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第132回 会話と文章に数字を入れる
同じ言葉を発しても、伝え方や伝えるタイミングにより、伝わり方が変わります。言葉において、絶妙と微妙とは紙一重です。会話では一瞬の認知と判断で言葉を発することが求められますが、メール送信時には送信ボタンを押すまでは、時間を掛けて何度でも「確認や訂正」ができます。まずはメール送信時の文章で、伝え方を高めることから始めましょう。
会話と文章に数字を入れる
同じ言葉を発しても、伝え方や伝えるタイミングにより、伝わり方が変わります。
自身の失敗談を事例に挙げて伝えようとする際にも「受け入れられるか? 軽蔑されるか?」は紙一重。
その言葉が相手にとっては薬になることもあれば、毒になることもあります。
世の中には一回発した言葉に対して、何回も謝罪をしても撤回できない場面もあります。
言葉において、絶妙と微妙とは紙一重です。
多くの人と「会って話す会話」により、言葉による伝え方を高めることができます。
会話における伝え方を高めるためにも、まずはメール送信時の文章で、伝え方を高めることから始めましょう。
会話では一瞬の認知と判断で言葉を発することが求められますが、メール送信時には送信ボタンを押すまでは、時間を掛けて何度でも「確認や訂正」ができます。
正しく伝えるために、まずは文章に数字を入れましょう。
数字を用いた文章例を紹介します。
- ほとんどが→「約○割が」
- 夕方までに→「○時までに」
- 来月の件で→「○月○日の件で」
数量や単価を数字で示すことで、受発注時のミスを防止することと同じく。
対象の日時を数字で示すことで相互のスケジュールの再確認になり、認識違いによる互いの時間ロスを防止できます。
しかしながら、会話で聞くよりも文章を読む方が、相手が時間を費やすこともあります。
相手の時間を大切に思い、要点を端的に表現して早く的確に伝えるためにも、文章に数字を入れましょう。
時に数字には、文字以上に伝えたいことを伝わりやすくする表現力があります。
その一方で、メール送信時に数字を間違って入力すると、相手に全く違った意味として伝わってしまうので、数字には一層の確認が必要です。
文章に数字を使えるようになれば、次に会話にも数字を用いてみましょう。
文章に数字を入れて正しく伝えることを習慣にすることで、会話でも数字を用いる習慣が身に付いて、伝わり方が高まります。
文章で美しく伝えるためには、「小さい文字」を使わないことに取り組みましょう。
たとえば「ちっさい文字」ではなく「ちいさい文字」と表現しましょう。
文章での表現だけでなく、言葉でも「小さい文字」を発しないことに取り組みましょう。
ちなみに、私が幼きころから聞き慣れている大阪弁には、小さい「ゃ」が多く含まるようです。
- 違う→ちゃう
- 仕方がない→しゃあない
- とても→めっちゃ
「かめへん」「そやねん」「あかん」「なにしとんねん」「どないやねん」など、語尾に「ん」を多用するのも大阪弁の特徴のようですが、近親者や友人宛の携帯メール送信ならまだしも、仕事関係のメールでは他の表現方法を選択する方が良いでしょう。
他にもメール送信時には、用件が伝わりやすい「タイトルの活用方法」や、メールの本文では「結論を先に」や「箇条書き」など、正しく美しく伝えられるよう、送信ボタンを押すまでは時間を掛けて考えて、何度でも「確認や訂正」ができます。
メール送信時に正しく美しく伝わる方法を習得すれば、その方法を会って話す会話でも実践しましょう。
「文章が変われば言葉が変わります」
「言葉が変われば会話が変わります」
「会話が変われば人生が変わるはず」
電話ではなく対面での会話では、表情や動作も駆使すれば細かなニュアンスまで正しく伝わり、誤解が生じることもなく、関係性が早く深まることも期待できます。
ありがとうございました。
次回は9月28日(金)更新予定です。
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