第34回 “ランサムウェア”“働き方改革”「Windows 10」が再び注目されてきた理由とは?

今回は、再び注目を集めている「Windows 10」の魅力についてお伝えします。

“ランサムウェア” “働き方改革” 「Windows 10」が再び注目されてきた理由とは?

いまだに世界OS市場の48.5%と約半数を占める「Windows 7」(2017年4月現在)。その延長サポートの終了は、2020年1月14日とまだ先ですが、最近では“セキュリティ対策の強化”や“働き方改革”などをきっかけに、「Windows 10」を搭載した端末への入れ替えを検討する企業が増えています。

今回は、再び注目を集めている「Windows 10」の魅力についてお伝えします。

なぜ「Windows 10」だけが、新型ランサムウェア“WannaCry”に感染しなかったのか?

2017年5月中旬、新型ランサムウェア「WannaCry」が大きな話題になりました。従来のランサムウェアは、怪しい添付ファイルなどを開くことさえしなければ、感染の恐れはほぼありませんでした。しかし、今回の「WannaCry」は、社内の誰かが一度感染してしまうと、PCの脆弱性を利用して内部感染を拡大していくタイプのウイルスでした。では、なぜ「Windows 10」は感染しなかったのでしょうか?

今回の「WannaCry」は、『SMB v1』というプロトコルの脆弱性を突いた攻撃でしたが、使用された悪用コードは『10』には無効であったことが確認されています(2017年5月末現在)。また、『10』はOSの脆弱性を埋める「Windows Update」に関して、全ての更新プログラムを常に一括適用するため、適用漏れのリスクが大幅に軽減されています。

一方、「感染したPCの約98%が『7』のいずれかのバージョンだった」との報道もありました(Kaspersky Lab)。「WannaCry」を回避する更新プログラムは、蔓延した2カ月前には公開されており、もし、おのおのがきちんと適用していれば、大きな被害を防ぐことができたかもしれません。

従来のWindows OSと『10』の比較
『10』はセキュリティ更新プログラムの適用漏れが軽減。

働き方改革でも 「Windows 10」に注目!

政府は2017年3月28日に働き方改革実現会議を開き、長時間労働の是正や柔軟な働き方(テレワーク)などの9分野で方向性を明示しました。働き方改革を実行していくうえでは、ITの活用は欠かせません。中でも、この機会にPC環境を見直す企業が増えてきています。

「Windows 10」搭載の端末は、従来のOSに比して起動時間が大幅に短縮されています。また、無線LANの最新規格(IEEE802.11ac/通信速度最大6.9Gbps)にも対応しているため、快適なPCワークが実現できます。当然、処理速度が向上しているため、業務効率向上にもつながります。

この機会に、IT環境を含めた労働環境を見直してはいかがでしょうか。

次回は7月上旬の更新予定です。

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この記事の著者

株式会社大塚商会 マーケティング本部

井川 雄二

1997年 大塚商会入社。主に複合機をお客様に提案する営業担当から始まり、現在はその経験を生かしてマーケティング本部として営業支援を行っている。ITにまつわる情報収集に長けており、全国各地のイベントでは年間数十回のセミナー講演を実施し、その情報を余すことなくお客様に伝えている。その講演内容がとてもわかりやすいと評判。

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