受発注業務のペーパーレス化を推進

メーター単価の売り上げに対応する『PowerSteel』を導入。手計算がなくなり業務効率がアップ

株式会社佐藤型鋼製作所 導入事例

製造業1~100名製品の導入・活用支援営業・業務プロセス効率化

株式会社佐藤型鋼製作所は受発注業務におけるペーパーレス化推進などを目指し、鋼材卸業向け販売管理システム『SMILE V PowerSteel』を導入。従来は、製品の長さとメーター単価を基に手計算で売値を算出し売り上げ処理をしていたが、システムで自動算出できるようになるなど業務効率が格段にアップした。

  • 業務効率の向上
  • ペーパーレス化

株式会社佐藤型鋼製作所

導入先の概要

業種
製造業
事業内容
建築用鋼製下地材の製造・販売
従業員数
41名(2025年1月時点)
ホームページ
https://satock.co.jp/

導入の狙い

  • ペーパーレス化の推進
  • 受発注業務の効率化
  • 原材料管理や棚卸しの精度向上

解決策

  • 既存の販売管理システムを鋼材卸業向けの『SMILE V PowerSteel』にリプレースする

導入したメリット

導入システム

製品カテゴリー製品名・型番お問い合わせ
鋼材卸業向け販売管理システムSMILE V PowerSteelお問い合わせ
基幹業務システムSMILE V 会計/人事給与お問い合わせ
統合型グループウェアeValue V ワークフロー/ドキュメント管理お問い合わせ
クラウド型電子帳票発行システム楽楽明細お問い合わせ
 Microsoft 365-

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株式会社佐藤型鋼製作所 導入事例(PDF:3,316KB)

導入事例詳細

独自の技術で特許を取得。他社はまねできない下地材を製作

広島県広島市の佐藤型鋼製作所の本社外観。製品の製造は同県安芸高田市にある吉田工場にて行っている

広島県に本社を置く株式会社佐藤型鋼製作所(以下、佐藤型鋼製作所)は、角形鋼をベースとする壁・天井・床・外壁・屋根用の下地材を製造・販売するメーカーだ。下地材とは、建物の内外装工事において、石膏ボードなどの仕上げ材を貼り付けるための金属部材を指す。同社の製品は主に、大型物流倉庫や工場、商業施設、公共施設などの内外装に幅広く使用されている。

代表取締役 佐藤 公章氏

「創業者である先代社長が生み出した『コーナーかしめ製法』を採用していることが、当社製品の大きな強みです。この製法で作った角形鋼は、接合部分が外れにくく、ねじれにも強い特性があります。そのため耐震性が非常に高く、地震で揺れても壁や天井が崩れにくい特長を持っています」と語るのは、代表取締役の佐藤 公章氏である。

(2025年4月1日に丸一鋼管株式会社出身の宮嶋 功氏が代表取締役社長に就任した)

佐藤型鋼製作所はこの製法の特許を取得していることに加え、他にもさまざまな特許を持っており、1972年の創業以来、下地材一筋で独自の製品を次々と送り出してきた。

現在の主力製品は、高さ5mを超える間仕切りでも鉄骨補強なしで施工が可能な「強力型角型間仕切下地材」である。「耐震性だけなく施工性も高いので、工期の短縮やコストダウンにも大きく貢献する製品です」と、佐藤社長はそのメリットについて説明する。

近年、同社が特に力を入れているのは、耐震天井製品の開発と拡販だ。地震が多い日本において、どれだけ耐震性に配慮した建築物であっても、100%安全とは言い切れないのが現状だ。「例えば、天井の崩落事故などをいかに回避するかは、製造サイドとして看過できない視点です。他社にはない特許技術によって、信頼性の高い耐震天井製品作りに引き続き取り組んでいきたいです」と佐藤社長は抱負を語る。

2024年10月1日に同社は、鋼管製造大手で東証プライム市場に上場する丸一鋼管株式会社のグループ企業となった。親会社から良質な原材料が安定供給される体制も整い、品質や価格競争力の向上によってさらなる成長を目指している。

受発注業務のペーパーレス化を目指す

数多くの特許を取得するなど技術ドリブンの成長を追求する佐藤型鋼製作所は、早くから業務のシステム化にも積極的に取り組んできた。例えば、約20年前に大塚商会から基幹業務システム『SMILE』シリーズの『販売/会計/人事給与』などを導入している。ただし、製品の受発注業務に関しては、長らくシステム化の対象外として放置されたままになっていた。

管理部 部長 佐藤 容子氏

「お客様からの注文受付は全てFAXで行ってきました。製品を配送する車両の手配や、工場への製造依頼も全てFAXです。FAXから伝票への転記ミス、販売管理システムへの入力ミスなどが多く起こってしまううえ、同じ内容を何度も書いたり入力したりする手間も重なり、非効率そのものでした」と振り返るのは、管理部 部長の佐藤 容子氏である。

FAX中心のやりとりによって、大量の紙の管理が必要な状況にも課題を感じていた。顧客から送られてくる注文書や工場への製造依頼書は、毎月、バインダーがいっぱいになるほどの量となっていた。「ペーパーレス化を推進するためにも、何とか受発注業務をシステム化したいと思いました」と佐藤部長は明かす。

メーター単価に基づく売り上げ処理が可能に

「強力型角型間仕切下地材」の施工例。優れた耐震性と施工性の両方を備え、多くの導入実績を持つ主力製品となっている

佐藤部長から相談を受けた大塚商会は、既存の販売管理システムから、佐藤型鋼製作所の業務によりなじむ鋼材卸業向け販売管理システム『SMILE V PowerSteel』(以下、『PowerSteel』)の導入を提案した。

