ITとビジネスの専門家によるコラム。経営、業種・業界、さまざまな切り口で、現場に生きる情報をお届けします。
EDI取引の効率化 BtoB-ECサイトWeb受注システムの構築
ERPシステム開発サービスである、Universal Digital Solution(UDS)の中からEDI取引の効率化やBtoB-ECサイト構築に関連するものをご紹介します。
EDIシステムの構築と課題
従来、受発注業務の効率化のためEDIシステムの構築が行われてきました。業界専用のEDIである業界VANをはじめ、レガシーEDI、インターネットEDI、Web-EDIなど、さまざまな種類があります。受注を受ける側では、各EDIごとに出力される受注データは形式が異なるため、シームレスに基幹業務システムへ取り込むことが難しいケースが多く、多くの工数を割く必要があります。EDIによる受注データを取りまとめるシステムもありますが、複数のシステムを使いこなす必要があり、業務フローが複雑になりがちです。
EDIデータを取りまとめ、「SMILE 販売」へ連携するUDS「EDI送受信システム」
取引先よりEDIで送受信したデータを取りまとめ、基幹業務システムである「SMILE 販売」に連携するUDS、「EDI送受信システム」があります。あくまでもUDS(Universal Digital Solutions)であるため、「SMILE 販売」の追加開発として提供するものになりますが、「SMILE」の画面(UI)でEDIデータの取りまとめができる点、基幹業務システムである「SMILE 販売」とシームレスに処理がつながる点が評価されており、多数のご依頼をいただいています。
EDI送受信システムの概要
JX手順(流通BMS)・JCA手順に対応したEDI業務をトータルに支援するUDSです。「SMILE 販売」とあわせて活用することで、基幹業務システムと一体になった業務運用が可能になり、オペレーターの方の業務負荷を軽減します。
作業状況の確認と各処理の起動が一画面で確認できる
EDI業務の作業状況を一目で確認することができます。担当者コード(ログインID)を指定することで、自分が作業担当する取引先のみを表示することが可能です。作業に必要な各処理もこの画面から起動できるため、複数のシステムや画面を同時に開く必要がなく、作業の効率化を実現します。
EDIデータを電子帳簿保存法にのっとって保管するUDS「EDIデータ保管システム」
2024年1月より本格施行された「電磁帳簿保存法」では、EDIデータも含めて証票データの保存が義務付けられています。「EDIデータ保管システム」は、電子データ保存の要件の二つである「真実性の確保」と「可視性の確保」を満たしています。基幹業務システムである「SMILE」シリーズの外部システムとして開発されるUDSで、「SMILE」の画面(UI)で運用ができ、オペレーターの方の業務負荷を軽減します。
EDIデータ保管システムの概要
「EDIデータ保管システム」は、EDI取引に特化した電子帳簿保存法の要件を満たしたシステムです。EDIデータごとに異なるレイアウトを共通フォーマットで管理を行い、送受信の原本データと紐(ひも)づけて保存・管理することができます。共通フォーマットで管理を行うデータは電子帳簿保存法の要件に従い、取引年月日、取引金額、取引先の項目で検索することができます。
EDIデータ検索処理
取り込んだEDIデータを取引年月日や取引金額、取引先などの条件で検索することができます。検索結果の明細をドリルダウンすることで、明細情報を確認することができます。また、保管されているテキストファイルを起動して確認することも可能です。
BtoB-ECサイト 「SMILE 販売」連携受注システムUDS「受注WebEDIシステム」
「受注WebEDIシステム」は、得意先のご担当者様が直接「SMILE 販売」に注文を入力可能な、いわゆるBtoB-ECサイトです。各顧客ごとに専用のECサイトを公開することで、得意先様の発注業務の効率化と自社の受注業務の効率化を実現します。「SMILE 販売」システムの外部システムとして開発されるUDSであり、見積りの提示からWebで受注を得るまでシームレスに運用可能です。
クラウドシステムではなく、オンプレミスでの提供となります。DMZ環境などの構築が必要になりますが、グループ内企業での取引や店舗と本部での商品入荷依頼など、活用方法は多岐にわたります。
