在庫管理とは? 生産管理システムによる改善

生産管理システムを導入することで、製造業にとって大切な納期・在庫・工程・原価の四つの管理ができるようになります。特に、原材料や半製品、仕掛品などが多く、製品の完成までに時間がかかる製造の現場では、納期管理と共に、在庫をどう管理するかが大きな課題です。この記事では、生産管理システムによってできる在庫管理について解説します。

在庫管理の目的

在庫管理は利益確保のための重要な管理

在庫管理の目的は「何を幾つ作ればいいのか」「どの材料・部品が幾つあればいいのか」を適時に確認することにあります。材料や部品が必要なときに必要な数だけなければ製造スケジュールが狂ってしまい納期遅れにつながります。逆に在庫が多すぎても倉庫のキャパシティを無駄に圧迫してしまい、キャッシュフローの悪化にもつながります。

在庫管理を適切に行えば、欠品を防止できると同時に余剰在庫を抱えずに済み、余計な仕入れがなくなるので原価低減につなげることが可能です。余剰在庫削減、欠品防止、原価低減が実現でき、利益の確保につながります。

また、在庫管理によって在庫回転率も把握できます。在庫回転率とは1年間に在庫が入れ替わる回数のことです。回転率が高いほど利益を生み、在庫管理がうまく行われていることを示します。

適切な在庫管理ができれば、急な注文でも受注生産できる

製造業において重要なのは、製品の在庫よりも製品を作るための材料や部品の在庫です。材料や部品の必要数や在庫数量がすぐに分かれば、急な注文が入ってもある程度は対応が可能になります。

エクセルや手書きの在庫管理ノートや棚カード(在庫管理表)等による管理では、確認に時間がかかりますし、ミスも起こりやすくなります。この点、生産管理システムを活用すれば、在庫数をリアルタイムで正しく把握することができ、対応のスピードもアップします。

生産管理システム導入でできる四つの在庫管理

1.製造業の在庫の種類に合わせた管理ができる

生産管理システムを活用すると、製造業の品目の種類に分けた在庫管理ができます。

製造業の在庫の種類について

単に在庫といってもさまざまな種類があります。製造業の場合、以下のようなものを考慮する必要があります。

在庫の種類説明
製品製造が完成した完成品で、商品として販売できる品。
半製品/中間品製品に組み込まれるユニット品や中間品。完成品ではないが、そのまま販売することも可能。
部品製品や半製品、中間品の組み立ての一部として使う品。部分品の略称であり、パーツとも呼ばれる。
原材料品目を製造するうえで必要となる原料や材料。原料は完成したときに原型をとどめないもの、材料は完成したときに原型をとどめているものとされるが、厳密には区別されておらず原材料とまとめていわれることもある。
仕掛品製造現場に払い出された製造途中の部品や原材料。半製品/中間品と異なり、そのまま販売することはできない。
支給品製造工程を外部工場に委託する際に支給する(される)原材料や部品。無償支給と有償支給がある。無償支給品は支給した方の資産として、有償支給品は支給された方の資産として管理される。有償支給品の費用は、外注仕入れ費と相殺する場合と通常の売り上げとして処理する場合がある。
資材製造に必要となる材料のほか、段ボールなどパッケージ用の包装資材やラベルを指すこともある。

業種・業態、製造品目によって、管理すべき在庫の種類が異なる

どの在庫の管理が重要かは、業種・業態によって異なります。組み立てが中心の製造業では部品や半製品などの管理が重要であり、加工が中心の製造業では原材料や工程間の仕掛品の管理、配合を中心とする製造業では、原材料や中間品の管理が重要になります。

2.有効在庫の時系列管理ができる

生産管理システムを導入すると、製造業の有効在庫の時系列管理ができます。

有効在庫とは

有効在庫とは、実際に使うことができる在庫のことをいいます。具体的には、以下の計算式で求めることができます。

エクセルでは有効在庫を管理し切れない

有効在庫数量は時系列で捉えていく必要があります。入庫・出庫予定は、今日・明日・1週間後など日々変化するからです。表計算ソフトなどで管理している会社もありますが、品目が多ければ多いほど適正管理は至難の業です。

