納期管理とは? 生産管理システムによる改善

生産管理とは、モノづくりの現場で行われる生産・製造業務において、品質(Quality)、原価(Cost)、納期(Delivery)のQCDを最適化することをいいます。この生産管理に特化したシステムが生産管理システムです。生産管理システムを導入すると、エクセル管理では難しい納期・在庫・工程・原価の四つを統合的かつ総合的に管理ができるようになり、日々の管理業務がスムーズに改善できます。そこで今回は、生産管理システムによって効率化できる「納期管理」について解説します。

納期管理とは

「納期遅れ」を防止し、「納期短縮」を図るための管理が納期管理

製造業にとって、「納期」は非常に重要なテーマです。顧客に対しての「納期遅延」は限りなくゼロに近づけ、「納期遵守率」を向上させる必要があります。また、ライバル企業との競争においても「納期短縮」は重要です。

三つの納期

「納期」と一言で言っても、製造業の場合、次のように三つに分けて考える必要があります。

一つ目は、「顧客・得意先に対しての納期」です。顧客・得意先からの「受注」に対して、いつまでに「製造」して、いつまでに「出荷」すればよいのかを管理する必要があります。すなわち、「受注における出荷の納期」の管理です。

二つ目は、「仕入先・外注先に対する納期」です。仕入先や外注先への「発注」に対して、いつまでに「納品」してもらって、「受入」をすればよいのかを管理する必要があります。すなわち、「発注における受入の納期」の管理です。

三つ目は、「工場内における納期」です。受注したもの、あるいはあらかじめ生産計画を立てたものに対して、いつまでに「製造」すればよいのかを管理する必要があります。すなわち、「製造における完成の納期」の管理です。

これら三つの納期をきちんと管理していくことが重要となります。

三つの納期は、それぞれどのように管理していけばよいのでしょうか? 一つずつ見ていきましょう。

1.受注における出荷の納期管理

受注残の管理

受注における出荷の納期管理において、重要になるのが「受注残」の管理です。
「受注残」とは、得意先からの受注に対して、まだ出荷・納品できていない「残り」のことです。

従って、「顧客・得意先に対しての納期」が守られるかどうかは、この「受注残」を常にチェックしていくことがポイントになります。

また、「受注残」を管理することで、製造現場側ではまだ出荷できていないモノがどれくらいあり、いつまでにあと幾つ作る必要があるかが明確に把握できます。経営者側としては、今後の「売上予定」が把握できるので、業績の見通しや資金繰り上でも重要な指標となります。

生産管理システムでできること

生産管理システムを導入すると、受注残を得意先別や品目別、納期別にいつでもすぐに把握することができ、「納期遅延」を未然に防ぎ、「納期遵守率」を向上させることができます。

2.発注における受入の納期管理

発注残の管理

発注における受入の納期管理において、重要になるのが「発注残」の管理です。
「発注残」とは、仕入先・外注先への発注に対して、まだ受入できていない「残り」のことです。

従って、「仕入先・外注先に対する納期」が守られるかどうかは、「発注残」を常にチェックしていくことがポイントになります。

「発注残」を管理することで、製造現場や購買側で発注してまだ受入されていないモノがどれくらいあるか、すぐに確認することができます。また、経営者側としては、今後の「支払予定」が把握でき、資金繰り上でも重要な指標となります。

生産管理システムでできること

生産管理システムを導入すると、発注残を仕入先別や品目別、納期別、製番別にいつでもすぐに把握することができ、仕入先や外注先への事前の確認で、受入・納品に対する「納期遅延」を未然に防ぐことにつながります。

3.製造における完成の納期管理

指示残の管理

製造における完成の納期管理において、重要になるのが「指示残」の管理です。
「指示残」とは、製造指示に対して、まだ完成できていない「残り」のことです。

従って、「製造における完成の納期」が進捗通りかどうかは、「指示残」を常にチェックしていくことがポイントになります。

また、「指示残」を管理することで、製造現場側で製造指示したのにまだ完成できていないモノがどれくらいあり、いつまでに幾つ作る必要があるかが明確に把握できます。

生産管理システムでできること

生産管理システムを導入すると、指示残を品目別、納期別、製番別にいつでもすぐに把握することができ、製造に対する「納期遅延」を未然に防ぐことにつながります。

納期管理するうえで重要となるリードタイム

三つの納期とリードタイムの管理

「納期」を管理するうえで、あらかじめ考慮すべきことがあります。それは「リードタイム」です。リードタイム(lead time)とは、受注から製造、納品までにかかる所要期間のことで、主に日数で管理されます。

