ

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永興物産株式会社 導入事例(PDF:4,682KB)

導入事例詳細

サーキュラーエコノミー実現に取り組む合成樹脂原料メーカー

代表取締役 植田 尚幸氏

愛知県一宮市の永興物産株式会社(以下、永興物産)は、1968年創業のプラスチック(合成樹脂)原料の販売と着色加工を行う専業メーカーだ。石油元売り大手のグループ会社から着色加工を受託したことに始まり、自社ブランドによるプラスチック原料の販売も手掛けるようになった。自社ブランドのプラスチック原料は、主に自動車部品メーカー向けに提供。「お客様から、希望する色、強度などを伺い、それに合わせて複数の原料を配合するなどして製造しています。専属の担当者が、あらゆる希望に沿った色を実現できるのが大きな強みです」と語るのは、代表取締役の植田 尚幸氏である。

原油由来の原料だけでなく、リサイクル材を使った原料まで提供できるのもユニークな点だ。「どちらか一方だけを提供できる会社はありますが、両方を扱える会社はそう多くありません。リサイクル材を使った原料については、不純物を除去し、純度の高いプラスチックにするための設備投資や、製造ラインの見直しなどを行って製造しています。小規模の会社ですが、サーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現に向けて積極的に貢献していきたいです」と植田氏は語る。

こうした取り組みが高く評価され、永興物産のリサイクル事業は「2023愛知環境賞」の優秀賞を受賞した。これからも、環境に配慮した製品作りに力を注ぐ方針だ。

情報入力に限界があるシステムを『生産革新 Blendjin』に刷新

本社工場の製造現場。最新機器を導入し、ハイテク技術を駆使した製造工程で、厳しいテストによる品質管理を経て高品質な製品を生み出している

永興物産が取り扱う合成樹脂原料の種類と数は膨大である。元となる原料や、どの着色料を、どれぐらいの比率で配合するかによって、さまざまな製品が作れるからだ。「受託加工の場合、最も取引が多いメーカーから託されている生産仕様書(レシピ)は約600種。それ以外のメーカーのものも含めると1,000種類近くあります。これに自社ブランド製品も加えると相当な数に上ります」と語るのは、受託加工の受注業務を担当する業務部 業務課 主任の藤吉 一憲氏である。

同社は保有する生産仕様書を全て生産管理システムに登録し、オーダーが入るたびに営業部や業務部が該当する仕様書を製造部に送って生産指示していた。

業務部 業務課 主任 藤吉 一憲氏(左)
製造部 主任 服田 和武氏(右)

「仕様書には配合量などは記載されていますが、製造に必要な諸条件は詳しく書かれておらず、過去の作業日報を調べるしかありませんでした。探す時間がかかるほか、十分な情報を確認できない場合、同じ製品を再現できているかも不安でした」と振り返るのは、製造部 主任の服田 和武氏だ。

諸条件などの詳細な情報を記録できなかったのは、前生産管理システムの登録マスターに入力できる項目や文字数などが限られており、必要な情報を全て書き込むことができないという制約があったからだ。

生産仕様書と単価情報をひも付けたい

総務部 総務課 課長 植田 麻美氏(左)
営業部 奥田 めぐみ氏(右)

また、同社は生産仕様書に重量単位の単価情報もひも付けられないかと考えていた。「以前の生産管理システムには単価を入力できる欄もなく、受注や売り上げ処理のたびに別の単価表と照らし合わせて、手入力、手計算で見積書や請求書を作成していました。その煩雑な手間や計算ミスをなくすためにも、仕様書と重量ごとの単価をひも付けて自動計算できる仕組みが以前からほしいと思っていました」と語るのは、営業部の奥田 めぐみ氏である。

これらの要望に応えるべく、植田氏は生産管理システムの刷新を決断。以前から『たのめーる』や、複合機、セキュリティ製品などで取引があった大塚商会に相談。その豊富な知識やフットワークの良い対応、導入事例の豊富さなどを評価し、2018年に『生産革新 Blendjin』の導入を決定した。幾つかの候補を検討はしたが、「レシピ以外にも、さまざまな情報を登録して一元的に運用できる点が、当社の事業の進め方に合っていると思いました」と植田氏は当時を振り返る。

システム委員会を設置して情報管理のルールを決める

『生産革新 Blendjin』は、化学製品・食品・香料・化粧品・薬品などを配合する製造業向けの生産管理システムである。配合表に基づく在庫管理や、ロットトレース機能による品質管理にも対応しており、「トレーサビリティの強化にも役立つと期待して導入を決めました」と植田氏は明かす。

