第39回 約9割の企業が危険! 最新PC導入時に考えなければならない、“もう1つのこと”

Windows 7のサポート終了を控え、Windows 10 PCへ入れ替える企業が増えつつあります。入れ替えの際には「不要になるPCをどうするか」の検討も必要ですが、そこまで考える企業は残念ながらそう多くはありません。今回は、機器廃棄時に実際に起きた事件や廃棄の実態調査の結果などを基に、その必要性をお伝えします。

約9割の企業が危険! 最新PC導入時に考えなければならない、“もう1つのこと”

Windows 7のサポート終了を控え(2020年1月14日)、Windows 10 PCへ入れ替える企業が増えつつあります。入れ替えの際に「次はどのようなPCにするか」という検討は当然必要ですが、「不要になるPCをどうするか」ということも考えなければなりません。しかし、そのことも考える企業は、残念ながらそう多くはありません。

今回は、機器廃棄時に実際に起きた事件や廃棄の実態調査の結果などを基に、その必要性をお伝えします。

PC・機器廃棄時に本当にあった、恐ろしい事件の一例……

2016年8月、岐阜県のとある中学校が廃棄したハードディスクドライブ(HDD)がネットオークションで販売されていたことが分かりました。調べによると、この中学校が事業者を通じて廃棄処分したはずのHDDが、ネットオークションで転売されていたのです。同年11月にHDDの購入者から連絡があって問題が発覚し、購入者からこのHDDを回収。問題のHDDは、同校が授業で使用していたサーバーに内蔵されていたもので、生徒と教諭の氏名750件が残存していました。事業者との契約では、データを消去後に物理的に破壊することになっていましたが、事業者が契約に反して、適正な廃棄処理をしていなかったと見られています。

ハードディスクの初期化だけでは、とても危険……

「データを消去する」という場合、一般的には「データをごみ箱に捨てる」「ごみ箱を空にする」「ソフトで初期化する」などの作業を行います。しかし、これらの作業を実施しただけでは、データは完全消去できていません。実は、特殊なソフトを使えば、初期化したデータを復元することは可能です。不十分なデータ消去によって、情報漏えいや第三者に悪用されてしまうと、社会的な信用を失うだけでなく、企業の存続さえも危うくなります。そのため、不要になったPCのデータは、安全・確実に消去を行う必要があります。

では、実態はどうでしょうか。大塚商会が独自に実施した「不要PCの処分方法に関するアンケート」の結果からは、「データ消去専用ソフトを使用後に処分している」と回答した企業はわずか6.1%。「回収業者に依頼(36.4%)」「初期化後に処分(33.6%)」「倉庫に放置(20.8%)」など、約9割の企業がきちんとデータ消去作業を行わずに不要になったPCを廃棄していることが分かりました。

最新PC導入時、不要PCの処分方法についてもご検討ください。

お知らせ

コラム関連サービスのご紹介

「第39回 約9割の企業が危険! 最新PC導入時に考えなければならない、“もう1つのこと”」に関連したサービスをご紹介いたします。

大塚商会の取り組み「データ消去&買取サービス」

大塚商会では、PCの販売はもとより、セットアップ(キッティング)、修理・データ復旧など、PCのライフサイクル全般にわたって発生するさまざまな業務を代行しています。その最終ステップが、PCのデータ消去や本体の買い取りです。

「データ消去&買取サービス」は、情報漏えいリスクを軽減できるとともに、処分費用の削減、リユースやリサイクルによる環境保全にも貢献します。

データ消去&買取サービス(大塚商会Webサイト)

次回は12月上旬の更新予定です。

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この記事の著者

株式会社大塚商会 マーケティング本部

井川 雄二

1997年 大塚商会入社。主に複合機をお客様に提案する営業担当から始まり、現在はその経験を生かしてマーケティング本部として営業支援を行っている。ITにまつわる情報収集に長けており、全国各地のイベントでは年間数十回のセミナー講演を実施し、その情報を余すことなくお客様に伝えている。その講演内容がとてもわかりやすいと評判。

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