製造業における納期の管理では、三つの納期とともに、三つのリードタイムを考慮していく必要があります。

【三つの納期と考慮すべきリードタイム】

  1. 受注における出荷の納期 → 出荷リードタイム
  2. 発注における受入の納期 → 購買リードタイム
  3. 製造における完成の納期 → 製造リードタイム

では、それぞれについて、一つずつ見ていきましょう。

出荷リードタイムとは

受注における出荷の納期管理で大切になるのが「出荷リードタイム」です。出荷リードタイムとは、完成品を出荷して得意先に届けるまでに要する期間をいいます。出荷リードタイムを管理できていないと、せっかく納期に間に合うように製品を作っても納期までに納品できない事態が生じます。

購買リードタイムとは

発注における受入の納期管理で大切になるのが「購買リードタイム」です。購買リードタイムとは、製造に必要な原材料や部品などを発注してから自社に届くのに要する期間をいいます。購買リードタイムは、発注先ごとに異なりますし、品目ごとや数量によっても異なります。購買リードタイムをそれぞれに管理できていないと、その後に続く製造リードタイムにも大きな影響を及ぼし、納期に納品できない事態が生じます。

また、災害やその他さまざまな要因・リスクも考慮して、同じ部品や材料であっても特定の仕入先や外注先に限定するのは望ましくありません。複数社から購買することを前提に、仕入先・外注先ごとの単価や購買リードタイムを把握しておく必要があります。

製造リードタイムとは

製造における完成の納期管理で大切になるのが「製造リードタイム」です。製造リードタイムとは、製造指示から完成に至るまでの期間をいいます。生産期間とも呼ばれています。製造リードタイムは製品ごとに大きく異なるため、各製品のリードタイムをあらかじめ把握しておかないと、受注の際の納期回答が迅速に行えません。

購買と製造における納期とリードタイム

購買における納期やリードタイムは、製品を作るうえで必要となる部品や材料ごとに異なります。また、製造における納期やリードタイムも、品目や工程ごとに異なります。

例えば、実際に製品を製造する過程は下記の図のようになっています。

例えば、製品Xの製造納期が8/5の場合、製造リードタイムを考慮し、8/1には着手する必要があります。8/1に着手するためには、前日の7/31には部品Aと半製品Yがそろっていなければなりません。購買リードタイムを考慮すると、部品Aは7/27に、半製品Yは7/28に着手できればよいと算出できます。また、そのためには、前日の7/27には部品Bと材料Cがそろっている必要がある、といった具合です。

この場合、半製品Yによって部品構成が階層化されていますが、この階層構造によっても納期が変わってきます。この階層構造による部品構成表については、また別の機会に詳しく述べていきたいと思います。

このような複雑なリードタイムの管理は、エクセルの管理では限界があります。生産管理システムを導入して各リードタイムを設定すると、それぞれの納期に合わせて、いつ発注すればよいのか、いつ製造着手すればよいのかがすぐに把握できるようになります。特に、製品構成が複雑になればなるほど、その導入効果は高くなります。

【事例紹介】納期管理の課題をシステムの導入で解決

では、実際にどんなふうに納期管理の課題が解決できるのでしょうか。企業様の改善事例を幾つかご紹介します。

エブレン株式会社

繰返生産と個別受注生産の両方を管理できる、ハイブリッド型生産管理ステムを導入し、業務の標準化・統一化、集中購買、工場業務の見える化を実現。

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オーバック株式会社

購買業務を生産管理システムに集約することで、購買業務におけるデータの重複入力が解消し、購買履歴の“見える化”も実現。営業データの加工に要する時間が劇的に短縮し、より柔軟なデータ加工も可能に。

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まとめ

生産管理システムでは、納期・在庫・工程・原価の四つを統合的かつ総合的に管理ができるようになります。その中でも「納期」は製造業にとって非常に重要なテーマです。受注残や発注残、指示残の管理とともに、「納期遅延」を防止し、「納期遵守率」を向上させ、「納期短縮」を図っていくうえでも、システムの有用性は高いといえるでしょう。

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