生産管理システム導入で失敗しないためのポイント<組立業編>

生産管理システムの導入で失敗しないためには、自社の業種・業態に合ったシステムを選ぶことが重要です。一言で製造業向け生産管理システムといっても、業種・業態によって管理のポイントは大きく異なり、自社の業態に合わないシステムを導入してしまうと、思ったような効果が得られません。ここでは、組み立てを中心とした業態において、生産管理システムを導入する際に留意すべきポイントを紹介します。

組立業における生産管理三つのポイント

組立業は、複数の部品や材料をもとに製品を組み立てていく業態で、主に機器、機械、装置などを製造します。そのため、組立業の生産管理においては、次の三つが重要です。

  1. 部品構成表の管理
  2. 部品の発注管理
  3. 部品の在庫管理

1.部品構成表の管理

組立業では部品表よりも部品構成表が重要

部品に関する管理表には、次の2種類があります。

部品表
製品をつくるために必要な部品を一覧(サマリ型)にまとめたもの
部品構成表
製品をつくるために必要な部品を、製品構造や工程順序などを考慮し、階層構造(ストラクチャー型)にまとめたもの

部品表あるいは部品構成表は「BOM(Bill Of Materials)」ともいわれますが、BOM構築において重要なのは「部品表」よりも「部品構成表」です。そのため、本記事では「BOM=部品構成表」としています。

複数の部品をもとに製品を組み立てていく業態では、「部品構成表」で部品を管理することが非常に重要です。一覧(サマリ型)の部品表のほうが発注手配には便利なように見えますが、部品表だけで管理すると、いますぐ購入しなくてもよい部品や数ヶ月先後にあればよい部品まで一括発注・一括仕入れしてしまい、無駄な在庫が増えます。万が一、製造途中で部品の仕様変更や数量変更が生じたら、せっかく仕入れた部品が余剰在庫となってしまいます。キャッシュ・フローの観点からも望ましくありません。

エクセル管理の問題点

部品構成表をエクセルで管理している企業は少なくありません。しかし、製品を構成する部品点数が多ければ多いほど、また製品そのものの数が多ければ多いほど管理は大変になり、次のような問題が起こりえます。

  • データが重すぎて開けない
  • 間違えて上書きしてしまう
  • どれが最新のファイルなのか分からなくなる
  • 各自が自分のフォーマットでバラバラに作成・管理している
  • 部品から製品への「逆展開」が難しく、部品の設計変更や終息品に対応しにくい

生産管理システム導入でできること

生産管理システムを導入すると、製品ごとに部品構成表を構成マスターで一元管理することが可能です。また、調達・購買管理、在庫管理の効率化も図れます。

さらに、部品構成について、「正展開」だけでなく「逆展開」もシステム上で簡単に実行できます。

正展開
【製品→部品】へ部品構成を展開し、製品から部品を特定していく方法
逆展開
【部品→製品】へ部品構成を展開し、部品から製品を特定していく方法

逆展開ができると、ある部品が終息すると分かった時点で、部品から検索して、その部品が使われている全ての製品を探し出し、スピーディーに対象製品の確認ができます。後継部品があれば、後継部品に一括切り替えできるため、部品発注する際の手間を最小限に抑えることができます。

2.部品の発注管理

所要量計算と発注タイミングがポイント

組立業では、製造に必要な部品をあらかじめ手配する必要があります。そのために行うのが「所要量計算」です。受注や見込情報をもとにして、必要な部品の数量等を計算します。

所要量計算で重要なのは、「どの部品が」「いくつ」「いつ」必要なのかの3点です。

どの部品が必要か?

まず、部品構成表をもとに、製品の製造に必要な部品を特定します。

いくつ必要か?

次に、同じく部品構成表をもとにして、製造数量に合わせて用意すべき部品の必要数量を求めます。具体的には、部品を在庫として保有している場合は、必要となる時点での有効在庫の有無を確認し、在庫が無い部品は、どの部品をいくつ発注すればよいかを確認します。

部品を在庫として保有する場合には、適切な在庫管理が重要です。

いつ必要か?

