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建設業者2,000社以上と商談したベテラン担当者のSIerが語る! いかした建設業
暦(カレンダー)
建設業の事務所には神棚のほかに、カレンダーが必ず飾られています。今回はそんなカレンダーにまつわるお話です。
暦
今回は、暦(カレンダー)のお話です。
建設業の事務所によくあるカレンダーとは
仕事柄、建設業の経営者とお話しする機会が多い私にとって、最近はリモートが増えてきていますが、まだまだ直接訪問してお会いする機会も多くあります。社長室か応接室かに通されることが多いですが、神棚はともかくカレンダーは必ずあります。
洒落(しゃれ)たカレンダーもお目にかかりますが、多くは上のような六曜(大安・友引・先勝・先負・赤口・仏滅)の記載がされているシンプルなカレンダーです。
やはり、施主との地鎮式、上棟式、竣工(しゅんこう)式はたまた、定礎式といった各種大切な儀式の日程を調整するために使われているのでしょうか?
建設業は古来より伝統のある産業だけあって、日取り一つとっても関係者の皆様の慎重な姿勢が感じられ、身の引き締まる思いです。
カレンダーから察する取引先での空気感
以前にも当コラムで登場した信用金庫に勤める同期は、暦についても語っていました。
商談でさまざまな訪問先にうかがう際に、事務所内でカレンダーを見かけたとき、自行の信金カレンダーが目立つところに飾られているお客様とは、自然と前向きな話題になるそうです。一方あまり取り引きのないメガバンクのカレンダーがよく見える位置に飾ってあると、なんとも言い難いモヤモヤした気持ちになるそうです。
自分も営業時代、「契約は○月○日の大安にしたい。納品も大安にしたい、だめなら先勝の午前中指定」と言われたことがあります。重機の納品で友引はヤメテとか、いわゆる「験を担ぐ」です。また、重要取引先のカレンダーもよく見かけます。そのカレンダーが当社のユーザーのものだったりすると話がはずみます。
個人的には、ゴルフ関連のカレンダーを見かけると話題に事欠くことはありません(笑)
この記事の著者 プロフィール
大塚商会で、建設業にたずさわり、20年。当初、製造業・ビルメンテナンス業も兼任しましたが、建設業のみ担当は15年この間いろいろな方とお会い、興味あるお話を伺いました。思い起こせば、建設業の訪問は、2,000件を超えました。
本来SIerのマーケティング本部(私の立場)としては、製品開発にお客様の意見を反映し他社製品と差別化をはかり、営業部門へ販売促進策を提案するのが本分でありますが、せっかく、いろいろと「気付き」を教えてくれた建設業のお客様に、SIerとして心に残ったエピソードをお話したいと思います。もちろん、プロの皆様には、意に反していることも多々あるかと思いますが、そこは、しがないSIerの「建設業の与太話」として読んだもらえれば最高でございます。