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第3回 白ナンバー事業者アルコールチェック管理の運用負担と効率化(2)
第2回のコラムでは、いかにアルコールチェック管理の負担を減らし、管理を効率化していくかをご紹介しました。運転者は、車両の利用を開始する前後でアルコールチェックを自ら実施し、安全運転管理者による目視などの確認を受けなければなりません。今回はアルコールチェックの実施を効率化し、運転者の負担軽減することをテーマに話をしたいと思います。
白ナンバー事業者アルコールチェック管理の運用負担と効率化(2)
今回は、運転者の負担軽減に関するテーマを軸に話をしたいと思います。運転者は、車両の利用を開始する前後でアルコールチェックを自ら実施し、安全運転管理者による目視などの確認を受けなければなりません。これは相応の負担を感じる部分で、管理者側も確認の負担が大きいでしょう。
負担を軽減するためにも、アルコールチェックの実施を効率化し、日々のルーティンにうまく入れ込む必要がありそうです。
アルコールチェックの実施を徹底できているか
管理者によっては、いかにアルコールチェックの実施を徹底させられるか? という観点をポイントに置くかもしれません。ただ、完璧を求めるあまり、厳密な要求を出しては、現場のスムーズな検査実施とその定着を妨げる要因になりかねません。運転者の負担を軽減し、いかに定着させていくか、そのバランスが重要です。
アルコールチェックの実施の定着に欠かせないポイントは主に以下の2点です。
- 無理のない手順の制定と説明会などによる啓発、漏れや間違い防止の徹底
- 運転者の日々の作業手間の削減
これらの点を促進するために業務用に使用しているスマートフォンを活用することがカギとなるのではないでしょうか。
- 運転者はスマートフォン画面の手順に沿って検査を実施すればよく、手順を無理に覚える必要がない。管理者にとっては、導入手順の簡素化や徹底が楽になる。
- 手書きの入力が不要であり(自動入力や選択入力)、誤記入や漏れが発生しにくい。管理者にとっては、実施結果の確認が容易になる。
実際、これらのメリットを享受できるアルコールチェック管理サービスは幾つか提供されています。また検査時には、アルコール検知器がBluetoothなどの無線でスマートフォンとつながり、検査数値を取り込むことができ、漏れや間違いを格段に減らすこともできるのです。
ただこれらスマートフォンとの無線接続に対応した検知器の価格は高くなりがちで、導入コストも膨らみそうです。
低コストでも手間なく管理できるアルコールチェックサービス
そこで手前みそではありますが、アルコールチェック管理サービス「スリーゼロ」では、低コストの検知器でもなるべく手間なく、数値の入力をできるように注力しました。
方法はシンプルで、検査数値が表示された検知器の画面の写真をスマートフォンのカメラで撮影するだけです。撮影した写真から検査数値を自動で読み取ります。たったこれだけですが、運転者が数値を間違うことなく簡単に検査結果を登録できるのです。
運転者の負担をずいぶん軽減でき、検査結果登録の不満も減らせそうですね。
低コストの検知器に対応している恩恵はこれだけではありません。検知器の定期的なリプレースに必要なコストを削減できますし、検知器の導入数を増やす際に予算を抑えることもできます。
検知器の数を増やすと、社員一人一人に貸与が可能になるというメリットも生まれます。なぜなら、据え置きで共同利用すると、必ず職場へ顔を出す必要がありますが、一人一人が携行することで直行直帰や出張など、多様なワークスタイルにも対応できるからです。
今回はここまでですが、次回は運転者がアルコール検査を実施した後の管理者による確認について書く予定です。直行直帰や確認の委託にも触れたいと思います。
次回は5月19日(金)更新予定です。