第141回 医療関連で最近話題の職種・資格

「コンシェルジュ」という職種は、宿泊客の要望や相談にのってくれますが、病院にもいるのをご存じですか。メディカルコンシェルジュなどと呼ばれています。今回は新しく登場した医療関連の職種について、説明します。

医療関連で最近話題の職種・資格

皆さんは、「コンシェルジュ」という職種をご存じですよね。ホテルのフロントの横あたりにいらっしゃる方々です。宿泊客の要望や相談にのってくれます。そのコンシェルジュですが、病院にもいるのをご存じですか。メディカルコンシェルジュや医療コンシェルジュなどと呼ばれています。こちらは患者の要望を聞いてくれたり、相談にのってくれたりします。医療機関もこのような職種を特に外来に配置することで、少しでもきめ細かい患者サービスにつなげ、患者満足度を向上させようと考えています。

このほかにも、医療メディエーター、医療コーディネーター、医療コミュニケーターと呼ばれる新しい医療関連の職種が登場してきています。これらの職種は、医療従事者と患者との間に立って、コミュニケーションや信頼関係の構築に力を注いでくれます。中でも医療メディエーターは、2022年度の診療報酬改定で新しい診療点数として評価され、一気に注目された資格です。

医療機関における新しい職種

医療メディエーター

集中治療領域において、患者の治療に直接関わらない専任の担当者である「入院時重症患者対応メディエーター」が、当該患者の治療を行う意思・看護師等の他職種とともに、当該患者及びその家族等に対して、治療方針・内容等の理解及び意向の表明を支援する体制を整備している場合の評価を新設する。

(新) 重症患者初期支援充実加算(1日につき)   300点

[対象患者]集中治療領域における入院患者

医療コーディネーター

医療サービスを提供する側(がわ)と医療サービスを受ける側(患者、家族を含めた全ての医療消費者)との間に立って、治療法、医療サービス、医療システム、医療倫理など、さまざまな面で「立場の違い」からできる隙間を埋める人材。

医療コミュニケーター

利用者および家族の依頼により契約を交わし、本人の身体状況・生活環境の把握、通院サポート、受付サポート、診察室に同伴して医師との的確なコミュニケーションのサポート、 帰宅後の療養生活・介護に必要な情報の伝達などを行う利用者と医療機関・介護現場との橋渡し役。

医療機関経営に関する職種も登場

新しい職種は、患者サービスの向上のためだけではなく、医療機関の経営に関する職種も現れています。医療経営士や施設基準管理士は、今注目されている医療機関の経営改善や、収支改善に関する新しい職種です。

医療経営士は、医療機関の事務職員が医事課、経理課など、スペシャリスト的な要素が高い職種が多いため、医療機関をマネジメントするうえでの必要な医療および経営に関する知識と経営課題を解決する能力とを有し、実践的な経営能力を備えた人材の育成を目的にしています。
施設基準管理士は、病院の施設基準を統合的に管理する人材として施設基準管理士を育成しています(963人/2023年5月時点)。

医療経営士は幅広い経営課題の取り組みが特徴です。医療機関の中に「経営企画室」が設置し始められていますので、このような部署に求められる人材だと思います。
一方で、施設基準管理士は、「施設基準」に特化しています。医療機関の収益は、患者にどのような医療サービスを実施したのかということに加え、自院はどのような施設なのかという要素も加わります。

つまり、この「自院はどのような病院なのか」という施設基準をきちんと(届け出など)整理しておく、施設基準をレベルアップしておくことが、ダイレクトに医療機関の収益に影響があるのです。しかし、この施設基準というルールが非常に複雑で、2年に一度の診療報酬改定のタイミングで変更されたり、廃止されたり、新設されたりします。

新職種の人材活用が重要

施設基準は自院に来院する外来/入院患者に係ることですので、その影響額も非常に高額になります。医療機関の収入に関する職種のため、医事課の方が中心の資格かと思いきや、最近では看護職の方々の受験が急激に増えているそうです。施設基準の中に看護職員の配置や、看護師が担当する入院患者の重症度割合などが診療報酬点数の高低に影響することがあり、看護師の皆さんが医療機関の経営に関して興味を持ってくれている証拠ともいえます。

医療などにさまざまな職種が出現してきていることは、サービスなどの内容が特化してきている証拠かもしれません。これ自体は悪いことではありませんが、医療機関側が新しい職種を見極めて使いこなすことが重要です。他の医療機関との差別化にもつながりますし、収入の高低にもつながります。計画的に経営戦略を基に新しい職種の採用を考えてみてはいかがでしょうか。

皆さんはどう思いますか?

参考

医療経営士
日本医療経営実践協会

施設基準管理士
日本施設基準管理士協会

次回は10月11日(水)更新予定です。

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この記事の著者

株式会社FMCA 代表取締役

藤井 昌弘

1984年に医療関連企業入社。院内の各種改善活動を指導。急性期医療機関出向、帰任後、厚生労働省担当主任研究員として厚生行政の政策分析に従事。2005年退職、株式会社FMCAを設立。原価計算の導入と活用、病院移転に伴うマネジメントも実施。
株式会社FMCA

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