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第90回 1秒でできること
荷主の代理であり運送会社の代表であるドライバー。その第一印象は「一瞬で決まる」と言われています。ならば、その「一瞬=1秒」にこだわりましょう!
1秒でできること
荷主の代理であり運送会社の代表であるドライバー。
その第一印象は「一瞬で決まる」と言われています。
ならば、その「一瞬=1秒」にこだわりましょう!
第一印象を高めるために、コストも掛からず1秒でできる行動の代表例として「正しい挨拶」があります。
「おはようございます」や「お世話になります」の言葉を発するのは、1秒あればできること。
しかしながら、1秒で発する挨拶の言葉を間違うと、たった1秒で第一印象が低下してしまいます。
挨拶において「ごくろうさまです」と「おつかれさまです」には違いがあります。
また、報告においては「異常なし」と「特になし」には大きな違いがあります。
さらに挨拶の1秒に、こだわってみましょう。
お辞儀は相手よりも1秒早く、頭を下げている状態は相手よりも1秒長く。
お客様とすれ違い時には、1秒立ち止まっての挨拶。
1秒あれば、挨拶の言葉の前に相手のお名前を付けることもできます。
入室時に扉にノックを3回するのも1秒でできる第一印象の向上行動。
「たかが1秒、されど1秒」
安全でも品質でも「1秒あればできること」がたくさんあります。
品質では1秒早ければ顧客感動になることも。
安全では1秒遅ければ交通事故になることも。
社内で今まで以上の正しい挨拶を互いに実践することは、社外で実践するための練習の機会。
挨拶の方法は法律で定められたものではなく、各社で社内ルールを取り決めて全員で取り組むものです。
法律では定められていないので、各社における取り決めと取り組みの差は、世間から「一瞬で見える大きな違い」になるものです。
社内での挨拶や言葉遣いは、客先でも表れるものです。
社内では他者との違いを気づきにくい何気ない挨拶も、客先では他社のドライバーと比較をされて、第一印象の違いが一目瞭然になるものです。
まずは点呼やミーティングの場面での挨拶や言葉遣いを正すことが、社外で見える違いにつながります。
ミーティングや研修の開催時には「礼に始まり礼に終わる」を実践することもよいでしょう。
品質とは相手を喜ばせる行動であり、安全とは自身と家族が喜ぶ行動ですが、そこには共通点があります。
例えば……。
相手よりも先に挨拶ができる人は、車線変更時に早く方向指示器を出せる人。
入室時に扉をノックする人は、停車時にポンピングブレーキを使える人。
自分の意思を周囲の人に早く正しく知らせることは、客先でも道の上でも同じことです。
ご自身の身体と健康を守る安全と。
ご自身の仕事と生活を守る品質を。
安全には1秒でできる確認を。
品質にも1秒でできる確認を。
安全には1秒でできる合図を。
品質では1秒でできる挨拶を。
ほかにも、1秒でできる指差呼称確認は安全に効果があり、品質としても評価されます。
そして「1秒へのこだわりの差」が1日の差になり、やがて1カ月の差になり1年の差になります。
ありがとうございました。
次回は1月27日(月)更新予定です。
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