第1回 働く価値観の変化と、ビジネスマンに求められる能力

皆さん、はじめまして。こんにちは!大塚商会の三宅です。
今回、「ERPナビ」リリースに伴い、多くの著名な方々と共に経営者の方々に向けたコラムの一つを担当させていただくことになりました。よろしくお願いいたします。

初回に当たり、簡単に自己紹介をさせていただきます。
私は、大塚商会に1984年に新卒で入社して、コンピュータ営業~マーケティング部門を中心に携わってきました。その後、10数年前に新規ビジネス開発部門で、ナレッジマネジメントのビジネス開発に携わり、その活動の中で「経営品質」に巡り合ったことをきっかけに、その後は社内外における「経営品質向上」に関わってきました。

現在は、「経営品質向上プログラム」に基づいたお客様の経営革新支援サービス、個別研修等の実施を通じて、お客様の「経営品質」向上のお手伝いをさせていただき、少しでも持続的に競争力ある企業への進化のパートナーとなれるように活動しています。

ところで、皆さんは「経営品質」もしくは「日本経営品質賞」という言葉を聞かれたことがありますでしょうか。詳しい説明は、このコラムの中でもさせていただく機会があるかと思いますが、日本経営品質賞のサイトから拾わせていただくと「顧客本位に基づく卓越した業績を生む経営革新の実現を目指して」ということになります。

経営品質協議会 Webサイト

日本経営品質賞 Webサイト

最近では、TV番組のカンブリア宮殿に、

万協製薬株式会社様 Webサイト

株式会社 スーパーホテル様 Webサイト

といった受賞企業が立て続けに出演されていましたので、そんな観点でも「経営品質」という表現が注目されているかも知れません。別の言い方をすれば「企業としての永続的繁栄(ゴーイング・コンサーン)を目指す仕組み作り」であり、「なくてはならない存在」の企業に進化していく取り組みとも言えます。

企業経営は、大きな枠組みで言えば「事業戦略と組織戦略」の二つによって構成されています。ややもすると、この相反する、もしくは、矛盾しがちな2つの要素を両立させていくための仕組み作りとも言うこともできます。

今回、私のこのコラムでは、「経営品質」の概念に基づいて、どちらかと言えば「組織戦略」、つまりリーダーシップ、従業員のモチベーション、組織(企業)風土を含めたHRM(ヒューマンリソースマネジメント)分野を中心に、担当させていただきます。記念すべき「第1回」に関しては、極めて総論の話になりますが、「今後のビジネス社会で求められる人材像・人物像」に関する一つの視点に関するお話をさせていただきます。
* * * 
記念すべきこの「ERPナビ」の私の担当が12月の半ばを超えた年末の近い時期になりますので、初回のテーマは、2011年を振り返って、来年に向かった皆さんの会社での新たなお取り組みを考えていただく材料にして頂ければ、と考えています。

2011年を振り返って・・・となると、イチもニもなく、東日本大震災、原発問題に端を発した電力・エネルギー問題が挙げられると思います。同時に、世界に目を向けても、中東・エジプトをはじめとするジャスミン革命に始まり、後半に入っても、ギリシャ問題からのヨーロッパ金融不安に加え円高、更にはタイの洪水によるサプライチェーンへの影響と、企業活動に関わる出来事がこんなに一度に起こった年も珍しいのではないでしょうか。もう少しマクロな視点で見ると、少子高齢化、それに伴う日本国内市場の縮小化も避けられない事実として挙げられます。

21世紀に入り、はや10年以上経過するわけですが、ここへ来て、いわゆる「20世紀型 経済資本主義」の負の部分に対して、私たちが何も本質的な解決策を見出せずにいる間に、地球そのものや自然界に与えてきたもの含めて、一気に噴き出して、悲鳴を上げているかのような状態にも見えます。

これは、本当に「まれな年」「めったにないイレギュラーな年」として、片付けてしまってよいのでしょうか。それとも、ティッピングポイント※と認識して、新たな世界を生み出すきっかけの年にすべきなのでしょうか。
 ※ティッピングポイント:ある社会的行動などが、敷居を越えて一気に流れ出し、野火のように広がる劇的瞬間

そんな中で、今年の多くの調査で「3.11以降の価値観の変化」にまつわるものが多数発表されています。生活者としての価値観、仕事や働き方に対する価値観等、多くの調査結果がありますが、多くは、この出来事を深く受け止めて、変革・革新・進化につなげていくことが訴求されている様な気がします。私自身、一人の会社員として25年以上経過しましたが、周囲の考え方の変化、特に今後を担う若い人たちの変化を目の当たりにしている気がします。

ということで、私たちの会社の未来を担う「若い人たち」には、従来の私たちの価値観とは異なる考え方、視点に基づいた経営のあり方を模索していく必要に迫られているのではないでしょうか。

先日、公立初の民間校長として「よのなか科」を杉並区立和田中学校で活躍をされた藤原和博氏の話を聞く機会がありました。

藤原和博よのなかnet Webサイト

その中でも、
 ・20世紀は「成長時代」であり、「みんな一緒」の時代であり、知識をどれだけ持っているか?を基盤とした
  「情報処理能力」が求められた

一方、
 ・21世紀は「 成熟時代」であり、多様化の進んだ「みんな一人一人」の時代であり、多くの人の知識や価値観を
  いかに組み合わせるか?を基盤とした「情報編集能力」が求められる

といった話をされていました。
藤原氏の講演の背景には「日本の公立(義務)教育改革」があるわけですが、私たち民間企業に身を置くものとしては、そういった子供たちがビジネスシーンに登場するまで待っておくわけにはいきません。

今、私たちの会社にいる従業員、私たち自身が、この世の中の急激な変化の中で、どう変化、あるいは進化していくのか?あるいは、そうした進化をどうすれば実現できるのか?を、このコラムの中でご一緒に考えていければと思っています。

次回は、まず「社員が感じる働きがい」という視点を考えていきたいと思いますので、楽しみにしていただきたく、よろしくお願いいたします。(2011年1月13日更新予定)

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この記事の著者

株式会社大塚商会 トータルソリューショングループ TSM支援課

三宅 恒基

1984年大塚商会入社。コンピューター営業・マーケティング部門を経て、ナレッジマネジメント・B2Bなどビジネス開発を担当、2003年から経営品質向上活動に関わる。現在は、業績につながる顧客満足(CS)を志向した「価値提供経営」と共に、組織風土・人材開発・自律性育成テーマでの企業支援、セミナー・研修講師などに携わる。

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