得意先(発注者)が使いやすい工夫
BtoB-ECカートシステムで重要なことは、発注者側(得意先様)の使い勝手の良さです。得意先様に使用していただかなければ、業務効率化が実現しません。「受注WebEDIシステム」では、商品一覧画面の商品の表示形式を「リスト形式」や「カード形式」から選ぶこともできるなど、発注者側の使いやすさまで考慮しています。
色別、サイズ別などSKUに対応
「SMILE 販売」では、商品内訳管理オプションを導入することで、商品の色・サイズなどの内訳管理が行えます。「SMILE 販売」と連携する「受注WebEDIシステム」においても、色・サイズ別の情報が管理可能です。
BtoB-ECサイト 「kintone」開発UDS「kintone 受注WebEDIシステム」
もし既に「kintone」を契約済みであれば、BtoB-ECサイトを「kintone」で代用することも可能です。「SMILE 販売」とシームレスに連携はできませんが、CSVデータを取り込むことで、受注データを一括で取り込み可能です。「受注WebEDIシステム」との最も大きな違いは、販売管理側のマスター情報や在庫情報をECサイト上へ連携できないという点です。あくまでも簡易的なものになりますが、在庫を常に十分に確保している商品や、注文情報だけあれば十分というような場面で活用されます。
得意先(発注者)が「kintone」を使って発注
「kintone」で注文用のアプリを開発し、それを得意先様に使用していただくことで、簡易的なBtoB-ECサイトとして活用することが可能です。注文者は「kintone」にログイン後、アプリを開きレコードを追加していくことで注文データを生成します。受注処理の際は、「kintone」に蓄積された注文データのCSVデータを、販売管理システムへ取り込みます。
受注・出荷業務におけるEDIの活用
受注・出荷業務などの効率化において、EDIの導入は非常に大きな効果を得られます。EDIに関するシステムは数多くリリースされており、独立したシステムを導入されるケースも多くあります。しかし、日々発生する受注業務において、基幹業務システムとEDIシステムが分かれていることで業務負荷を削減しきれないというお声をいただいています。
大塚商会には独立したEDIシステムの取り扱いがありますが、ここでは「『SMILE 販売』システムと同様の操作感で、かつシームレスに受注業務を遂行できるようにしてほしい」というご要望に応えるために開発されたUDSをご紹介しました。
一般的な開発サービスと、UDSの違いは?
一般的な開発サービスの場合、ベンダーとお客様で打ち合わせを繰り返し、構築するシステムの要件を決定。その要件に沿って開発を行い、実際のUIや使い勝手をテスト稼働時に初めてお披露目されることになります。お客様としては、テスト稼働まで待たないと実際にできあがるシステムの全貌が分からないため、稀に「想定と異なるシステムができあがった」というトラブルが起きるケースもあります。
UDSなら一般的な開発サービスと異なり、デモンストレーションが可能!
通常の開発サービスと異なり、Universal Digital Solutions(UDS)ではデモンストレーションが可能です。
過去の開発実績は、大塚商会にて全て保管されていてノウハウとして蓄積をしています。その中から、業種・業界に特化した業務に関して、デモンストレーション用のシステムを別途管理しています。
ご覧いただくシステムは、あくまでもデモンストレーション用になりますので、そのプログラムをそのまま販売・導入することはありません。デモンストレーション用システムと同様の要件であったとしても、都度しっかりと開発を行います。
都度開発をすることで、各お客様ごとに管理し、手厚い保守サポートを実現しています。
ERPシステム開発サービス「UDS」をご依頼いただく際の流れ
専任の担当者が対応しますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
デモンストレーションの可否については、ヒアリング内容より判断させていただきます。
デモンストレーション用のシステムの用意がない場合、別途デモシステムの開発を行うことはございませんので、あらかじめご了承ください。この場合は、通常の「ERP・オーダー開発」と同様の流れで対応となります。