デジタル化で飛躍的な業務効率化を目指す~効率的な業務を進めるために検討したいツール導入と体制整備~

建設業界は、図面や受発注書、契約書など紙ベースの仕事を進めることが多く、膨大な書面の管理などに苦慮してきました。
昨今は業界内での人員不足、高齢化による人員不足や、労働時間の超過などが課題とされ、それらを削減するためにも労働環境やシステムの整備について必要性が求められてきています。一体どうすればこれらの問題は解決できるのでしょうか?

そのために、業務効率化を目的としたデジタルツールの導入が、一つの手段として考えられます。とはいえ、「何から着手すればいいの?」「効率化するために、どういったシステムやサービスを利用すればいいのか分からない」と、お困りの方も多いのではないでしょうか?

今回は、建設業界を取り巻く環境の変化や諸問題について探っていきながら、知っておくと役に立つ、業務効率化をアップする方法やツール、導入によって快適な業務環境を整えた企業の事例についてご紹介していきます。

働き方の変化に伴い、業務効率化は急務である

各企業において、人員不足や労働効率化の観点から、数年前よりデジタルツールの積極導入およびテレワークの推進をしておりました。特に2020年以降、新型コロナウイルス感染症が拡大し、在宅での勤務や、生活行動を余儀なくされたことで、テレワークは急速に推進されていきました。現在もなお、コロナ禍は続いており、今後も起こりうるパンデミックや自然災害への備えには、もはやテレワークができる環境なくしては、業務が滞ってしまいます。

パーソル総合研究所が発表している、「第七回・新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する調査」によると、2020年のコロナウイルス感染症が流行し第一波が訪れた3月には13.6%であったテレワーク実施率は、2022年7月には25.6%と2倍以上に推移していることから、必要性が問われていることが分かります。

続いて業種別で見てみると、以下のような推移をしています。

業種別テレワーク実施率

  • * 出典:パーソル総合研究所「第七回・新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する調査」業種別テレワーク実施率

上記のグラフは、2022年7月のテレワーク実施率です。感染症の第6波時よりテレワーク実施率がやや下がっている傾向はあるものの、企業全体のテレワーク実施率は25.6%と、実施率はコンスタントな維持がされています。こうした中で、建設業のテレワーク実施率は約20%と、全体平均と比較すると実施率が低い傾向にあります。

なぜ、このように数値が低い傾向にあるのでしょうか? テレワークの実施が進まない原因として以下の点があります。

  • 現場にどうしても出向かなくてはならない作業が多い
  • ペーパーレス化されていない資料が多い
  • テレワークができるシステムが整っていない
  • 印鑑や、契約書など、オフィスに出社しないとできないツールが多い

デジタルツールの導入で生産力の向上は明らか

このように各業界では、テレワーク実施のためには、業務の効率化及びデジタルツールの導入が急がれています。

以下は、中小企業庁が発表する「2022年度版中小企業白書」記載、企業業種別のデジタル化の優先順位について表すデータです。下表内では、コロナウイルス感染症のタイミングを一つの時点とし、その前後でデジタル化の優先順位がどのように変化しているのかを考察しています。

時点別に見た、事業方針におけるデジタル化の優先順位

  • * 出典:中小企業庁「2022年度版中小企業白書」をもとに、当社にて加工(第2-3-16図)

続いて、企業業種別のデジタル化の取り組み状況についても、データを見ていきます。下表内では、コロナウイルス感染症のタイミングを一つの時点とし、その前後でデジタル化の取り組み状況がどのように変化しているのかを考察しています。

この調査の中では、以下のように各企業におけるデジタル化の実施取り組みフェーズを1〜4に段階づけています。

デジタル化の取組段階

  • * 出典:中小企業庁「2022年度版中小企業白書」(第2-3-20図)

その上で以下のような実施状況を見てみると、デジタル化により業務効率を上げ、更に競争優位に立てるよう取り組んでいる企業が増えてきていることが分かりました。

業種別に見た、感染症流行前と現在におけるデジタル化の取組状況

  • * 出典:中小企業庁「2022年度版中小企業白書」をもとに、当社にて加工(第2-3-34図)

ペーパレスとデータベース化の課題とは

では、建設業における業務効率化・デジタル化を進めていくためにどうすることが望ましいか、考察していきましょう。

これまで建設図書や、竣工図、設備配管図などは、全て分厚く大きな書面での管理、また受発注書、契約書などは相互に押印された紙面での原本管理するのが基本体制でした。しかし、組織や人が変更をし、「誰も保管方法を知らない」「古いものがみつからない」など、企業や組織が年月を経ていくにつれて、こうした問題が浮き彫りになっているというのは、さまざまな職場で耳にする話です。

