第39回 IT団体の集結-日本IT団体連盟発足-

2016年7月22日に一般社団法人 日本IT団体連盟が発足しました。
代表理事兼会長には、ヤフー株式会社代表取締役社長の宮坂学氏が就任しました。設立準備から約3年を要した団体設立ですが、社会的意義は大きいと思っています。私も一般社団法人 IT検証産業協会の会長として参加し、理事として活動することになりました。

日本では、2013年6月に「世界最先端IT国家創造宣言」が策定され、ITを成長戦略の柱としたさまざまな施策が進められています。IoTやAI(人工知能)など、新たな技術開発が進み、次々と新製品や新サービスが生まれるなか、世界最高水準のIT社会の実現のためには、官民一体となりあらゆる産業でITが活用されるよう、ITに関するさまざまな課題を解決していく必要があります。しかし、国内に100以上あるIT団体は、これまで団体間の連携が不十分なまま、団体ごとに独自の活動をしてきました。その結果、業界としてまとまりある意見を政府に届けられず、官民一体とは言えない状況でした。また、世界最高水準のIT社会の実現に欠かせないIT人材は、2030年には約59万人不足するとされており、IT人材の育成も官民一体となって取り組むべき喫緊の課題となっています。

連盟は、100以上あるIT団体のうち53団体を束ね、官民の連携強化やIT人材の育成といったIT産業の抱える課題に業界一丸となって取り組む方針です。

日本IT団体連盟の主な活動は以下の通りです。(※リリース記事より)

  • 53団体を代表する政策提言
    次々と生まれるIT産業の新製品・新サービスのなかには、現行法では想定されていないものが多々含まれています。IT連盟では、こうした新製品・新サービスが健全に発展するよう、IT産業の実態を踏まえた政策提言を政府に対して行います。また、日本全国に広がる加盟団体の意見を収拾し、業界における統一した共通の課題や問題点を整理することで、政府との意見交換や政策提言を効果的に行っていきます。
  • IT人材の育成
    IT人材の育成において、具体的にどのような人材や政策が求められているのかを政府に提言していきます。また、これまでは加盟団体・企業が個別に開発イベントやプログラミングコンテスト、研修などの人材育成の施策に取り組んできましたが、団体間の情報共有や共同での施策実施など、相乗効果を活かしていきます。特に今後需要が高まることが想定されるセキュリティ対策、IoT、AI、ビッグデータ分野の人材育成に注力します。
  • 学校教育課程のIT教育の推進
    若い世代へのIT教育を振興するため、学校教育課程におけるカリキュラム策定や必要な環境整備について、政府や教育機関へ提言していきます。
  • 海外市場への働きかけと海外動向の共有
    これまで海外政府や海外団体との交渉や意見交換を各団体が独自に行ってきましたが、今後、IT連盟に窓口の一本化を図り、日本の優れたIT製品・サービスの海外展開を支援するとともに、海外動向の情報共有をしていきます。

上記のように今まで個々のIT団体で議論してきた共通の課題となるIT人材などの問題を一つの団体連盟となって情報共有、議論する場を作ることで、速やかに政府へ提言を実現し、逆に意見の取り入れも実現可能となります。また、所属団体の加盟企業数約5,000社が日本IT団体連盟として一つの意思をIT産業に活かしていけるよう活動を行います。

次回は9月29日(木)更新予定です。

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