第6回 毎年3月は来年度の適正人員配置・介護報酬算定に向け、今年度の実績確認が必要です

今回は、毎年恒例の実績確認について、通所介護における留意事項をお伝えしていきます。年度末のお忙しい時期かと思いますが、ご準備を整えていただければと思います。

毎年3月は来年度の適正人員配置・介護報酬算定に向け、今年度の実績確認が必要です

来年度の介護報酬の算定や適正人員配置に向け、通所介護の事業所規模による区分、サービス提供体制等の加算、前年度の平均利用者数等の確認が必要です。
また、その確認結果は事業所で保管し、必要に応じて行政に届出をしなければなりません。期日を過ぎると、受け付けてくれない行政もありますので、確実に確認をお願いいたします。

今年度の実績を確認せず、来年度以降の事業所規模区分やサービス提供体制強化加算等に誤りがあった場合は介護報酬の返還が発生しますので、必ず確認してください。

通所介護 事業所規模による区分の確認について

2021年4月1日~2022年2月28日(3月を除く)の期間での1カ月当たりの平均利用延人員数の算出により、通常規模・大規模I・大規模IIのいずれかの区分が決まりますので、通所介護全ての事業所が確認してください( 地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護は対象外です)。

区分前年度の1カ月当たりの平均利用延人員数
通常規模型750人以内
大規模型I750人を超え900人以内
大規模型II900人超え

前年度の実績が6カ月に満たない事業者(新たに事業所を開始、または再開した事業者を含む)は、利用定員(申請定員)の90%に予定される1カ月当たりの営業日数を乗じて得た数とされています。

確認した記録は算定根拠として、行政への届出の有無に関わらず、事業所で保管してください。

サービス提供体制強化加算、中重度者ケア体制加算等の確認について

サービス提供体制強化加算は、介護福祉士等の割合、または勤続10年以上の介護福祉士の割合、または常勤の割合、もしくは勤続年数7年以上の職員の割合等を算出、中重度者ケア体制加算は要介護3~5のお客様の割合の算出が必要です。サービス提供体制強化加算は、介護職員等特定処遇改善加算にも関わってきますので、必ず確認してください。

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この記事の著者

株式会社ねこの手 代表取締役

伊藤 亜記

短大卒業後、出版会社へ入社。
祖父母の介護と看取りの経験を機に、社会人入学にて福祉の勉強を始める。
98年、介護福祉士を取得し、老人保険施設で介護職を経験し、ケアハウスで介護相談員兼施設長代行を務める。
その後、大手介護関連会社の支店長を経て、「ねこの手」を設立。
現在、旅行介助サービスや国内外の介護施設見学ツアーの企画、介護相談、介護冊子制作、介護雑誌の監修や本の出筆、セミナー講師、TVコメンテーター、介護事業所の運営・営業サポートなど、精力的に活躍中。
2007年7月に発行された『添削式 介護記録の書き方』(ひかりのくに)は、介護業界の書籍や雑誌販売が難しい中で17刷2万部を突破するベストセラーとなる。医療・福祉法人の顧問や役員も多数務め、 2010年4月子どもゆめ基金開発委員、2012年9月株式会社ゲストハウス役員に就任。2011年12月発刊の『介護ビジネスの顧客獲得&人材育成』(綜合ユニコム)も増刷し、2012年9月『おはよう21 2012年10月号増刊 赤ペン添削でレベルアップ! 介護記録の書き方講座』(中央法規)、『実地指導監査対応~適正運営・整備のポイント~』(日総研出版)が発刊し、2013年度は10月発刊『実地指導対応今すぐ見直せるケアプラン』(ひかりのくに)含む4冊発刊、2014年度は新刊2冊発刊、2015年度は新刊2冊発刊、2016年度は新刊1冊発刊、 2017年度新刊1冊発刊、2018年度新刊1冊発刊、2019年度新刊1冊発刊、2020年度新刊1冊発刊。
介護福祉士・社会福祉主事・レクリエーションインストラクター・学習療法士1級・シナプソロジーインストラクター。
株式会社ねこの手

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