これらについてのデータベース化は、業務効率化ももちろん、電子帳簿保存法やセキュリティ、コンプライアンスの観点でも強化が必要といえるでしょう。

データベース化の必要なもの

  • 見積書
  • 契約書
  • 設計図書
  • 受発注書
  • 各種申請書
  • 財務諸表 など

また、これらのうち、契約書や受発注書などをデータベース化するために、電子契約書・電子捺印の導入もおすすめします。

電子押印と電子契約書には、保管と利便性というメリットがある一方で、デメリットも存在します。

メリット

  • データのやり取りが早い
  • 履歴で時系列が全て管理できる
  • PDFでのデータ保存が即時できる
  • 契約として有効

デメリット

  • 電子押印不対応の企業との取引の場合、使用ができない
  • 行政及び銀行などでは、電子契約が、有効性のあるものとして認められない機関が多い(一部の銀行・行政にて導入は開始し、これから拡大するという状況)

こうしたメリットデメリットを見分けながら、効率良く有効的に、ペーパー契約と電子契約を使い分けていきたいところです。

テレワークについて整備したいこと

事務所や会社に出社しないとできない作業が多ければ多いほど、業務の効率化がなかなか進みません。そこで、書面だけではなく、オフィスツールのデジタル化を図ることで、現場にて対応できる環境の仕組みを作り、業務時間の短縮や、移動時間の圧縮を図ることができるようになります。

そのために昨今は、建設業界でもテレワークのためのツール整備が始まっています。

テレワーク用のデジタルツール

  • Web会議ツールの導入
  • クラウドサービスの利用
  • スマートフォンとの連携により、移動しながらも会議や仕事が可能
  • チャットなどのコミュニケーションツールの活用

建設現場では、これまで施工図や管理表など、全てペーパーやPC内での管理をしてきましたが、これらは持ち歩くのに容易ではなく、紛失リスクも高い、ペーパー化ではアップデートした情報が他者へ共有されにくいというデメリットがあります。
そこで求められるのが、 ITツールの導入です。

現場用のデジタルツール

  • タブレット
  • スマートフォン
  • 施工管理ソフト
  • コミュニケーションツールの活用 など

昨今は、現場での施工管理や、現地調査の際に、紙面ではなくタブレットを持ち歩くようになっています。タブレットでは、デジタル化した設計図書や各種必要契約書なども閲覧することができるほか、カメラ機能もついているため、その場で撮影することができることも魅力です。

このように、紛失の恐れなく必要なデータを扱えるだけではなく、現場での作業や調査内容などがデジタルデータにダイレクトにアップデートができるという点もメリットです。

また、タブレットに限らず、スマートフォンでも同様の作業ができます。

さらに、施工管理についても、紙面で行うのではなく、上記のような、ソフト・アプリケーションなどで管理することで、タブレットを使用した際にもすぐにその場で立ち上げることができ、即時データの確認や更新ができるということがメリットとして挙げられます。

建設業界のITツール導入・業務効率化意識によって生産性向上した事例

これまで触れたような業務効率改善のために、さまざまなツールを導入し、上手に利用したことで、建設業界においても生産性が向上した企業が実際にあります。その事例についてご紹介します。

ITツールを導入した企業の事例

まず初めにご紹介する、株式会社第一リフォームは、マンションやビルの大規模修繕工事などを幅広く手がけている企業です。

マンションやビルの大規模修繕工事には、原価管理や見積書や発注書の提示が欠かせません。こうした負荷のかかる事務作業の効率化と、標準化をするために、建設業向け支援システム『POWER見積』とプロジェクト原価管理システム『コストマネージャー』を導入しました。それによって、見積書や発注書の作成時間を飛躍的に短縮、さらには、セキュアブルなモバイル環境も整備したことで、社内社外で働く社員同士が円滑にコミュニケーションができるようになったそうです。

株式会社第一リフォーム 導入事例

業務効率化事例

足場工事会社を起点に、積極的なM&Aによって業容拡大を続ける株式会社エルライン。煩雑な建設会計のルールに対応した会計システムを導入して経理・会計業務の手間を解消した同社は、大塚商会のコンサルティングサービスでIPOを前提とした内部統制強化も実現しました。業界に向けたビジネスモデルの開発にも着手しています。

株式会社エルライン 導入事例

このように課題の多いように感じる、建設業界でも、スムーズに業務改善を行っている企業は存在します。業務効率化及びデジタル化については、マンパワーだけでは解決するのが難しいことが多く、諸ツールの整備や導入、そのためのフロー設計が重要です。

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