長らく市場縮小が続いていた出版業界ですが、2019年の出版市場規模は紙+電子で1兆5,432億円、前年比0.2%の増加に転じました。これは電子市場の大幅な拡大によるもので、紙の市場は縮小という厳しい状況が続いています。
ただし、紙媒体が消えることはなく、紙市場にも下げ止まりが来ると考えられています。
2020年春には、日本政府から全国の小学校・中学校・高校への臨時休校要請が出されたことにより、学習参考書やコミックなどの需要が拡大し、コミックやアニメなどのコンテンツの無料開放などもありました。文化と教養を支える出版業界が果たすべき役割は大きく、事業継続対策が差し迫った課題であるといえます。
- * 出典:公益社団法人 全国出版協会・出版科学研究所「出版月報」2020年1月号
