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第3回 迫りくる Windows Server 2003サポート期限!残された期間で何をすべきか?
Windows Server 2003のサポート終了期限が迫りつつあります(2015年7月15日)。サーバーOSの移行はクライアントOSと異なり、移行先サーバーの選定や実際の移行作業など、多くの時間と労力を要するため、早めの対策が必要です。
◆ 30%超の企業がサポート終了までに移行できない!?
日経BPコンサルティングの調査結果によると、2014年9月時点で「Windows Server 2003」を利用している企業の30%超(33.8%)が移行作業の完了がサポート終了より先になると答えました。また、2015年4月~7月の間際に完了すると答える企業も約4割と多い割合を占めました。
更には、移行作業の完了想定時期を現利用者の20.1%が当初計画より遅れていると答えており、移行作業は遅れがちな状況です。「投資ができないから」「予算がないから」という理由が最も多くありますが、移行しない危険性は“Windows XPサポート終了問題以上”であるとも言われており、一日でも早い対応が必要です。
◆ 移行先のサーバー選び ~ 用途・コスト・運用管理面から最適なものを ~
Windows Server 2003のサポート終了に伴うサーバーの移行先にはいくつかの選択肢があり、用途やコスト、運用管理面などからサーバーの移行先を考える必要があります。
<サーバーの仮想化>
【メリット1】ハードウェアリソースの有効活用
複数のサーバーを利用する時、各リソースの使用率が低いとサーバーのリソースが余ってしまいます。仮想化によってサーバーを集約することで、リソース使用率をアップさせ、かつ効率的に利用することができます。
【メリット2】運用の効率化
物理的なサーバーの台数を減らすことで、管理する台数が減少し管理の手間が少なくなります。また、設置面積や電力消費量が少なく済みます。
【メリット3】ハードウェアに依存しない運用が可能
従来はハードウェアの更改のたびにアプリケーションの再インストールなどが必要でした。しかし仮想化することで、それぞれのライフサイクルを分離でき、更改時に無駄なコストや手間がかからなくなります。
<クラウドの活用>
ハードウェアなどの初期費用を抑えたい、ビジネス環境に応じてハードウェア環境を柔軟に拡張・縮小したい、運用管理に手間をかけたくないなどのニーズに応えるのがクラウドの活用です。クラウドにサーバーや業務ソフトを置くことで、外出先からの活用が実現できます。また、最近ではパブリッククラウドとプライベートクラウドの特性を活かしたハイブリッドクラウドといった使い方をする企業も増えてきています。
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■ 参考 ITインフラ活用術
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