ITとビジネスの専門家によるコラム。経営、業種・業界、さまざまな切り口で、現場に生きる情報をお届けします。
第1回 店舗から始まるITソリューション
はじめまして。株式会社アパレルウェブの杉本です。
当社は、アパレル・ファッション企業に特化したWebコンサルティングを提供しております。
創業以来蓄積された、ノウハウの一部をこちらのコラムでご紹介したいと思います。
「ブログ大国」日本
「ブログはもう過去のもの。今はSNSの時代!」
そういった声を最近よく耳にします。FacebookやTwitter等のSNSは、ここ1~2年で飛躍的な進化・拡大を遂げました。しかも、その進化・拡大はいまだ進行形であり、さらにそのスピードが加速しそうな勢いすらあります。そんな“今”の状況が「ブログはもう過去のものだ」という声に繋がるのだと思いますが、果たしてこれは事実なのでしょうか。
結論からいうと、答えは「No」です。
ブログはまだまだ情報発信の中心に位置し、情報マーケットに対して強い影響力を持っています。
2011年8月24日にコムスコア・ジャパン社が発表した、非常に興味深いレポートがあります。
SNS大隆盛時代を迎えても、日本はまだまだ「ブログ大国」!(コムスコア・ジャパン株式会社様 Webサイト)
こちらのレポートで注目すべきは、以下の3点です。
「日本の全インターネット人口の80%以上がブログサイトを訪問。」
「ブログサイトへの訪問者数は前年比で7%増加。」
「国別にみた、ブログ訪問者1人あたりの平均訪問時間が最も長いのは日本(62.6分」」
2011年6月の1ヵ月間に渡り行われた今回の調査。2010年同月と比べ、国内の全インターネット人口は1%の増加しかしていないにも関わらず…の結果ということを踏まえると、確かに日本は「ブログ大国」だといえるのではないでしょうか。
ブログポータルによる顧客とのコミュニケーション
当社が提供しているウェブサービスの一つに『ブログポータル』というメニューがあります。
『ブログポータル』とは、各店舗のスタッフによるブログを一堂に会した(ポータル化した)ウェブページのことで、約5年前の提供開始から現在までに、導入店舗の数は約2,800店舗を超えるまでに広がりをみせています(今年中には3,000店舗に達する見込み)。
ファッション企業の中で、一番お客様に近い存在。
それは、各店舗で商品を販売しているスタッフたちです。
お客様と接する機会が最も多く、彼らの好みや購買行動をよく理解している…そんなスタッフたちがブログというツールを通して、お客様とより密接なコミュニケーションをとることで、これまで以上の来店促進を実現することができます。
ブログをきっかけにして、スタッフやブランド(店舗)のファンになったお客様が、メールマガジンに登録してくれたり、その店舗に(これまで以上に)来店してくれるようになったというような、明らかな効果が導入店舗からは数多く寄せられています。
お客様にとって身近な存在であるスタッフからの情報発信をいかに効率的に行えるかどうかが、結果的にブランドの売上を大きく左右しているといっても過言ではないのです。
「店頭起点」がキーワード
当社が考えるITソリューションのキーワードは「店頭起点」です。
どんなメニューを提案するにせよ、大切なのは
「店頭に集まってきてくれるお客様が買いやすいと思えるインフラをいかに整備できるかどうか」。
まずは、お客様に店舗に来店していただき、ブランドのファンになってもらう…そうすることによって、店舗・ECサイトに関わらず、お客様は買い物をしてくれるようになるのです。
では、どうやってお客様を「ファン」にしていけばいいのか。
また、どうやってその「ファン」を囲い込んでいけばいいのか。
そちらについては次回のコラムで詳しく紹介したいと思います。
次回は「第2回 ファン作りと囲い込み作戦」です。(2012年1月16日更新予定)
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