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食品業界 トピックス
食品業界の最新情報から、気になる動向、最近の話題などをご紹介します。
物流環境の改善が肝
物流費の上昇が業界全体に大きな影響を与えています。
企業の販売管理費率の状況を見ると、総体的にコスト環境が悪化。その背景にあるのは、昨今の労働力不足による配送費や庫内費など、物流費の高騰です。
一方、深刻な人手不足にある物流業界では、ドライバーの高齢化に加え、荷待ち時間の長さなども人手不足の大きな原因となっています。国土交通省の調査によると、食品流通はこの待機時間が全産業中最も多い結果となっており、荷待ち時間や荷役作業時間の長さ、および荷役作業の負担が大きい業界という認識もあるようです。
2019年7月には、全日本トラック協会から加工食品関連企業に対して「ホワイト物流」推進運動に基づくリードタイム延長の意見書が出されました。メーカーでは対応が始まっていますが、現状、そのしわ寄せは卸業に及んでいます。在庫の積み増しや倉出し物流の増加といったコスト負担など、物流費だけでなく庫内費もアップしている状況です。
今後も物流費の値上げは続くため、メーカー・卸・小売・物流パートナーが一緒に効率化に取り組み、継続的に配送効率の改善、庫内作業の省人化などで、物流費の抑制を図っていく必要があります。
HACCP制度、いよいよ義務化!
HACCPとは「Hazard Analysis Critical Control Point」の頭文字をとったもので、食品の安全性を高めるための衛生管理の手法です。日本では、2018年に食品衛生法が改正され、2020年6月に制度化されることが決まりました。経過措置として1年間の猶予期間があるため、完全に義務化されるのは2021年6月になります。対象は幅広く、“原則として全ての食品等事業者”とされ、食品の製造・加工・調理・販売、そして保管や運搬を行う事業も対象となります。
導入にあたっては、厚生労働省の「HACCPの7原則12手順」に分かりやすく書かれていますが、大きく要約すると準備すべきことは三つです。
- 衛生管理計画書の作成
- 実施と管理
- 記録と保管
特に、「記録の文書化と保管」は、検査時の重要なエビデンスになります。
HACCPは、「問題のある製品の出荷」を未然に防ぐことが可能になるとともに、原因の追究を容易にすることが可能な制度です。自社の管理方法を見直し、更なる安全性向上に取り組むことが求められています。
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