LED蛍光灯

LED蛍光灯のコスト

LED蛍光灯は蛍光管に比べて単価は高いものの、寿命が長く、電力消費や発熱が少なく省エネに貢献するため、トータルのコストを安価に抑えることが可能です。

LED蛍光灯の寿命は、製品によって違いがありますが、一般的に数万時間とされています。オフィスや店舗などで使う場合、交換なしで10年以上使える計算です。また、前述のように普通の蛍光灯と違って安定器やグローランプなどの周辺回路が必要なく、それらが故障する心配もありません。これらにより、メンテナンスの手間やコストを大幅に抑えることができます。

さらにLED蛍光灯では、消費電力が蛍光灯の半分程度であり、LEDの高い発光効率による発熱の小ささが空調コストにも好影響となるなど、さまざまな面で電気代も抑えることができます。利用する条件や、もともと使っていた蛍光灯の種類によっても違いがありますが、LED蛍光灯では蛍光灯に比べて初期投資を数年で回収できると言われています。

LED蛍光灯の特性

LED蛍光灯は、蛍光灯と異なり瞬時点灯が可能です。また、LED電球と同じようにガラスを使っていないものがほとんどですので、蛍光灯や白熱灯のように割れて破片が飛び散る心配も減らせるほか、有害なガスも含まないため廃棄の際も安心です。

蛍光灯は、ガラス管の中に封入されているガスに電流を流し、そこで発した紫外線によって管の内壁に塗られた蛍光色素を可視光で光らせるものです。ガスに電流を流すために安定器やグローランプのような周辺回路が必要となり、点灯までに時間もかかるほか、点灯するたびに寿命を縮めてしまいます。それに対しLED蛍光灯では、電源を入れると半導体素子が即座に発光し、点灯回数による寿命への悪影響もありません。

また、蛍光灯に封入されているガスは有害な水銀蒸気を含むため、廃棄の際には特別に分別することが義務付けられています。LED照明器具は有害ガスを含まないので廃棄する際には通常の廃棄物と同じ扱いで済み、またガラスを使わないものがほとんどなので、割れて破片でけがをする心配も減らせます。

LED蛍光灯の効果的な使い方

LED蛍光灯は、蛍光管とは発光原理が異なるため、光の特性に違いがあります。LED蛍光灯は紫外線を発しない一方、色味が異なるため、目的に合ったものを選ぶ必要があります。また、蛍光管は管の全方向に光を発するのに対し、LED蛍光灯では光に指向性があり、特定の方向を照らすようになっています。

蛍光灯は原理上どうしても紫外線が発生します。LEDは半導体が直接可視光を発するため紫外線は出ませんが、白色光に近付けるための蛍光色素を組み合わせており、その都合で演色性の低いものもあります。照明の色味が重要な場所でLED蛍光灯を使う場合には、演色性の高いものを選ぶと良いでしょう。

また、LED蛍光灯は全周を照らすわけではなく、通常は片面にLED素子を並べているため光に指向性があります。使っている素子やカバー（透明か乳白色か）によって配光特性が変わってくるため、利用する条件に応じて適切なものを選ぶと良いでしょう。

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