第18回 衣替えに学ぶ経営戦略

最近の大胆な金融政策などによる大幅な円安への移行により、輸出関連の株価をはじめとする企業の業績は全般的に好調な兆しを示しています。

鋼材加工流通業でも、扱い業種の違いにより多少の時差は感じられるものの、全体的に上げ潮基調となっており、寒くて長い冬の終わりが感じられるようになりました。

そこで今回は、経営戦略の観点を季節の変わり目における衣替えになぞらえてお話をさせていただきます。
経営戦略というと大げさな表現になりますが、実際の仕事を通しての外部環境の変化への対応方法ということです。

まさに今、寒い冬を重ね着等でしのいで過ごしたあとの春の到来は感極まるものがあり、この幸福感を謳歌したいという気持ちは「人」でなくても「生命を受けたるもの」すべてに共通ではないでしょうか。
しかし、この春の暖かさはいつかこれから続く夏の暑さへ変わっていきます。季節の移り変わりへの適応は過去の経験やDNAから引き継がれています。
そして、これからの季節に適応するため、次の季節への準備として行われるのが衣替えです。

企業の経済活動になぞらえても、類似する点が多く見受けられます。
企業は為替変動や財政政策などの外部環境の変化に合わせて、その都度経営戦略の舵取りを行います。企業でのこの舵取りこそが、外部環境を配慮したうえでの衣替えとなります。
またこの企業における衣替えで重要なのは、単純に現在の環境に合わせるだけではなく、常に先を見て臨機応変に対応できるいくつかのノウハウやアイデア(衣替え衣装)の準備をしておくことです。

この先を見るアンテナの精度と対応方法のノウハウがその企業の強みとなり、ワンパターンの時期だけによる衣替えとは違う、季節感に重きを置いたよりタイムリーで有効な衣替えが行うことができると思います。

季節は変わったのですから、今までよかった・今まで着ていたといった、安易な季節外れの衣替えや今まで着ていた冬服の着用は見直さなければなりません。
今、本当に着なければならないものは何かといったものを、下記ポイントを基に検討する必要があると思います。

(有効な衣替えポイント)

  1. 常にお客様動向・業界の動向にアンテナを張り、販売・生産動向から現在の気候とこれからの季節変動を敏感に自覚する。
  2. いくつかの予想される気候にはどのような服を着るか、事前に検討する。
  3. 事前に想定した外部環境にあった対応方法(衣替え)を実施する。
  4. 衣替えの結果を確認。必要であれば修正を実施。

以上の衣替えポイントをRPDCのサイクルで廻し、継続して衣替えの必要性を検証し続けることが重要となります。
そして常に外部環境の変化を意識した柔軟な組織体質が維持できれば、生き生きとした生命力あふれる企業になると思います。

次回は6月21日(金)更新の予定です。

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