第22回 あなたの会社の融資構成は間違っていないか

銀行から融資を受けている企業において、多くの人が思っているのが、自社の銀行融資構成は現状で良いのかどうか、ということです。銀行の融資構成とは、どこの銀行からいくらの融資を受けているか、のことです。また融資と言っても、設備資金・運転資金の別、担保を入れているかどうか、信用保証協会保証付かどうか、の違いもあります。では、銀行融資構成はどう考えていくとよいのか、見てみましょう。

まずは自社の借入一覧表を作る

借入一覧表の項目は、次のとおりです。

  • 銀行名
  • 現在の融資残高
  • 返済方法(返済間隔、返済金額)
  • 金利
  • 担保の設定状況(根抵当権・抵当権の別、設定額)
  • 信用保証協会保証付かどうか
  • 資金使途(運転資金・設備資金など)
  • 当初借入日
  • 最終返済日
  • 当初借入額

これを一覧表にすると、あなたの会社の融資構成が分かります。
次に、借入一覧表のチェックポイントを見てみます。

1.融資シェアの配分が適正か

最も重要なポイントは、銀行ごとの借入シェアです。
最もやってはいけないのが、一つの銀行のみの融資取引とすることです。
そのような企業は、次の状態になる可能性が高くなります。

  • 一行のみから融資を受けているため、金利競争が起きずに金利は高止まりする。
  • 一行の銀行から融資が受けられなければ、他に融資を受ける選択肢がなくなってしまう。

業歴が長い企業の経営者の中には、
「○○銀行とは先代からの長いつきあいだから、他の銀行から融資を受けることは○○銀行を裏切ることになってしまう。」と考える人もいますが、そういうことはありません。銀行の方は、たいして気にしていないものです。あなたの会社が一つの銀行からのみ融資を受けているのであれば、二つ目、三つ目の銀行を探すようにしましょう。

次に、融資シェアを見てみます。例えば、融資の構成が次のようになっていた場合、

  • A銀行 6,000万円
  • B銀行 3,000万円
  • C信用金庫 1,000万円
  • 総額 10,000万円(1億円)

融資シェアは、A銀行60%、B銀行30%、C信用金庫10%、となります。そして、融資シェアのバランスを考えてみます。最も重要なのは、メイン銀行 の融資シェアを高くしすぎないことです。理想は40%以下、それは無理でも なるべく60%以下に抑えたいところです。
メイン銀行という言葉を聞くことがよくあります。メイン銀行の定義は、その企業が最も多くの取引を行っている銀行のことを言います。最も多くの取引は必ずしも、融資シェアが一番大きいことを意味しません。最も多くの取引とは、設備資金のような大きな融資だけでなく、日常の運転資金の融資や、振込・口座振替・売掛金入金受入・当座預金取引などを行っていることを意味します。たいていはその銀行が、融資シェアが一番大きくなります。

そして企業を最も支えてくれるのが、そのメイン銀行です。なぜならメイン銀行は、融資とともに振込や売掛金入金受入れなど他の取引でも企業から収益を稼ぐことができているからであり、その企業と長く深く取引をしていきたいと考えているからです。しかしそのメイン銀行からの融資が、企業の業績悪化などで止まった場合を考えてみます。メイン銀行の融資シェアが大きすぎるということは、他の銀行の融資シェアが小さい、ということです。

その場合、他の銀行とは定期的に運転資金の融資を受けている関係にないことが多く、また他の銀行からすれば、メイン銀行が融資を行わない事態では、企業の資金繰り悪化を懸念して新規融資に及び腰になってしまいます。メイン銀行の融資シェアを高くなりすぎないようにし、他の銀行からもバランスよく、融資を受けていく関係を築いていきたいところです。

2.担保・信用保証協会保証の状況はどうか

借入一覧表において、融資シェアの次に重要なのが、担保・信用保証協会保証の状況です。
担保は、メイン銀行に優先的に入れるのが普通です。例えば、新しく担保として銀行に入れられそうな不動産があった場合、メイン銀行に相談もなくメインでない銀行に入れると、メイン銀行との関係が悪化します。メイン銀行が融資を出してくれないのに他の銀行が融資を出してくれるなど、他の銀行に担保を入れる明確な理由があるのであれば、メイン銀行に一言相談すべきです。

そして、信用保証協会保証付融資。保証が付いていない融資はプロパー融資と言いますが、銀行は、貸倒れリスクが少なくなる保証付融資の方を好むものです。メイン銀行でプロパー融資ばかり受け、他の銀行で保証協会保証付融資ばかりを受けるのであれば、メイン銀行としては「なぜうちばかりがリスクを引き受けなければならないんだ。」という考えになります。新しく取引をする銀行では保証付融資の方が、融資の導入として好まれるのですが、その次はプロパー融資で受けるなど、銀行間で保証付融資とプロパー融資のバランスを考えていきたいものです。

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