第12回 本当に「よい」システムとは―基幹システム評価のポイント

最近、鋼材加工流通業の会社の方とお話していると、よく自社の基幹システムに関する意見・評価を求められることがあります。
これは各社とも、厳しい外部環境のもと、生き残りをかけた差別化や効率化を行う上で、支えとなるシステムをどのように活用していくのか日々真剣な検討を続けているからだと思います。

鋼材加工流通業でいう基幹システムとは鋼材の受注・発注から加工指示を行い、出庫売り上げまでの業務全般をコントロールするシステムを指し、場合によっては経理システムとの連携も行われています。

日本では多くの大手コイルセンター(加工センター)が、この基幹システムを自前で構築しています。
これは、多くのシステムが自社の業務方法に合わせて最適化した親和性の高い仕様を目指しているためです。
しかし、ケースによっては自社内の業務方法にとらわれるあまり、同業他社や一般的な企業でも共通している処理・機能にまで独自の仕様を採用し、結果として開発コストが割高になっている例も見受けられます。

基幹システムは、銀行や官公庁のような自社が圧倒的な優位性を持っている場合を除き、外部環境の変化や同業他社の動向を常に意識し、自社の企業方針に合致し、かつ費用対効果に見合ったものである必要があると思います。
また、長年使用していく中で、環境の変化で陳腐化した機能に関しては、自社システムの現状の弱みとしてしっかり把握し、対策の優先順位を明確にしていくことが重要となります。

このような前提で基幹システムの評価を求められた場合、「よいシステム」とは以下の視点での判断になるのではないでしょうか。

  1. 自社の企業方針を実践する上で、実現の可能性が最も高いもの
  2. かつ費用対効果に見合ったもの

ここで言う「よいシステム」とは、会社によって自社開発システムであったりERPパッケージであったり表計算ソフトでの表であったりそれぞれです。
しかしそのシステムは、自社の企業方針に品質第一があれば「品質管理に強いシステム」、短納期対応があれば「短納期に強いシステム」という必要とされる機能を備えたシステムなのではないかと思います。
すべての状況に適用できる漠然とした「よいシステム」の構築には多くの面で大きすぎるハードルとリスクがあります。重要なのはどのような視点から採用されたシステムであるかという点です。
その視点での望むものの実現性によって『自社の方針に沿ったよいシステム』であるかどうかを評価することになります。

次回は12月21日(金)更新の予定です。

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