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Adobe Photoshop Lightroom によるデジタル現像
(人物・生き物編)

プロカメラマンが実際に行っている現像のテクニックを紹介

Lightroomを使った「人物」「生き物」写真のデジタル現像作業を紹介します。プロのテクニックでどのようなイメージに仕上がっていくか、ぜひご覧ください。

Adobe Photoshop Lightroom によるデジタル現像(人物・生き物編)

本動画は音声オンで再生されます。音量は、動画プレーヤー画面の下部にあるスピーカーアイコンで調整可能です。[動画再生時間:13分00秒]

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ねこ

デジタルカメラで撮影すると、ねこの毛が硬く見えてしまう傾向があります。最近のカメラは解像度が高いので、毛の一本一本までが写り込んでしまうからです。また、全体的な色についても、もっとふんわりした柔らかいものに調整していきたいと思います。

まずは「露光量」で明るさを変化させます。白い部分との差については、「コントラスト」を見てください。この2種類のバランスを、繰り返し調整していきます。最も明るい、白く写っている部分は「ハイライト」で処理します。あまり強くなりすぎないように、少し絞るとよいでしょう。

「色温度」もねこの毛が自然に見えるよう調整しておきましょう。
まだ毛が硬く見えるようですので、「明瞭度」を少し下げてみます。「明瞭度」は、等倍および全体の両方を見ながら折り合いを見ていかないと、最後にすごくモヤっとした写真になりますので気をつけてください。

さらに全体的な色の調整を、HSL(色相/彩度/輝度)カラーパネルで行います。「彩度」でオレンジをごくわずかに足して、「輝度」でオレンジをわずかに下げておきます。これくらいで、実際の雰囲気にずいぶん近づいていったのではないでしょうか。最後に全体的な露光、明るさをチェックして、完成です。

高架下の女性

昼間に撮影した、高架下飲食店街の写真です。印象的にするため、モノクロに仕上げてみたいと思います。

まずは「コントラスト」を上げ、ハッキリした白黒感を出します。「ハイライト」と「シャドウ」も調整します。【硬調】な画作りのために思いっきり「黒レベル」を締めてみましょう。ここまできたら「露光量」で印象的な明るさを作っていきます。

元画像のどの色を生かしたいのかを考えながら、色別に「白黒ミックス」パネルを操作していきます。白黒画像に表情を付ける作業です。【硬調】に仕上げているので、粒状感も出してみましょう。粒子の量とサイズ、粗さを調節します。全体を確認し、完成です。

赤ちゃん(モデル:HARUTO)

赤ちゃんの写真は、柔らかい「肌感」が大変重要です。まずは「露光量」で明るく調整していきます。「コントラスト」も少し上げておきますが、明るくなりすぎないよう「ハイライト」は少し絞り気味にします。「シャドウ」はちょっと足してみます。締まりがなくなってくる場合、「黒レベル」で黒を絞っていきましょう。

赤ちゃんの肌のツヤ感を出すために、「明瞭度」を少し下げます。続いてHSLパネルで彩度を見ていきましょう。肌の色ですからオレンジ系統、レッド系統の彩度を調整します。肌の明るさはHSLパネル「輝度」で操作します。オレンジを少し明るくしました。赤ちゃんのツヤのあるもっちりした肌が仕上がってきます。

全体を見てみると右下の手の部分が明るすぎて気になるので、この部分だけを円形に選択して「露光量」を下げてみます。こうすることで、写真全体の中で顔より目を引いてしまう手の印象を抑える効果が期待できます。これで完成です。

プリセット編(モデル:渡辺真弓)

夜間に撮影した女性の画像を素材にして、プリセットによる加工を行ってみます。非常に簡単に色合いの調整をしたり、好みの雰囲気を出したりできます。クロスプロセスは、リバーサルフィルムをネガ現像の工程で処理するような効果をもたらします。

「クロスプロセス1」を選択するだけで、こんなに印象が変わります。さらに自分の中のイメージに近づけていく処理もできます。顔のあたりを見せたいなら、シャドウ部分を上げ、全体の「露光量」も上げてみましょう。ハイライトを落とし、印象を弱めるように調整しました。色味についてはプリセットに完全にお任せして、明るさの調整だけで狙い通りの現像ができます。

同じ写真を、別のプリセットで加工してみましょう。今回は「クロスプロセス2」を用いて、明るさの調整だけで仕上げていきます。基本的な色味は全てプリセットが作ってくれるので、「シャドウ」と、肌の色を見ながら「露光量」を調節するだけ。「ハイライト」を押さえたら、これだけで完成です。

プロクリエイターに聞く「Adobe Lightroom CC」

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コラム

川上卓也氏(著者)ご紹介

東京工芸大学工学部(旧 東京写真大学)卒業。写真家 伏見行介氏に師事(現MASH)。有限会社メディアートを経て独立。ビースタジオとして個人で活動し、コマーシャル、雑誌、企業案内を中心に撮影。カメラレビューなどの執筆も行っている。最近は、写真に触れてもらう機会を増やす活動として、NHKカルチャースクールなどで講座も開いている。近著には「Photoshop Lightroom CCで極める! プロの現像テクニックに学ぶ作品づくり(マイナビ出版)」「クリップオンストロボの実践ライティング(玄光社MOOK)」「マイクロフォーサーズレンズ完全ガイド(玄光社MOOK)」など多数。

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