第37回 研修講師の通信簿

各地で安全研修等の講師を担当時、冒頭に主催者様より参加者様へ「研修後のアンケート記入にご協力ください」と発せられる場合があります。

実はこのアンケート。

研修講師にとっては通信簿のようなもの。

そのアンケート結果により「次回の講師起用の可否が決まる」と言っても過言ではございません。

たとえばアンケートの記入項目が「大変満足」「満足」「ふつう」「やや不満」「不満」との5段階評価であった場合。

評価される側としては、中間評価である「ふつう」とは「不満」と同様の低評価と捉えるべきです。

担当講師が必ず目を通すのがコメント欄。

その内容により「伝えたかったことが正しく伝わったか」が見えてきます。

私も新作の研修資料を使用時や、初めて担当した企業様での研修時には、特に気になるものです。

お喜び頂けたとのコメントには、以後の講師担当機会への励みになります。

でも本当にありがたいのは「苦言」

研修内容・講師の伝え方・時間配分・発表資料・配付資料などについて、コメントを書く時間と労力を使って細かくご指摘を頂けることは、「皆様からのご忠告」と真摯に受け止めています。

私たちは頂いた苦言により修正すべき点に気づいて反省し、以後の講師担当機会に改善できます。

そして、講師にとって最大の通信簿は「アンケートの提出率」

仮に100名様が受講されていたとしましょう。

アンケートをお書き頂いた人が70人とします。

アンケートに未記入の人(30人)は「不満」であったとの意思表示と捉えるべきです。

たとえアンケートをお書き頂いた70人が「満足」とお答え頂いても、全体の満足度は70%であったと考えています。

全員がアンケートにご記入頂けることが講師にとっては次第点であり、その上で参加者様が記載された内容により講師の評価が問われます。

また、企業単位での研修ではアンケートの記載方法に特徴があります。

誰もが丁寧に的確に書かれている企業。

誰もが文字数を多く書かれている企業。

そのような企業様の共通点として、交通事故が少ないのは偶然では無いように感じます。

主催者様いわく、受講者様にとってもアンケートの効果が見受けられるとのこと。

アンケート記入を必須とすることで、聞く以上の聴く姿勢になられたり、受講の感想を口頭で発表するだけではなく書く作業を加えることで、ご自身の考え方を整理する時間ができるようです。

「聴く→考える→書く→伝える」を実践することで、“個々の記憶”にも“社内の記録”にも残ります。

そして、アンケートとは講師と受講者様との会話のようなもの。

これからもアンケートを通じて皆様との会話ができますように。

ありがとうございました。

次回は11月28日(金)を予定しております。

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この記事の著者

株式会社プロデキューブ 代表取締役

高柳 勝二

運送会社の管理者育成と安全教育をサポートしている株式会社プロデキューブの代表取締役。
前職は中堅運送会社にドライバーとして入社し18年間勤務。
安全管理・品質管理・開発営業などの実務経験が豊富な物流インストラクター。
現在ではドライバーの交通事故防止やマナーアップを含む輸送品質の向上に取り組み、経費削減はもちろんその取り組みを営業活動へ転化して売上が向上するまでを事業領域として、現場を親身にサポートしている。
中小運送会社からの依頼が多い“提案型”研修は、受講されたドライバーや管理者からの「おもしろい・眠くならない・わかりやすい」との評判が口コミで広がり、各社内で開催される社員研修の外部講師として2016年度には969回講演。
また、全日本トラック協会主催の「全国トラック運送事業者大会」における交通安全対策推進の分科会で、4年連続コーディネータを担当(2013年札幌開催:2014年福岡開催:2015年金沢開催:2016年度米子開催)。
2013年度:全日本トラック協会「トラック運送事業における運行管理者のあり方研究会」委員
2015年度:国土交通省「自動車運送事業に係る交通事故対策検討会ワーキンググループ」委員
2016年度:「貸切バス運転者に対して行う指導及び監督の改正検討ワーキンググループ」委員
2016年度 2017年度:国土交通省「自動車運送事業に係る交通事故対策検討会」委員
2017年度:熊本県トラック協会 専門アドバイザー(企業経営・労務管理)
各都道府県のトラック協会や青年部会の各ブロック大会での講演多数。
プロデキューブ
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