大塚商会ハートフル基金 2016年8月支援のお知らせ

2016年 9月14日

大塚商会ハートフル基金では、年に2回、加入者から推薦のあった団体について審議を行い、多くの賛同を集めた団体を支援しています。2016年8月に支援を実施しましたので、支援団体を紹介します。

支援した団体

NPO法人ルーム・トゥ・リード・ジャパン

”子どもの教育が世界を変える”を信念とする国際NGOルーム・トゥ・リード(米国、設立2000年)の日本法人です。読み書きは社会で生きるために不可欠なものでありながら、学ぶ機会がなく能力を持ちえていない人々が、世界には7億5,800万人もいます。読み書きのできない人のうち、3分の2は女性であり、90%は開発途上国に住んでいます。ルーム・トゥ・リードは、読み書き能力の育成と、教育における男女格差の是正のため、バングラディシュ、インド、タンザニアなど10の開発途上国で活動しています。今回の支援で50人の子どもたちが新たに文字の読み書きを覚え、読書の喜びを知ることができるようになります。ルーム・トゥ・リードの識字教育プログラムは、教員のトレーニング・質の高い読書教材の提供・安全で親しみやすい学習環境づくりに重点をあて、作られています。

NPO法人ルーム・トゥ・リード・ジャパン

認定NPO法人日本IDDMネットワーク

日本IDDMネットワークは、1型糖尿病患者の支援と病気を根治するための研究の支援をしている団体です。1型糖尿病は、生活習慣を原因とする一般的な2型糖尿病とは原因が異なり、原因不明で突然発症し、全糖尿病患者の1%にすぎません。子ども時代に発症するケースが多いのが特徴で、生涯にわたり毎日4、5回インスリンを注射等で補充し続けることが必要です。学校のトイレなどで注射をし、命をつないでいる子どもたちがいます。治療方法の研究が進められている一方で、理解不足から幼稚園の入園を拒否されるなど、病気への無理解が家族を苦しめています。患者が普通の社会生活を送れるよう、メディアや教育関係者へ情報を発信し、1型糖尿病についての正しい理解を得てもらうための活動をハートフル基金では支援します。

認定NPO法人日本IDDMネットワーク

NPO法人こどもの地域生活サポーターこぴあ

こどもの地域生活サポーターこぴあは、東京都江東区内で3か所の「放課後等ディサービス」事業とホームヘルプヘルプ事業・相談支援事業を運営しています。「放課後等ディサービス」とは、小学1年生~高校3年生の障がいを持つ子ども達が、放課後や夏休みなどの学校休業日に通う施設です。こぴあクラブでは子ども1人1人に支援計画を立て、活動の中にその子に必要な療育を取り入れ、遊びを通して子どもたちの可能性を最大限に引き出せるように対応しています。今年の4月に、重症心身障がい児の受け入れができるように、専門家や看護師の配置をした「第3こぴあクラブ」を立ち上げました。ハートフル基金では、子どもたちの笑顔が見られるように、行事催行や備品の購入を支援します。

NPO法人こどもの地域生活サポーターこぴあ

一般社団法人こどものホスピス・プロジェクト

今年4月に国内初のコミュニティ型子どもホスピス「TSURUMIこどもホスピス」を大阪の鶴見緑地公園にオープンした団体です。「TSURUMIこどもホスピス」は、病院や在宅機関と連携をしながら、生命に限りのある、または生命を脅かす病気とともに生きる子どもたち・その兄弟・保護者と切れ目のない小児緩和ケアのネットワークの一つとなる事を目指しています。医療・福祉・教育などの現場で活躍するスペシャリストを中心に構成されたスタッフとボランティアが友として寄り添い、大切な時間をともに過ごします。ハートフル基金では、子ども・家族の希望を叶える「週末プログラム」の開催を支援します。こどものホスピス・プロジェクトは、こどもホスピスの運営以外にも在宅訪問・学習支援や遺族を支える活動もしています。

一般社団法人こどものホスピス・プロジェクト

認定NPO法人SHIP

SHIPは性的マイノリティである同性愛者・性同一性障がいの方を対象にした自由に集えるフリースペースの開設・情報の提供・電話相談や学校・行政に対する講演活動を行っている団体です。性的マイノリティは人口の3~5%と言われていますが、社会の偏見や差別を恐れ学校の先生や家族にも相談できず、自殺念慮(自殺したいという強い思いを抱くこと)の割合が高いことが内閣府自殺総合大綱でも指摘されています。学校や社会の中で聞く「ホモ」「オカマ」といった言葉は嘲笑を伴って発せられることも多く、自分に向けられた言葉でなくても、性的マイノリティにとって自分が笑いの対象になっているのと同じように感じてしまい、自己否定に繋がってしまいます。ハートフル基金は、誰もが生きやすい社会を作るため、これからの社会を担っていく中高生を対象にした性的マイノリティの理解に向けた啓発教材を作成と講演スタッフを支援します。

認定NPO法人SHIP

社会福祉法人二葉保育園

二葉保育園は、女性2人が明治33年に貧民子女のための慈善幼稚園として設立したのが始まりの116年の歴史を持つ団体です。何かしらの理由により家庭で暮らせない子どもを養育する乳児院(0~2歳)児童養護施設(2~18歳)、自立援助ホーム(原則として働いている15~20歳)、保育園を運営しています。運営している施設の一つ児童養護施設二葉むさしが丘学園が老朽化し、現在改築計画が進んでいます。改築には行政から補助金は出るものの1億円以上は自費で賄う必要があります。また、4月に開所した自立援助ホーム「トリノス」はまだ支援先が少なく運営が安定していません。二葉保育園では資金作りと地域の方に二葉保育園の活動を理解してもらうことを目的とした「沖仁フラメンコギターチャリティコンサート」を11月26日に開催する予定で、今回はこのコンサートの催行を支援します。

社会福祉法人二葉保育園

認定NPO法人スペシャルオリンピックス日本・東京

今年で14回目の開催となる「ウォーク&ランフェスティバル」の開催支援です。10月23日に皇居周辺で開催されます。ハートフル基金では、2008年から支援を続けています。このイベントは、知的障がいのあるアスリートの日常的なスポーツプログラム運営に必要な資金を獲得することを目的に実施しています。また、知的障がいのあるアスリートやファミリーが協賛企業、支援団体の方達、一般ランナーと一緒にチームを組み、駅伝形式で歩いたり走ったりすることで、スポーツを通じて交流し相互に理解を深める機会となっており、知的障がい者に対する偏見や差別を減らすことにも貢献しています。

認定NPO法人スペシャルオリンピックス日本・東京