同社は、『生産革新 Blendjin』の導入と同時にシステム委員会を設置。営業、業務、製造など各現場の担当者が集結し、システムに登録する情報の種類やルールなどを決めていった。自分たちが使いやすいシステムにするために各現場を巻き込み、若手社員も登用したことが、プロジェクト運営の秘訣(ひけつ)であり成功の要因になった。

あいまい検索で探している情報のヒット率が向上

『生産革新 Blendjin』には、過去2年間に製造した全製品の生産仕様書のデータを移行した。生産仕様書には、生産依頼書の内容などさまざまな項目が一目で分かるようにもした。

その際、システム委員会がルールとして決めたのが、入力する表記の統一だ。「以前のシステムでは、社内での通称や略称で製品名を登録するケースが多かったのですが、そのおかげで必要な情報を必要なときに探し出せない状況でした。今回は、正式名称での登録に一本化したので、生産仕様書の情報検索が確実になり、作業効率が大幅に改善されています」と説明するのは、総務部 総務課 課長の植田 麻美氏である。

以前のシステムでは、キーワード検索しても該当する生産仕様書がなかなかヒットしなかった。今回のシステム刷新では、名称登録ルールを定めたことに加え、生産革新 Blendjinに搭載されているあいまい検索機能も併用することで、ヒット率は格段に向上したようだ

また、以前のシステムでは、客先番号と商品コードだけで生産仕様書を分類していたが、『生産革新 Blendjin』では、製品ごとのグレードやカラー番号、荷姿など、より細かな項目を設定して、さらに細分化した情報で検索できるようにした。そして、ルールに基づいてコードが自動的に生成される仕組みを採用。その結果、コードが共通する生産仕様書の内容については一括で変更できるようになった

この仕組みは、製品の原料価格や電気料金の変動で製品ごとの単価を改定しなければならないときに役立っている。「以前は、製品ごとにひも付く全ての製品原料の単価を一つずつ修正しなければなりませんでした。今はその手間が一切ありませんし、業務効率が格段に向上しました」と評価するのは自社開発製品を担当する営業部 樹脂課 課長の今川 幹明氏だ。

目指していたトレーサビリティの強化が実現

営業部 次長 佐藤 英博氏(左)
営業部 樹脂課 課長 今川 幹明氏(右)

細分化された固有のコードが自動生成される仕組みは、大塚商会が導入前のフィッティングコンサルティングで提案したものだ。各部門の業務内容を把握し、手入力や手計算といった作業が多いことを知り、コードの自動生成機能を提案。これにより、単価を事前に一括で更新できるようになった。

「おかげで以前は2、3日かかっていた単価の改定作業が、1日もかからずにできるようになりました特に価格改定が多い月は処理がだいぶ楽になりました」と言うのは営業部 次長 佐藤 英博氏だ。

今川氏は「コードを細分化できるようになったことで、同じレシピでも、納入先ごと、数量ごとなど、さまざまな条件で生産仕様書を探せるようになりました。割り当てる項目が多くなったのでマスター登録作業は大変でしたが、一括変更もできて、現場の仕事は格段に楽になっています」と評価する。

『生産革新 Blendjin』の生産仕様書画面。今までシステムに登録しきれなかった細かい仕様情報も一元管理されるようになった

一方、「『生産革新 Blendjin』の自由帳票機能を使って、いろいろな切り口の集計ができるようになったのは、とても便利に感じています」と植田 麻美氏は語る。会計士から「こういうデータがほしい」と言われてもすぐに対応できるようになり、総務の業務効率もかなり改善されたようだ。

植田氏は、「目指していたトレーサビリティの強化も実現し、お客様にご安心いただけるようになったことは何よりの成果です。今後は、ペーパーレスを目的に製造現場でのタブレット活用や、生産機械との連動、自動化・省人化などにも取り組んでいきたいです。大塚商会さんには、さらなる支援を期待しています」と語った。

大塚商会担当者からのコメント

「業務の自動化、省人化の仕組みを積極的に提案します」

永興物産株式会社様からは、AIによるレシピ配合など、業務の自動化、省人化を実現するソリューションについてご相談をいただいております。最新の情報をキャッチアップしながら、積極的に提案していきます。

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  • * 本事例中に記載の肩書や数値、社名、固有名詞などは取材時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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