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第4回 「クリスマス」「お正月」… 年末年始を狙う“IT 詐欺”にご用心!
今年も残すところあとわずかになりました。年末に向けてとても慌ただしくなる12月。長期間の冬期休暇に入る企業も多く、セキュリティ上、この時期は最も狙われやすい時期のひとつであるといわれています。
年明け、スムーズに仕事に入るためにも、最低限のセキュリティ対策を欠かさないようにしましょう。
◆ 年末年始は詐欺サイトの被害が増加傾向に!
詐欺サイトのトラブル相談は、例年秋から年末年始にかけて増加傾向にあります。ハロウィンを迎えた10月、仮装するための衣装販売を装った詐欺サイトを検知したとの報道がありました。大胆な値引きを掲げていますが、実際は海賊版や粗悪品を送りつけたり、商品が送られてこなかったりする場合があり、さらには個人情報やクレジットカード情報が詐取される恐れもありました。これからクリスマスやお正月など、年末年始のイベントも多く控えており、引き続き注意が必要です。
◆ この時期だからこそ再確認!年末年始、三つのセキュリティ対策
1)更新プログラムの適用
利用しているOSやアプリケーションの更新プログラムの有無を確認し、必要な更新プログラムを速やかに適用してください。Microsoft社の「Windows Update」だけではなく、他に利用しているアプリケーションの確認も忘れないようにしましょう。
2)パターンファイル更新&ウイルスチェック
ウイルス対策ソフトが入っていても、常に最新の状態を保っていなければ、その効果は期待できません。ですからパターンファイルを更新し、最新の状態にしておく必要があります。この作業はPCだけでなく、USBメモリーなどの外部記憶媒体もあわせて行いましょう。
3)メールの取り扱い徹底
年末年始は特定の企業や組織を装い、ウイルス付きメールを送りつける攻撃が多く発生します。このようなメールは、政府機関や関連企業などを思わせる組織名やメールアドレスなどを詐称し、一見内部の人間と思わせるタイトルや本文などが使われます。また、添付ファイルも同様の偽装が行われ、この時期は特に年末年始の挨拶など、普段はやりとりのない人から届くことも珍しくなく、さらには「クリスマスカード」「年賀状」など、思わずクリックしてしまいそうなファイルもよく見受けられます。少しでも不自然と感じたメールの添付ファイルは、安易に開かないほうがよいでしょう。