この点、生産管理システムを活用すると、 日々変動する有効在庫を時系列で管理できます。受注や生産計画の情報から所要量計算を回し、入庫予定、出庫予定、リードタイムを把握して納期に合わせて必要な部品数を自動的に弾き出してくれるので、現場で判断する必要がありません。また、これまで現場の勘や経験に頼っていた適正在庫数量の算出も、これまでの受発注や入出庫データなどから分析することが可能です。

3.在庫の引当管理ができる

生産管理システムを導入すると、製造業の引き当てを含めた在庫管理ができます。

在庫引当とは

「在庫引当」とは、注文を受けた段階で必要な分の在庫を確保しておくことです。それにより、使いたいときにあったはずの在庫がない、といったトラブルを避けることができます。製造業の場合、在庫引当には、「製品」在庫の引き当てと「部品や材料」在庫の引き当ての2種類があります。

生産管理システムを導入すると、製品在庫の引き当てと部品や材料在庫の引き当てが適正化されます。

在庫の引当管理の重要性と注意点

在庫の引当管理をすることで、取り置きしておいた在庫を必要なタイミングで使うことができます。ただし、引き当て分以外に一切使えないようにしてしまうと、急な受注があった際にそちらに割り当てる等の対応ができないため、柔軟な運用が求められます。

4.製造業の棚卸しが楽にできる

生産管理システムを導入すると、製造業の棚卸しが楽に実施できるようになります。

棚卸しとは

棚卸しとは決算日に残っている製品等の在庫数を確認して、在庫金額を計算することをいいます。

決算棚卸しだけでなく、月次棚卸し、日次棚卸しも可能に

棚卸しには、会社の損益を把握するといった非常に重要な意味があります。生産管理システムを導入して日々の在庫を適切に管理できていれば、大変な棚卸しも楽にでき、半年に一度の棚卸しや月次棚卸しも可能です。コンピューター上の在庫と現物の在庫が合致しているかを確認すればいいので、日次棚卸しも実現できます。

【事例紹介】在庫管理の課題をシステムの導入で解決

では実際に、どんなふうに在庫管理の課題が解決できるのでしょうか。企業様の改善事例を幾つかご紹介します。

株式会社フードタッチ様

多品種・少量の食品関連製品を受注生産しているため、配合表(レシピ)と原材料の種類や量も膨大に。手書き台帳やエクセルファイルを使っての在庫管理に課題を感じ、「生産革新 Blendjin」を導入。それまで属人的に管理されていた生産や在庫の情報が一元管理され、受注や発注、生産などにおいて日々変化する有効在庫を瞬時に可視化することが可能に。

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東邦化研工業株式会社様

「生産革新 Blendjin」導入によって、製造指示書の画面上で、原料、半製品、完成品、資材の在庫状況が一目で確認できるようになり、在庫管理と発注業務の効率アップを同時に実現。少人数で生産管理業務を円滑に行える環境に 。

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日本特殊光学樹脂株式会社様

本社と成形工場が地理的に離れた場所にあるため、本社ではリアルタイムな在庫を把握できなかったが、「生産革新 Ryu-jin」を導入し、製品だけでなく共通部品部分も含めた在庫管理を実現。先を見越してのまとめ生産ができるようになり生産効率が飛躍的に向上し、受注・在庫状況に応じた生産計画を全社で共有できる体制に。

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まとめ

製造業の現場では、在庫の管理は非常に重要です。原材料や部品数、工数が多ければ多いほど、欠品を防ぎながら余剰を減らす在庫の適正管理が求められます。日々の小まめな管理が重要だからこそ、生産管理システムを活用すべきといえます。

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