ITとビジネスの専門家によるコラム。経営、業種・業界、さまざまな切り口で、現場に生きる情報をお届けします。
第10回 メンタルヘルスとストレスマネジメント~その3~
前回はストレスマネジメントの五つのポイントをご紹介しました。今回はスタッフへのストレスマネジメントについてご紹介します。
メンタルヘルスとストレスマネジメント~その3~
新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、介護現場にも大きな影響を及ぼしました。
自分自身の感染予防に加えて、お客様の感染予防とメンタルヘルスに対するストレスマネジメントはwithコロナだけでなく、afterコロナにおいても離職防止においては重要です。
前回はストレスマネジメントの五つのポイントをご紹介しました。今回はスタッフの方へのストレスマネジメントをお伝えしていきます。
スタッフに対するストレスマネジメント
施設・事業所責任者にとっては、スタッフに対するマネジメントも重要です。
以下に、スタッフに対するストレスマネジメントのうち重要なものを二つ紹介します。
1.作業管理をする(仕事の与え方/労働時間/休み取得/など)
スタッフは、一人一人違ったパーソナリティーを持っています。また仕事に関しての強み・弱みは異なり、ストレスの感じ方や抵抗力もおのおの異なります。スタッフ一人一人をきちんと把握したうえでのマネジメントが必要です。
2.スタッフ(部下)に対する相談対応
施設・事業所責任者(管理監督者)は、日常的にスタッフからの相談に対応するよう努めましょう。
毎日の業務の中で、部下の作業行動、出欠勤状況、態度などにメンタルの状況が投影されます。
管理者である施設・事業所責任者がスタッフへの気配りを行うことで、スタッフのメンタルの状況に「何かあるのでは?」と気付くことができます。スタッフの変化に気が付いたときは、「どうしたの?」とか「元気がないようだけど?」と声かけをし、何らかの応答をじっくりと聴きましょう。話を聴き、適切な情報を提供し、医者などへ相談することや受診を促しましょう。
施設・事業所責任者は、
気配り→気付き→声かけ→応答の受け止め→じっくりと話を聴くこと
が必要です。
スタッフの変化に気付くポイントは、「集団からのズレ」と「その人の常態からのズレ」です。
日常の気配りから気付く変化は、以下のようなものがあります。
日常の気配りから気付く変化
- 勤怠
- 遅刻、早退、欠勤が増える/休みの連絡がない
- 業務
- 事故やミスが多くなる/業務の効率低下/残業・休日出勤が増える/対人トラブルや顧客トラブル
- 生活
- 元気がない、顔色が悪い、笑顔がなくなる/あいさつがなくなる/報告や相談が少なくなる/服装が乱れる、化粧や髪の毛に無頓着になる/飲酒の頻度や量が増える
前の記事を読む
次の記事を読む