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あかるい税制活用
第8回 決算時に気をつけたいこと

税制活用は見極めが肝心です。何が使えて何が使えないのか。設備投資なのか、修繕費なのか。この判断もまた大切なところ。今回はその点をお伝えします。

[2017年 2月23日公開]

節税を考えるための基本的な考え方

国税庁が公表している統計によれば、平成27年で3月に決算があった会社は50万社を超えており、全体の19%を占めています。最近では3月決算以外の会社も増えていますが、まだまだ3月決算の会社が多いようです。3月決算の会社ではそろそろ利益の着地点がみえてきて、支払う税金の額も予想ができる時期になりました。

支払う税金の額が思っていたよりも増えてしまい、「節税のために何か買った方がよいですか?」というご質問を受けることがあります。その場合、「事業に必要なものであれば購入されてもよいですね」とお答えしています。節税のために事業に必要のないものを買うのは経営的に論外です。また、その事業に必要な買い物が当期の税金を減らす効果があるかどうかはケースバイケースになります。

総額で300万円が限度!?

通常、固定資産を購入した場合、固定資産は購入時に全て費用になるわけではなく、決められた耐用年数にわたって少しずつ減価償却費として費用化されていきます。さらに決算直前で購入しても減価償却費は月割りで計算されてしまうので、減価償却費はかなり小さくなります。固定資産であっても中小企業が30万円未満のものを購入すれば、購入した時に全て経費にできます。ただし、1年で総額300万円が限度となるので注意が必要です。

30万円以上の固定資産であっても、「特別償却が認められる税制」に該当する固定資産の取得であれば、購入した年に多額の費用を計上できます。特別償却とは、「通常の減価償却費とは別枠」で、取得価額の一定割合を購入時に費用とできるものです。現行制度では、「生産性向上設備投資促進税制」で取得価額の50%の特別償却、「中小企業等投資促進税制」では30%の特別償却などが認められています。

中小企業ならではの節税活用

「生産性向上設備投資促進税制」と「中小企業等投資促進税制」は、ともに即時償却(取得価額全額が購入時に全て費用になるもの)できるケースもあります。LED照明設備に関しては、生産性向上設備投資促進税制の対象にはなりますが、即時償却の対象外なので、最大で50%の特別償却が可能です。「中小企業投資促進税制」では、基本的に対象外です。税制の活用には、事前の申請等必要な場合があるので、当期中に完了するか確認が必要です。

設備投資が固定資産の購入ではなく、修繕に該当すれば修繕費として、全て購入時の費用となります。LED照明でいうと照明設備(器具交換を伴うもの)そのものの入れ替えではなく、蛍光灯をLEDランプに取り換えた場合などが該当します。

決算間際に税金を減らす対策は、ほとんどの場合はキャッシュアウトを伴います。税金の支払額を減らすことばかりに気を取られていると資金繰りに窮する場合もあります。決算対策で設備投資をする場合は慎重に判断しましょう。

著者紹介

公認会計士・税理士
税理士法人ファーストライン 代表社員
増田 卓也(ますだ たくや)

大手監査法人にて、金融機関・外資系金融機関、製造業などの会計監査に従事した後、税理士法人ファーストライン代表社員に就任。現在、金融機関の会計監査の経験を生かし、中小企業や個人事業者を対象とした税務顧問、資金繰り改善支援、経営支援に従事している。

税理士法人ファーストライン

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