機動力か、それともスペックか。目的に応じた選び分けが大切

クライアント端末を賢く選んで生産性を向上

ERPは、企業活動に関する多様な情報を管理・提供するサーバーと、利用者がその情報を画面上で確認したり、入力や帳票出力の指示を行ったりするためのクライアントという、二つのハードウェアで成り立っています。ERPの運用では、クライアント選びも重要なポイントになります。

クライアントは業務に応じた使い分けが大切

サーバーが提供する情報を活用するためのクライアントには、デスクトップPCからタブレット・スマートフォンまで、さまざまな選択肢があります。その選択は業務に応じて考えていく必要があります。
例えば、外出が多い営業担当が出先からERPシステムにアクセスし、在庫を確認したり、見積書を作成したりする場合、重要になるのはその機動性です。まず候補に挙がるのは、1kgを切る重さの超軽量ノートPCです。また、出先での主な用途が在庫確認や簡単な入力作業程度なら、より軽量なタブレットも選択肢になります。
一方、オフィスで大量のデータを入力するような内勤スタッフの場合、機動性よりむしろ処理能力の高さが重要になります。この場合、高スペックがより安価で得られるデスクトップPCも選択肢になります。このタイプのPCは、ディスプレイ裏のデッドスペースにも設置できる省スペース型も多く、机の上を効率的に使えるというメリットもあります。

PCの性能向上が業務効率化に貢献

業務効率化という観点では、最新PCの性能向上も見逃せないポイントです。特にWindows 10の登場により、32bit版から64bit版へのOS移行が進んでいる点は大きなポイント。大容量のメモリーが搭載できるようになり、サイズが大きなファイルの処理がよりスムーズに行えるようになっています。またERPシステムからは少し離れますが、Office系のソフトなどを複数使用していても快適に使えます。
また、HDD(ハードディスクドライブ)に代わる新たな記憶装置であるSSD(ソリッドステートドライブ)の登場も注目ポイント。HDDと違い物理的な動きを伴わないため、データの読み込みがより速く行えることがSSDの最大の長所です。PCやアプリケーションの起動の速さにこだわりたいのなら、ぜひとも注目したいところです。

見落とせない、クライアントのセキュリティ対策

クライアント選びは、今日多くの企業が直面している、セキュリティという課題にも実は直結しています。そのカギを握るのは、PCやタブレットを動かす基本ソフトであるOSです。クライアントOSには、リリース順にWindows 7、Windows 8、Windows 10などがあります。
これらのOSは、セキュリティの弱点が発見された際には、その都度修正プログラムがメーカーから提供されます。しかし攻撃手法が巧妙化、複雑化する中、古いOSは対応が後手に回りがちであることも事実です。実際、2017年5月に話題になったWannaCryと呼ばれるランサムウェア(身代金要求型ウイルス、注)のターゲットの多くは、Windows 7搭載PCでした。
多くの企業がクライアントOSとして使用しているWindows 7のサポート期限は、2020年。新規のクライアント導入は、より安全性が高い最新OS、Windows 10搭載クライアントを選びたいところです。(※Windows 7のサポートは2020年1月14日をもって終了しました)

  • (注)ランサムウェアの被害を予防する方法と、万が一感染してしまった場合の具体的な方法をご紹介します。

セキュリティ最新情報 ランサムウェア(身代金要求ウイルス)

実はかなり大変。クライアント設定・管理の手間

クライアント導入で問題になるのが、手間がかかる初期設定。業務に必要なアプリケーションのインストールやネットワーク環境設定には、多くの時間を費やすため、本来の仕事を犠牲にして作業を行うことになります。その効率化には、初期設定済みのPCを納品するキッティングサービスの利用が効果的です。
さらに、不要になった端末機器の廃棄にも注意が必要です。シンクライアントなど特別な仕組みを導入していない場合、各端末には個人情報をはじめとする重要情報が残されていることも多々あります。個人情報保護法では、PCを廃棄する際には、マイナンバーなどの個人情報の確実な消去が求められています。データ消去の方法には、ソフトウェアによるデータ消去からディスクドライブの物理的破壊までの多様な方法があり、データの重要性に応じてその都度、選択する必要があります。

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Windows 7のサポートが2020年1月に終了

2020年1月14日、Windows 7の延長サポートが終了しました。サポートが終了するとセキュリティパッチの提供がマイクロソフトより受けられなくなり、ウイルス感染などセキュリティ上のリスクが増大します。

Windows 10への移行

Windows 10への移行には情報収集や導入計画など、多くの事前準備が必要です。サポートが終了したものを使い続けることは大きなリスクになるため、早急に検討が必要です。

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