第37回 コイルセンターと自動認識技術(4)

最終回となる第4回ではカラー・コードについてご紹介します。

カラー・コードとは複数の色(カラー)の配列により情報を表現する自動認識技術です。白と黒のバーで情報を表現するバーコード、QRコードと異なり、複数の色が付いたブロックの組み合わせにより数字等を表します。

カラー・コードは複数のコードを同時に処理することが可能です。前回紹介したRFタグでも複数一括読み取りは可能ですが、カラー・コードでは読み取り済みのコードと未読のコードを目視で区別することができます。

例えば、RFタグが貼られた10個の製品が横1列に並んでいるとします。製品にリーダーをかざして9個しか読み取れなかった場合は、読み取れなかったRFタグのIDからどの製品が読み取れなかったかは分かりますが、その製品が置かれている場所を特定することはできません。
カラー・コードはカメラでタグを読み取り、画面上に読み取ったカラー・コードがどの位置にあるのかが表示されるため、読み残しがあった場合は、どの場所のタグが読まれていないのか特定可能です。

【カラー・コードの一括読み取りイメージ】

カラー・コードが注目される背景

1.読み取り端末の多様化・低価格化

バーコード・RFIDには専用の読み取り装置が必要ですが、カラー・コードは市販のデジタルカメラ、携帯電話、スマートフォン、防犯カメラ等の身近にあるカメラ・映像機器で読み取り可能です。私たちが日常生活で使用しているスマートフォンやタブレットに内蔵されているカメラでも読み取ることができます。

2.画像処理技術の向上

カメラの解像度、自動焦点・手振れ補正、対象物自動追尾、画像処理ソフトの進歩により画像解析処理能力が飛躍的に向上したことで、遠距離からの読み取りが可能となっています。

カラー・コードの特長

カラー・コードは他の自動認識技術と比べて以下のような特長があります。

【1】長所

  1. 一括読み込みが可能

    同時に複数のタグを読み込み・処理ができます。

  2. タグの位置検出とコード検索が可能

    棚のロケーション番号とタグを同時に読み込むことにより、位置情報を取得することができます。
    また、特定のタグを棚の中から探す場合は、棚全体にカメラをかざすことで、画面上に探しているタグが点滅し、棚のどの場所あるのかを確認できます。

  3. 遠距離から認識可能

    読み取る場所の明るさ(照度)とカラー・コードの大きさにより条件が変わりますが、焦点があえばRFタグよりも遠距離から読み取ることも可能です。

  4. 特別な読み取り装置が不要

    防犯カメラ・市販カメラ・携帯・スマートフォン・タブレット等一般的なデバイスによる読み取りが可能です。(専用読み取りソフトは必要)

  5. 製造コストが安い

    コード自体が印刷のため、RFタグに比べ安価に製造できます。

  6. コード自体のデザイン性に優れる

    白黒で無機質なバーコード・QRコードとは異なり、色の種類は三原色(赤・青・黄色)+緑・紫の色、ブロックの形は三角・四角・ハート等の任意の形状が使用可能のためコード自体がデザイン性に優れています。

【2】短所

  1. 貼り付け位置に制約あり

    読み取りはタグがカメラに写る位置・場所にあることが必須条件、暗い環境・物に隠れた状態では読み取れません。

  2. 自社コードや在庫ナンバー等の管理番号をそのままコード化できない場合がある

    表現できる桁数に制限があり、コードにユニークIDを付与して上位システムにアクセスし、IDをキーに必要な情報を参照する場合があります。

現状では鉄鋼流通・コイルセンターでのカラー・コードの使用事例は少数ですが、今後はカラー・コードの特長である一括読み取りやタグの位置検出、コード検索機能を在庫管理・入出荷管理等への活用が期待されます。また、カラー・コードは日本で発明された技術が世界を牽引しています。
弊社ホームページでも事例を紹介しており、個別の説明も行っております。詳しくは弊社までお問い合わせください。

カラー・コードとは(株式会社CAVAS様 Webサイト)

次回は5月22日(金)の更新予定です。

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