「どの部品を」「いくつ」用意すべきか分かったら、続いて、それぞれの部品が「いつ、どのタイミングで」必要なのかを求めます。タイミングよく発注するという点で重要になるのが、製造リードタイムと購買リードタイム、そして部品構成表です。工程順序を考慮した階層構造になっている部品構成表をチェックすることで、ベストなタイミングで発注手配を行うことができます。

エクセル管理の問題点

部品表は作成しているが、部品構成表はつくっていないという企業が多いのが現状です。エクセルで部品構成表までつくるのは非常に手間がかかるので、そこまで手が回らないという会社が大半です。

しかし、既に述べたように、キャッシュ・フローの観点からは製造現場の工程順序を考慮した部品構成表を作成し、適切なタイミングで必要な量だけ発注することが非常に重要です。エクセルの部品表だけで管理していると、知らない間に不要な部品が山積み…ということにもなりかねません。部品構成表までつくっていたとしても、エクセルではシートから発注票に変換する作業の手間もかかります。

生産管理システム導入でできること

生産管理システムを導入すれば、製品ごとの部品構成表を一元管理でき、所要量計算から自動的に発注予定データが生成されるので、調達・購買管理の効率化が図れます。最小発注数が決まっていて、必要数以上に購入せざるを得ない部品を購入した場合は、余剰分は在庫として計上されます。

3.部品の在庫管理

部品を在庫として持つ場合は在庫管理が重要

所要量計算において「いくつ必要か?」を算出する際、部品を在庫として保有する場合は在庫管理がきちんとできていることが大前提です。

在庫に関しては、業種・業態によって保有の有無・程度が異なります。

在庫管理の必要性が高い場合は、特に有効在庫管理が重要です。また、適正在庫数量をもとに適正在庫数量を下回るタイミングで発注する「発注点手配」などの発注管理も重要になります。

エクセル管理の問題点

入庫・出庫予定は今日・明日・1週間後など日々変化するため、有効在庫数量は時系列でとらえていく必要がありますが、これをエクセルで適正管理するのは至難の業です。

表計算ソフトなどで有効在庫を管理している企業もありますが、品目が増えるごとに複雑になるため、管理しきれなくなるケースが多くみられます。結局、現場の勘任せの管理になってしまい、いざというときに「本当に使える在庫はどれなのか分からない」という事態に陥ります。

生産管理システム導入でできること

生産管理システムを導入すると、日々変動する有効在庫を時系列で簡単に管理できます。受注や生産計画の情報から所要量計算を回し、入庫予定、出庫予定、リードタイムを把握して、納期に合わせて必要な部品数を自動的にはじき出せます。適正在庫数量を下回るタイミングを見計らって発注する「発注点手配」も可能です。

生産管理システム導入事例(組立業編)

生産管理システム導入によって、自社のさまざまな課題を解決した組立業の企業様の事例をいくつかご紹介します。

エムティティ株式会社

多品種少量生産の割合が高く、数十万点もの部品や半製品を抱える精密機器メーカーが、「生産革新 Raijin」と「生産革新 Bom-jin」を導入。在庫の“見える化”を行い、在庫管理の精度向上と生産管理の標準化を実現。

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エブレン株式会社

バックプレーン(回路基板)とシステムシャーシの専門メーカーが「生産革新Raijin」を導入し、拠点ごとに分散運用していた生産管理システムを統合。マスターの統一を行い、負荷状況を見える化したことで、生産性の向上とコストダウンを推進。

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株式会社ニチリョー

マイクロピペットの世界的メーカーが、Accessによる管理から「生産革新Raijin」へ移行し、生産管理を標準化。さらに、基幹業務システム「SMILE BS 2nd Edition 会計」と連携させることで、業務の効率化と経営の可視化を実現。

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まとめ

組立業の生産管理には、部品構成表の管理・発注管理・在庫管理という三つの管理ポイントがあります。生産管理システムを選ぶときは、この三つが実現できるシステムかどうかをチェックするとよいでしょう。従来のエクセル管理では叶(かな)わなかったような、ダイナミックな業務効率化が実現できます。

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