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第56回 正しい人が正しいと言われるために
国(=法律)やお客様(=ニーズ)が決められたことと、自社で決めた手順(=ルール)を守ること。
手順を正しく守っている人が、正しい人と言われるために。
ドライバーを交通事故から守るための、安全ルールを決めて守りましょう。
決めた安全ルールを守らないドライバーには、見逃さずに注意しましょう。
決めた安全ルールを車内で守っているドライバーが、社内で正しいと言われるために。
守りたいルールを作るのではなく、守れるようになるためのルールを作ることです。
運送業界では“悲願”であった運転免許制度の改正に向けて、高卒者を含む若年層ドライバーへの対応が、今以上に求められることでしょう。
「既存社員の常識は新入社員の非常識」とも捉えて、誰にでも分かる社内ルール作りと誰もが実践することを、急がなければなりません。
そのためにも、今のうちに管理者としての“伝える力”を高めましょう。
“伝える力”を高めるためには「一斉に伝える」以上に「個別に確認」を重視すること。
そうすることでドライバーとの会話も「指示」より「質問」が多くなり、ドライバーが考えて答える習慣が身に付きます。
ドライバーの個々の考えに関心を持ちましょう。
「愛情の反対とは無関心」とも言われています。
ドライバーへの愛情表現として、管理者が口うるさく確認しましょう。
そして、管理者以上の指導者を目指しましょう。
指導者とは字のごとく、「進むべき方向を指して導く人(=リーダー)」です。
ひとりの管理者が大きな声で注意するよりも、全員の管理者が小さな声でも必ず注意しましょう。
たとえ小さな声ででも注意をしない管理者がいれば、その管理者は社内ルールの風土化に弊害を及ぼす悪い管理者です。
だから、時に親身になって。
年上のドライバーには、わが親を思うごとく。
年下のドライバーには、わが子を思うごとく。
だから、時に勇気を出して。
管理者が社内で指導や改善を進めると、必ずと言っていいほど壁(=課題)にぶつかります。
課題にぶつかると、多くの管理者は「なぜ伝わらないのか?」と悩まれます。
「伝わらない」とのお悩みは新しいことに挑戦している証であり、その悩みとは“良い悩み”なのです。
その悩みの期間を少しでも短くするために、私たちは全力でサポートします。
正しくないことを注意している管理者が、正しい管理者と言われるために。
ありがとうございました。
次回は9月18日(金)更新予定です。
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