鋼材卸業に特化した『PowerSteel』には、業界特有の商慣習に沿った受発注管理の機能がふんだんに組み込まれているのが特徴だ。「これならFAXや紙の伝票をやりとりする必要がなくなり、全てがシステム上で完結するので、業務の効率化やペーパーレス化が一気に進みそうだ」と佐藤部長は期待を高めたという。

また、『PowerSteel』にはもう一つ、業務効率を大幅に改善する機能が備わっていた。それはメーター単価に基づいてミリ単位で売り上げ処理ができる機能だ。

当社が製造する下地材は、製品の長さによって売値が変わります。メーター単価をベースに『1,991mm』といった細かい販売サイズを掛けて売値を出すのですが、従来は、その計算を電卓を使って手計算で行っていました。しかし、『PowerSteel』ならシステム上で算出できるので、そこが非常に魅力でした」と語るのは、管理部 課長の槙原 琴美氏だ。『SMILE 販売』の標準機能ではメーター単価の設定はできなかったため、いったん電卓で計算した売値を『SMILE 販売』に入力する手間が生じていた。それを省略できることは、大きな負担軽減につながると考えた。

これらのメリットを評価し、佐藤型鋼製作所は2021年に『PowerSteel』の導入を決定。佐藤部長と槙原氏を中心メンバーとする導入プロジェクトが動き出した。

従業員が戸惑わずに業務ができるよう、必要に応じてカスタマイズ

佐藤部長が『PowerSteel』の導入に当たって心掛けたのは、「新しいシステムによって、従業員が仕事の進め方に戸惑わないようにすること」だった。

「従業員は、長く利用してきた『SMILE』シリーズの使い方や、紙の帳票のやりとりに慣れ親しんでいます。システムや仕事の進め方が変わると、操作に迷ってスムーズな進行に支障が出るだけでなく、ストレスもたまってしまうなど、むしろ業務効率が下がってしまうのではないかと心配しました」と当時の心境を明かす。

そこで、なるべく『PowerSteel』の標準機能に合わせるものの、「以前のやり方を続けた方がいい」と判断した業務については、それに対応するカスタマイズを『PowerSteel』に施した。「ただし、カスタマイズし過ぎると、更新のたびにカスタマイズ機能がきちんと動作するかどうかを検証する負担が大きくなります。それをできるだけ減らすため、カスタマイズする項目は可能な限り絞り込みました」(佐藤部長)

操作を体験できる練習環境を提供

『SMILE V PowerSteel』の自由帳票実行機能で作成した出荷指図書。『PowerSteel』導入前はFAXでやりとりしていた

また、『PowerSteel』には、オリジナルの帳票が作れる自由帳票実行機能がある。同社はこれを使って、従業員が慣れ親しんだ紙の帳票とほぼ同じものを作成し、スムーズに新しいシステムへと移行できるようにした。さらに、槙原氏が従業員に向けた『PowerSteel』の使い方に関するマニュアルを自作。これを基に社内で講習会を開催したことも、スムーズな移行に大きく役立ったようだ。

「講習会では、大塚商会さんに作ってもらったデモ環境を使って実際の操作を体験しました。細部にわたるまで行き届いた導入支援を行っていただき、とてもありがたく思っています」と槙原氏は大塚商会を評価する。

グループウェア『eValue V』を採用。『楽楽明細』で電子請求書も導入

佐藤型鋼製作所が導入した『PowerSteel』は、2022年に本稼働。佐藤部長が目標としていたペーパーレス化は進み、手書きや手入力の負担も大幅に軽減された。「まだ完全に紙がなくなったわけではありませんが、二重入力やファイリングの手間の削減を中心に相当な効果を実感しています」と佐藤部長は手応えを語る。

今後は、製品のトレーサビリティーの向上や棚卸しの精度向上に取り組んでいきたい考えだ。「『PowerSteel』の機能を最大限に利用しつつ、カバーできない部分はオペレーションを見直しながら改善を図っていきたいです」(佐藤部長)

ちなみに同社は、『PowerSteel』以外にも大塚商会からさまざまなソリューションを導入している。2022年10月には、統合型グループウェア『eValue V ワークフロー/ドキュメント管理』を導入。電子帳簿保存法の改正に対応し、仕入れ先などから送られてくる電子請求書を保存・管理するために採り入れた。2024年6月には、郵便料金の値上げを機に請求書を電子発行するため、クラウド型電子帳票発行システム『楽楽明細』を導入している。

独自の技術に磨きをかけつつ、IT投資を積極的に推進し、業務変革にも取り組んでいる佐藤型鋼製作所。佐藤社長は、「今後も少しずつシステム化に取り組んでいきたいので、大塚商会さんには引き続きご支援をお願いしたい」と語った。

大塚商会担当者からのコメント

「佐藤型鋼製作所様のCADのBIM対応もご支援します」

株式会社佐藤型鋼製作所様は、下地材の施工図を作成するCADをゼネコンなどが利用するBIMに対応させるシステムの導入も行っています。大塚商会では、今後も新たなシステムの導入や活用を引き続きお手伝いいたします。

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  • 印刷して稟議書に添付して
  • 印刷して会議資料に

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  • * 本事例中に記載の肩書や数値、社名、固有名詞などは取材時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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