ITとビジネスの専門家によるコラム。経営、業種・業界、さまざまな切り口で、現場に生きる情報をお届けします。
メンテナンス業界トピックス
メンテナンス業界の最新情報から、気になる動向、最近の話題などをまとめてご紹介します。
働き方改革と課題
労働集約型産業のビルメンテナンス業界にとって人材確保による人件費上昇と、オーナーからの契約金額の交渉という板挟みで、受注を見送るケースも発生しています。人材の多くは、高齢者のパート・アルバイトで構成されており、なかでも業界売上の6割を占める一般清掃業務では、74%がパート・アルバイトで行われています。
2020年4月(中小企業は2021年4月)より施行された、パートタイム有期雇用労働法(同一労働同一賃金)などビルメンナンス業界にとっては、働き方改革を中心とした業務の見直しが必要な2021年といえそうです。
ビルメンテナンス業のテレワーク
新型コロナウイルスの影響で、テレワークが推奨され、各企業で行われています。ビルメンテナンス業界においては、現場があるだけに、対応がなかなか進まないというお話をうかがいます。しかし長期化する新型コロナウイルス対策の中、この機会を前向きに捉え、管理部門だけでもテレワークを実践し定着させ、来るべき時代に備えようというお客様も増えてきました。
見えてきた! ビルメンテナンス業のテレワークの課題
テレワークを導入したビルメンテナンス業において、さまざまな業務課題が見えてきました。自宅でPC使い業務を行う場合、セキュリティーの担保は言うまでもありませんが、いざ業務を行うと、個人サイドで処理できる業務は問題ないのですが、複数の人々が関連し成立する業務の効率の悪さの指摘があります。例えば、得意先に提出する見積りの承認作業です。
見積書に承認印をもらう業務は、その場に上長がいないと決裁できない。紙の申請業務は、会社に出社する必要があり、テレワークの限界を感じたという話をよくうかがいます。
コロナ禍の人手不足対策
典型的な労働集約型産業のビルメンテナンス業界は、コロナ禍の中、比較的採用しやすかった高齢者の就業も厳しい状況となり、悩みのタネといえます。人材確保が難しい中では、人材のつなぎ留めも重要な政策となります。さまざまな資格が必要とされるビルメンテナンス業界にとって、人材の有効活用や評価制度などタレントマネジメント(タレマネ)に取り組む会社も増えてきました。
コロナ禍の人手不足対策2
タレントマネジメントによる人材の確保と併せて、ロボットによる省力化を検討している企業が増えています。半分以上の会社が検討しております。コロナ禍の中で増えている作業である、除菌や拭き作業に有効な手段といえそうです。