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第39回 繁忙期・電話の事故を・ゼロにする
運送会社の社内では「電話の着信回数が多い」のも特徴のひとつ。
特に配車担当者は一人で電話を同時に二台(もしくは三台)駆使しながら、お客様への対応とドライバーへの指示を発します。
それが繁忙期に突入すると・・・電話が鳴りやまない状況が続き、社内が殺伐とした雰囲気になることも。
午前に多いのは「本日の配送」に関する問い合わせの電話。
問い合わせが多い日は、品質が追い付いていない日が多い。
午後に多いのは「明日以降の配送」に関するご依頼の電話。
ご依頼が多い運送会社は、その品質を期待されている証拠。
「運送会社の第一印象=ドライバーの第一印象」とも言えますが、内勤者による電話応対も侮れません。
しかしながら名刺交換と同様に、電話応対も「なんとなくやっている」人が散見されるのも事実。
“電話商売”と言われるほど、着信が多い商売なのに・・・。
そこで確認。
皆様の社内では電話応対に関するルールがありますか?
たとえば。
電話の出方においては「何時まで“おはようございます”と発しますか?」
電話の切り方においては「相手が先に切ってから受話器を置いていますか?」
見えない相手と話す電話は、発する言葉の使い方や話し方により、相手が一瞬で“企業の格付け”を行います。
そして社内においての電話の取り次ぎミスは、お客様からの信用失墜につながります。
特に年末の繁忙期における受発注ミスは、大きなロスに直結します。
そのロスを取り返そうと、ドライバーに「大至急!」などの「急の付く指示」を出すことで、交通事故を誘発する要因にも…。
遅れた時間はアクセルでは取り戻すことができないのに…。
しかしながら、メールやFAXで用件が届くのではなく電話が掛かってくる時には、相手にとって急ぎの用件であることが多い。
そこで運送会社における繁忙期に、電話応対で留意したいポイントはこの三点。
【1】相手に同じことを言わせない(相手の用件を社内で共有する努力)
【2】相手を待たせない(誰にでも誰でも対応する努力)
【3】相手に同じ用件で何度も掛けさせない(問い合わせの電話本数を減らす努力)
商品未着への問い合わせ対応など“ムダな”電話本数を少なくすることで、担当者待ちの保留時間も短くできます。
引き出しの中を含む机周りの整理整頓も、探し物を少なくすることで、ムダな時間を削減できますね。
整理整頓も、今やれば繁忙期対策に。
整理整頓を年末の最終日を待ってやれば、年末の大掃除に。
繁忙期対策として今一度、電話応対や机周りの整理整頓を確認しましょう。
電話応対時のヒヤリハット体験を話し合うことも、改善活動になります。
年末には交通事故ゼロはもちろん、受発注ミスなどの電話事故もゼロにしましょう。
問い合わせの電話応対を上手に対応することで、次に依頼の電話が掛かってくるように。
繁忙期の問い合わせ対応をも良くすることで、閑散期にも仕事の依頼が一番にくるように。
特に年末年始の挨拶周りで上司が不在の場合などは、社内チームワークの見せどころです。
繁忙期、電話応対もご安全に!
ありがとうございました。
次回は1月9日(金)を予定しております。
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