第31回 ドライバーの休日

運送会社で管理者への“ある質問”により「管理者とドライバーとの距離感=安全の距離感」が見えてきます。

それは「ドライバーがそれぞれ休日をどのように過ごしているかをご存知ですか?」との質問。

安全のために、ドライバーのプライベートにも関心を持つことをお勧めしています。

その考え方の根源は「運転免許証には仕事用とプライベート用との区別がないこと」

プライベートでの交通違反も仕事に影響が出てしまう。

休日に体力を消耗すると交通事故の可能性が高くなる。

「プライベートは一切関与しない」とのご意見も聞こえてきそうですが・・・。

でも効果的を超えて必須のシーンがあります。

代表的な事例が残酒運転防止の指導。

これは仕事の前日(休日を含む)の過ごし方を指導しています。

点呼時の声の掛け方においても、プライベート情報を把握しておくと、伝わりやすくなります。

それは伝える相手に合わせて話をすることにも通じます。

たとえば相手の家族構成により点呼時に有効な声の掛け方が変わります。

安全をその人の趣味に例えて話すことで、相手に伝わりやすくなります。

当社の研修でも、野球バージョン・サッカーバージョン・ゴルフバージョン・釣りバージョンなど、相手に合わせて伝え方を変えることを実践しています。

自分には興味がない趣味のことでも、相手に伝わることに興味を持てば、相手の趣味に興味を抱くことができます。

特に夏休み期間中には、仕事より休日の方が体力を消耗していることも。

休み明けに日焼けして出社したドライバーを見たら、前日の睡眠時間等を確認すべきです。

その前に、さりげない会話から次の休日の予定を聞き出しておいて、さりげなく配車に反映させるのも、管理者ができる交通事故防止活動のテクニック。

話し上手(伝えることが上手)は、聞き上手(情報収集が上手)といいます。

安全を伝えることに長けている管理者は、ドライバーひとりひとりに関心を持ち、家族構成や趣味を把握しています。

ドライバーの体調や感情の微妙な変化(特に退化)にも気づいて確認すること。

これは相手に「自分のことを知ってくれている・心配をしたり関心を持ったりしてくれている」と、特に単身者には好意的に受け入れられる行動です。

ドライバーが安全になるために、まずは管理者がドライバーと「聞ける関係=言える関係」を構築することです。

運送会社で保管している「運転者台帳・運転記録証明書・健康診断結果」

どれもが重要な個人情報に該当しますが、安全のために管理者が使える「三種の神器」でもあります。

ありがとうございました。

次回は8月22日(金)更新の予定です。

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この記事の著者

株式会社プロデキューブ 代表取締役

高柳 勝二

運送・物流会社の管理者育成と安全教育をサポートしている株式会社プロデキューブの代表取締役。
前職は中堅運送会社にドライバーとして入社し18年間勤務。
安全管理・品質管理・開発営業などの実務経験が豊富な物流インストラクター。
現在ではドライバーの交通事故防止やマナーアップを含む輸送品質の向上に取り組み、経費削減はもちろんその取り組みを営業活動へ転化して売り上げが向上するまでを事業領域として、現場を親身にサポートしている。
中小運送会社からの依頼が多い“提案型”研修は、受講されたドライバーや管理者からの「おもしろい・眠くならない・わかりやすい」との評判が口コミで広がり、各社内で開催される社員研修の外部講師として2014年には698回講演。
また、全日本トラック協会主催の全国トラック運送事業者大会における交通事故防止対策の分科会で、2年連続コーディネータを担当(2013年札幌開催:2014年福岡開催)。
2013年度:全日本トラック協会「トラック運送事業における運行管理者のあり方研究会」委員。
各都道府県のトラック協会や青年部会の各ブロック大会での講演多数。
プロデキューブ
公式ブログ:ほぼ毎日更新中!プロデキューブログ
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