第118回 ゴミゼロ職場は事故ゼロ職場

整理整頓とは「自分の仕事をやりやすくすること」と、周囲への配慮により「他の人も仕事がしやすくなること」の二つの効果が有ります。「ゴミゼロ職場」への取り組みは「事故ゼロ職場」への取り組みに通じます。

ゴミゼロ職場は事故ゼロ職場

職場の整理整頓は働く人の心身の状態を示します。

繁忙状態になると省きたくなるのは整理整頓です。

整理整頓とは「仕事の段取り」であり、繁忙状態だからこそ整理整頓により仕事の間違いを防止して、仕事の効率を高める職場作りに臨むべきです。

さらに繁忙状態が進めば、次に省くのは「同僚への感謝やお客様への報告」に代表されるマナーです。

「整理整頓ができていない→マナーを軽視する傾向」とは「職場でのミスやケガの発生」につながるヒヤリハット状態とも言えます。

整理整頓とは「自分の仕事をやりやすくすること」と、周囲への配慮により「他の人も仕事がしやすくなること」の二つの効果が有ります。

そこで「掃除の時間(キレイにする)」とは別に、「整理整頓の時間(整えて使いやすくする)」を設定することもお勧めです。

まずは管理者が率先して、机の上やパソコンのデスクトップアイコンなどの整理整頓をして、徐々にその対象者や範囲を広げていくのが良いでしょう。

「管理者による社内環境作り」は「ドライバーによる車内環境作り」に通じます。

「ゴミゼロ職場」への取り組みは「事故ゼロ職場」への取り組みに通じます。

何度も交通事故を起こすドライバーの特徴として「トラックが汚い」ことが挙げられます。

交通事故がゼロにならない事業所の共通点として「洗車場が汚い」ことも散見されます。

社内の整理整頓は、安全教育の環境整備に通じます。

車内の整理整頓は、安全運行の環境整備に通じます。

机上の整理整頓が、ドライバーの運転室内の整理整頓に反映します。

倉庫の整理整頓が、ドライバーによる車庫の整理整頓に反映します。

ドライバーが仕事の道具であるトラックにこだわって大切に使用することは、プロの仕事を提供できる最低条件。

トラックの運転室内・荷台・道具箱の整理整頓は、プロの仕事である安全を提供できる最低限の準備。

特に平ボディー車に乗務しているドライバーの荷台はいつも見られています。

積み込み時間の短縮や労災事故防止の観点からも、荷台や道具箱の整理整頓に取り組みましょう。

運転室内が乱雑な状態で、運転中に運転室内の床に物が落ちれば、早く拾いたいとの心理から不安全行動になり追突事故を誘発します。

運転室内に「仕事に関係ないものは持ち込まない」と「必要性が有り持ち込んだものは固定すること」の2点は、シンプルながら効果的な交通事故防止対策です。

整理整頓は法律の対象外ですから、各社のルールにより「職場の第一印象」に差が生じます。

自社の整理整頓に取り組むことで、他社へ訪問時には整理整頓の方法や結果への関心が高まります。

整理整頓の良い点を「さすが! こだわっていますね!」と申し出ると。

「さすが! 分かってくれますね!」と会話の良いきっかけになります。

整理整頓はお客様が「立ち寄りたい!」と思い、お客様に「これからも仕事を依頼したい!」と思ってもらう職場作りの第一歩です。

整理整頓が良くない状態ならば「良くなる方法」を社内ルールにしましょう。

整理整頓が良い状態ならば「維持する方法」を社内ルールにしましょう。

整理整頓のやり方と効果は「揃えること」と「揃うこと」。

履物や書類などの物の方向を揃えることから始めましょう。

その職場環境によって、働く人の「仕事に対する考え方や目的」の方向性が揃うことも期待できます。

ありがとうございました。

次回は3月9日(金)の更新予定です。

関連するページ・著者紹介

この記事のテーマと関連するページ

運送事業者向け販売管理システム SMILE V 2nd Edition トラックスター

運送業における日報管理・請求管理から実績管理まで、一連の業務を効率化。業界の慣習に対応し、運送業の経営管理を強力にバックアップします。マスターや伝票に独自項目を追加して、オリジナル帳票の作成やデータ活用が可能です。

クラウドサービスを利用できるネットワーク型車載ステーション 富士通製 デジタルタコグラフ DTSシリーズ

通信モジュールを標準搭載し、カードレス運用を実現したデジタルタコグラフ。富士通がお客様と共に培ってきた運行支援ソリューションをクラウド基盤で運用することを可能にし、インターネットにつながるパソコンを用意するだけで初期費用を抑え、短期間で運行情報分析が簡単に行えます。車両の速度や時間・エンジン回転数などの車両情報と運転評価表をもとに乗務員に的確な運転指導が行えます。

この記事の著者

株式会社プロデキューブ 代表取締役

高柳 勝二

運送会社の管理者育成と安全教育をサポートしている株式会社プロデキューブの代表取締役。
前職は中堅運送会社にドライバーとして入社し18年間勤務。
安全管理・品質管理・開発営業などの実務経験が豊富な物流インストラクター。
現在ではドライバーの交通事故防止による利益確保と輸送品質の向上による単価の向上で得た原資によって、働き方改革を実現するまでを事業領域として、現場を親身にサポートしている。
中小運送会社からの依頼が多い“提案型”研修は、受講されたドライバーや管理者からの「おもしろい・眠くならない・わかりやすい」との評判が口コミで広がり、各社内で開催される社員研修の外部講師として全国45都道府県で講演。
また、全日本トラック協会主催の「全国トラック運送事業者大会」における交通安全対策推進の分科会で、7年連続コーディネータを担当(2013年札幌開催:2014年福岡開催:2015年金沢開催:2016年度米子開催:2017年仙台開催:2018年高松開催:2019年千葉開催)。
2013年度:全日本トラック協会「トラック運送事業における運行管理者のあり方研究会」委員
2015年度:国土交通省「自動車運送事業に係る交通事故対策検討会ワーキンググループ」委員
2016年度:「貸切バス運転者に対して行う指導及び監督の改正検討ワーキンググループ」委員
2016年度より現在:国土交通省「自動車運送事業に係る交通事故対策検討会」委員
2017年度より現在:熊本県トラック協会 専門アドバイザー(企業経営・労務管理)
各都道府県のトラック協会や青年部会、支部や協同組合単位での各研修会で講演多数。
プロデキューブ
公式ブログ:ほぼ毎日更新中!プロデキューブログ
Facebook

公式Facebookにて、ビジネスに役立つさまざまな情報を日々お届けしています!

お仕事効率研究所 - SMILE LAB -

業務効率化のヒントになる情報を幅広く発信しております!

  • 旬な情報をお届けするイベント開催のお知らせ(参加無料)
  • ビジネスお役立ち資料のご紹介
  • 法改正などの注目すべきテーマ
  • 新製品や新機能のリリース情報
  • 大塚商会の取り組み など

ページID:00142718