「水銀に関する水俣条約」において、蛍光灯の製造と輸出入を2027年末までに禁止することが合意されました。蛍光灯はさらなる値上げと品不足が予想されます。他社のLED照明も樹脂・鋼材などの材料価格の高騰で値上げが予想されます。こうしたことから早めのLED照明導入をおすすめします。
LED蛍光灯・蛍光管形
蛍光灯の形状を蛍光管形と言い、LED照明も蛍光灯と同じ形状のものが作られています。「直管形」「環形蛍光管」「コンパクト形蛍光管」「電球口金付蛍光灯」(電球形蛍光灯)の4種類に大別できます。
読み方:えるいーでぃーけいこうとう・けいこうかんがた
LED蛍光灯・蛍光管形とは
蛍光管形とは、蛍光灯の形状を指します。まっすぐで長く棒状の「直管型」、ドーナツ状で丸形、円形と呼ばれる「環形蛍光管」、発光管を折り曲げ、ブリッジで組み合わせ、文字通りコンパクトな形状になっている「コンパクト形蛍光管」、白熱電球と同じ口金サイズの「電球口金付蛍光灯」(電球形蛍光灯)の4種類に大別できます。
オフィス、工場、店舗など幅広く利用される「直管形」
直管形はオフィス、工場、店舗など幅広い用途で使われています。蛍光灯同様、20形、40形、110形が用意されています。蛍光灯は「ワット数=サイズ」ですが、LED直管形蛍光灯はサイズに合わせた明るさが用意されています。
LED直管形蛍光灯には、蛍光灯の口金と同じG13口金を使うことで蛍光灯時代の照明器具をそのまま使う場合と、社団法人日本電球工業会が発表したJEL801規格に準拠した直管形照明器具に変更してLED照明を利用する場合があります。蛍光灯の口金をそのまま利用できれば、手軽にLED照明を利用できるという手軽さがあります。JEL801規格は、照明器具ごと交換して設置することになり、そのための工事費用もかかることになります。コスト的には割高感はありますが、JEL801規格は口金部分だけでなく、照明の光についても規定しています。蛍光灯と同等の明るさを求める際にはJEL801規格のものを選択するのがよいでしょう。
家庭のフロアランプとして利用されるドーナツ型の「環形蛍光管」
家庭内のシーリングランプなどに用いられることが多いのが環形蛍光管です。環形LED蛍光灯も、シーリングランプとして用いられることが多く、調光機能などを備えた製品が登場してきています。導入の場も、家庭だけでなく、さまざまな場所に広がりつつあります。
現在、家庭内のメイン照明として導入されることが多いのが環形蛍光灯です。近年はシーリングライトとしての利用が多くなっており、環形LED照明の置き換えニーズが高まっています。LEDは薄い照明器具を作れるため環形蛍光管のスリム化が進められ、より薄型のシーリングライトが作られるようになりました。柔らかい明かりを生かして、家庭だけでなく美術館に導入されるケースもあります。
接客が多い場で使われる「コンパクト形蛍光管」
コンパクト形蛍光管には、ガラス管をU字形に折り曲げたFPL形コンパクト蛍光灯と、発光管を2本接合したFHP形コンパクト蛍光灯があります。商業施設、役所、オフィス内の応接室や会議室などで使われます。このほか2本ブリッジを2セットにつなげた4本管形の「FDLタイプ」、2本ブリッジを3セットにつなげた6本管形の「FHTタイプ」があります。
FPL形のコンパクト蛍光灯は、ガラス管をU字形に折り曲げられているため、直感形蛍光管と比較すると同じ明るさでも長さが2分の1から3分の1とコンパクトであることが最大の特徴です。また、FHP形コンパクト蛍光灯は高周波点灯専用系で、FPL形の後継機種として発売され、FPL形コンパクト蛍光灯と同様コンパクトであることが特徴です。コンパクトな特長を生かして、商業施設、役所、オフィスなどでの利用が進んでいます。
家庭、企業と幅広く普及が進む「電球口金付蛍光灯」(電球形蛍光灯)
発光部分にLEDを用いた電球形LEDランプは、既存の白熱電球が使われていた照明器具でそのまま利用できることから、家庭、企業などでの普及が進んでいます。
一般照明用電球形LEDランプには一般電球形、ミニクリプトン形、スポット照明用としてはハロゲン電球形、ミゼットレフ形、ビームランプ形があります。明るさについては、社団法人日本電球工業会が、電球形LEDランプの性能表示、白熱電球などとの代替表示および比較表示の方法を統一しました。白熱電球の20ワット相当が170ルーメン以上、小型電球の場合は25ワット相当が230ルーメン以上など、明るさを示す指針となっています。
(C) nobudget LED研究会 2024.9.19 第2版
LED蛍光管型の種類
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