第113回 プロとして

お客様が思う「あたりまえの安全」は当たり前に提供しましょう。お客様が言う「ありがとうの品質」を当たり前に提供しましょう。まずは、当たり前のことを当たり前にできる運送会社に。次に、お客様が感謝されることを当たり前にできるドライバーに。

プロとして

プロとして「トラックを大切にしましょう」。

プロは仕事の道具にこだわって大切にします。

トラックの洗車や整理整頓ができるドライバーは、プロとして「魅せる仕事」ができるドライバーです。

「仕事を見られている」以上に「仕事は魅せるもの」と考えているドライバーは、道路上で周囲の運転者や歩行者への目配りができています。

その目配りにより危ない運転者や状況を早く発見して対処することで、交通事故に遭わない防衛運転にもつながります。

プロとして、法令で定められた始業前点検は当たり前にできるように。

プロとして、法令では定められていない洗車や整理整頓にも取り組むことで、お客様からいつも「ありがとう」と言われるために。

プロとして「お客様の商品に関心を持ちましょう」。

そのために、商品に関する正しい知識を得る努力をしましょう。

「ケース・袋・パレット・長尺」等の荷姿だけではなく、商品の中身や次工程での使用方法にも関心を持ちましょう。

商品を知って運ぶのと知らずに運ぶことを比較すれば、商品への気遣いに影響されて商品事故発生の有無にも直結します。

商品を送る人の気持ち、商品を待っている人の気持ちを知りましょう。

プロとして「お客様を好きになりましょう」。

日頃からお世話になっているお客様のことを、いつもお名前で呼びましょう。

そのためにはまず自分の名前を名乗って、お客様に自分のことを覚えてもらいましょう。

運送業務を「誰でもよい仕事」と思われたなら、誰しも運賃が安い方を選びたくなることは否めません。

ご自身への信用とご自分のプライドを、仕事を通じて提供する仕事の価値と一緒に高めましょう。

荷主様から頂く運賃は、同じ運送会社であれば「どのドライバーが担当しても同じ金額」です。

だから同じ運送会社であれば、誰もが同じ配送サービスを提供しなければなりません。

荷主様から頂く運賃は「いつ担当しても同じ金額」です。

だからいつでも同じ配送サービスを提供しなければなりません。

例えば、どのドライバーでも同じ挨拶を提供できるように。

例えば、いつでも同じ挨拶を提供できるようになるために。

笑顔と挨拶により会話が生まれ、荷主様のお客様である配送先様から「ありがとう」と言われるために。

世の中は、働く時間の短縮に向けて進もうとしています。

働く時間が短くなって給料が少なくなれば、ドライバーとして働く意欲が低下します。

働く時間が短くなっても給料を維持向上するためには、仕事の価値の向上が条件です。

お客様が思う「あたりまえの安全」は当たり前に提供しましょう。

お客様が言う「ありがとうの品質」を当たり前に提供しましょう。

まずは、当たり前のことを当たり前にできる運送会社に。

次に、お客様が感謝されることを当たり前にできるドライバーに。

性格は努力しても変えられませんが、考え方は努力せずとも決意で変えられます。

決意が継続すれば熱意になります。

プロとして。

熱意を持って「ありがとうと言われる仕事」に取り組めば、お客様を含む周囲の人から認められて、時短化が進む運送業界に対してもお客様から理解以上の評価と支援をしてもらえるはずです。

ありがとうございました。

次回は12月22日(金)の更新予定です。

関連するページ・著者紹介

この記事のテーマと関連するページ

運送事業者向け販売管理システム SMILE V 2nd Edition トラックスター

運送業における日報管理・請求管理から実績管理まで、一連の業務を効率化。業界の慣習に対応し、運送業の経営管理を強力にバックアップします。マスターや伝票に独自項目を追加して、オリジナル帳票の作成やデータ活用が可能です。

クラウドサービスを利用できるネットワーク型車載ステーション 富士通製 デジタルタコグラフ DTSシリーズ

通信モジュールを標準搭載し、カードレス運用を実現したデジタルタコグラフ。富士通がお客様と共に培ってきた運行支援ソリューションをクラウド基盤で運用することを可能にし、インターネットにつながるパソコンを用意するだけで初期費用を抑え、短期間で運行情報分析が簡単に行えます。車両の速度や時間・エンジン回転数などの車両情報と運転評価表をもとに乗務員に的確な運転指導が行えます。

この記事の著者

株式会社プロデキューブ 代表取締役

高柳 勝二

運送会社の管理者育成と安全教育をサポートしている株式会社プロデキューブの代表取締役。
前職は中堅運送会社にドライバーとして入社し18年間勤務。
安全管理・品質管理・開発営業などの実務経験が豊富な物流インストラクター。
現在ではドライバーの交通事故防止による利益確保と輸送品質の向上による単価の向上で得た原資によって、働き方改革を実現するまでを事業領域として、現場を親身にサポートしている。
中小運送会社からの依頼が多い“提案型”研修は、受講されたドライバーや管理者からの「おもしろい・眠くならない・わかりやすい」との評判が口コミで広がり、各社内で開催される社員研修の外部講師として全国45都道府県で講演。
また、全日本トラック協会主催の「全国トラック運送事業者大会」における交通安全対策推進の分科会で、7年連続コーディネータを担当(2013年札幌開催:2014年福岡開催:2015年金沢開催:2016年度米子開催:2017年仙台開催:2018年高松開催:2019年千葉開催)。
2013年度:全日本トラック協会「トラック運送事業における運行管理者のあり方研究会」委員
2015年度:国土交通省「自動車運送事業に係る交通事故対策検討会ワーキンググループ」委員
2016年度:「貸切バス運転者に対して行う指導及び監督の改正検討ワーキンググループ」委員
2016年度より現在:国土交通省「自動車運送事業に係る交通事故対策検討会」委員
2017年度より現在:熊本県トラック協会 専門アドバイザー(企業経営・労務管理)
各都道府県のトラック協会や青年部会、支部や協同組合単位での各研修会で講演多数。
プロデキューブ
公式ブログ:ほぼ毎日更新中!プロデキューブログ
Facebook

公式Facebookにて、ビジネスに役立つさまざまな情報を日々お届けしています!

お仕事効率研究所 - SMILE LAB -

業務効率化のヒントになる情報を幅広く発信しております!

  • 旬な情報をお届けするイベント開催のお知らせ(参加無料)
  • ビジネスお役立ち資料のご紹介
  • 法改正などの注目すべきテーマ
  • 新製品や新機能のリリース情報
  • 大塚商会の取り組み など

ページID:00140044